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78歳男性6月初旬接種即日死亡  「熱中症で評価不能」と厚労委

新型コロナワクチンを接種した健康な若者が急死しているにもかかわらず、「評価不能」という不可解かつ理不尽な判定しか下さないことを27日書きました。

これを検討している自称専門家15人の集まりの正式名称は、
<厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議>
と報道されにくくするつもりか、寿限無のような長ったらしい名称ですが、以下略して忖度委員会(忖度委)とします。
これまで医療機関等や製薬メーカーから副反応が疑われる死亡例として報告され、大半を「評価不能」としている公表データをじっくり見てみました。
すると、若者への判定はもちろんですが、高齢者に対する判定も疑問だらけなのです。
 
★78歳男性
ファイザー製接種日:2021年6月9日
基礎疾患等:間質性肺炎、肺気腫、高血圧症、心筋梗塞(約2年前入院加療歴有り)
1回目接種後15分が経過し、アナフィラキシー等の症状も認められず、接種約30分後にタクシーで帰宅された。自宅近隣でタクシーを降り、炎天下の中、ゆっくり歩行中に意識消失し、心肺停止の状態になった。
報告書上の死因:アナフィラキシー
報告医が死因等の判断に至った検査:解剖(高度肺水腫、肺胞障害、肺胞壁肥厚、CRP:0.254mg/dL、ヒスタミン:79.4ng/mL、IL6:243pg/mL、エリスロポエチン:96.1mU/mL(トリプターゼ:5.2µg/L、IgE:75.5IU/mL)、BNP(心膜液中):12200pg/mL)
他要因の可能性の報告医評価:有(熱中症)
ワクチンと死亡との因果関係評価:γ(ガンマ)=情報不足等により評価不能
専門医による評価コメント:陳旧性心筋梗塞、間質性肺炎、肺気腫にて在宅酸素投与中の78歳男性。ワクチン1回目接種後1時間以内で、炎天下を歩行中に突然意識消失。救急隊到着時にはすでに心停止の状態であった。経過より、致死的不整脈の出現等の可能性が強く考えられる。アナフィラキシーを疑わせる症状はなく、むしろ熱中症の影響を疑う

厚労省忖度委による評価不能コメント


 
まず熱中症です。
気象庁の過去の気象データ検索で2年前の6月9日を調べました。所在都道府県が不明なので、男性の住まいが沖縄県那覇市として、午後1時が最高気温で29.5度でした。高気温で知られる埼玉県熊谷市とすると、午後3時が最高気温で30.7度でした。
最高気温が30度を超えると真夏日、35度を超えると猛暑日ですが、熱中症予防運動指針の暑さ指数を気温に置き換えると、28~31度が警戒(積極的に休憩)、31~35度が厳重警戒(激しい運動は中止)です。
男性が家の近くで何事もなくタクシーを降りている状況から見ても、6月初旬の炎天下?を長時間?歩いた、とまで言えるのかどうか。7月から9月の盛夏には外出できなくなってしまいます。そもそも接種会場に行くのを控えるレベルかもしれません。
仮に熱中症だったとしても、熱中症重度の症状・意識障害をいきなり引き起こしたというより、熱中症軽度の症状・めまいが接種の影響に重なったのではという思考はないのでしょうか。初めての接種がなければ、熱中症を起こすレベルか、普通はそう考えるものでしょう。

日本アレルギー学会のアナフィラキシーガイドライン2022
https://www.jsaweb.jp/uploads/files/Web_AnaGL_2023_0301.pdf
によると、「アナフィラキシー誘因の特定は、発症時から遡る数時間以内における飲食物、薬剤、運動、急性感染症への罹患、精神的ストレスなど、アレルゲン物質への曝露、経過に関する詳細な情報に基づいて行う」
不整脈もアナフィラキシー重症の臨床所見のひとつ」
「アナフィラキシーの機序には、物理的要因(運動、寒冷、熱、日光など)、アルコール、薬剤の非免疫学的機序もある」
「アナフィラキシーの際に総トリプターゼ値、ヒスタミン値の上昇が見られる場合があるが、トリプターゼまたはヒスタミンが正常値であってもアナフィラキシーを否定することはできない」が抜粋できました。

本物の専門的観点から、発症時から遡る数時間以内に初めての薬剤を使用していることがアナフィラキシーの誘因になりえること。解剖時の検査値だけでアナフィラキシーを否定できないこと。熱や日光がアナフィラキシーの要因になりうること、がわかりました。
初めての薬剤を注射して1時間以内に意識消失し、心肺停止していることから、当初の報告書が死因をアナフィラキシーとしているように、忖度委が認める「致死的不整脈」はアナフィラキシー重症の臨床所見のひとつです。接種ワクチンがアナフィラキシーを誘因した第一容疑者と考えるべきでしょう。また、熱中症はアナフィラキシーの物理的要因になります。熱中症だからアナフィラキシーではないというのは乱暴な二元論と言えるのではないでしょうか。
 
怒りが治まりませんので、ほかの死亡例の評価不能も引き続きお知らせします。
 

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