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スピッツの「子グマ!子グマ!」について

スピッツというバンドが朝ドラの主題歌を歌い始めて数ヶ月
AメロBメロと溜めて溜めて 
サビが
ルールールールー
しかない
なんじゃこれ
茶の間も肩透かしを食らうだろ
朝から早速ハシゴを外しやがって
んで、
気になって直近のアルバムを借りた
「醒めない」という
そのうちの1曲に
『子グマ!子グマ!』
という曲があり
正直、この曲
馬鹿みたいに泣ける
なぜだ
ほんとはなんとなくわかる
容易に解釈できる

車で流してたら
首都高のJTC前、分岐の手前で
この曲がちょうどかかりだした
危険極まりない
永福PAに仕方なしに逃げる
そこでじっくり聴く

はぐれたら 二度と会えない覚悟は
つらいけど 頭の片隅にいた

初っ端からこんな詞で入る
なんらかの絆で結ばれた間柄だろう
たぶん親子
親子じゃなくてもいいが
親子として聴く

半分こにした 白い熱い 中華まん
頬張る顔が好き

シンプルな情景描写
肌寒い時期の買い食い
特別でもなんでもない風景だが
このフレーズを歌にしたバンドやらミュージシャンを
他に知らん

トロフィーなど いらないからこっそり褒めて
それだけで あと90年は生きられる

親は色々大変だが
子も大概に大変で
トロフィーがあれば まあ嬉しいが
棚を潤すものに特別な価値はない
大っぴらにではなく
黙って誇りに思ってくれたらそれでいいと
確かにな
90年も生きたくはないけどな

仕事じゃなく 少しサイケな夜
バイバイ僕の分身

これは小規模なパーティのことだろう
子どもの門出を祝ったと捉える

間違ったっていいのにほら こだわりが過ぎて
君がコケないように 僕は祈るのだ

このサビの詞の意味はそのまんま
こだわりとの折り合いの付け方がまだわからない
子は転びながら学ぶ
致命傷を避けろと親は祈る

子グマ! 子グマ! 逃げろよ子グマ
暗闇抜けて もう少しだ

Cメロの詞
親の回想
いつまでも子どもは子どもってこと

いっぱい並べた 夢・希望・諸々
バイバイ僕の分身

床いっぱいに広げた遊具に迷う子ども
とっ散らかったままの将来の夢に気負う子ども
昔の自分と子どもの幼少期を重ねる
旅立つ子どもに似ているようで
全然違う

惜しかった思い出も 感動的に刻むから
君が遠くなっても 笑っていられそう
強がっていられそう

もしかしたらこうだった
こうなれたかもしれない
そんなこともあったが
もうただの思い出になっている
後悔でフタをするような類ではない
とりあえず笑っていること
子どもにしてあげることはない
自分で解決しなければならない
笑っているということは余裕を見出せるということ
物質的な余剰分ではなく
心の置き所として
余裕を持ち続けるということ
つまり、帰るためのスペースがあるということ

強がっていられそう
で締めるあたり、
スピッツはあまのじゃくだ
シンプルな歌詞だが
ムカツクくらい泣かせにかかってくる
ロビンソンくらいしか知らなかったが
今のスピッツはずっと良い
ただ
カラオケで高すぎて歌えないから
そこんとこどうにかしろ
もっと低く歌え

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