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岸田文雄のお客様 グラスゴー金融同盟

「脱退辞さない」米大手銀によるグローバル連合脅しの“お手本”


 
<岸田首相の一日>から特別なお客様をピックアップして、そのお客様の素性を簡単に紹介するコーナー「ようこそ 文雄の部屋へ」です。

バイデンに首根っこを掴まれているときの似顔絵です

増税メガネの名づけをされてからレイムダック化しているため、何回もできないでしょうが、
今回は11月29日午後4時2分、グラスゴー金融同盟(GFANZ)のマーク・カーニー共同議長です。

2050年までに温暖化ガス排出量の実質ゼロを目指す金融機関有志のあつまり。英語の正式名称はグラスゴー・フィナンシャル・アライアンス・フォー・ネット・ゼロ(Glasgow Financial Alliance for Net Zero)で、頭文字を取った略称はGFANZ(ジーファンズ)です。21年4月に、今回のお客様・英イングランド銀行前総裁のマーク・カーニー氏が提唱して発足しました。
グラスゴーというのは英スコットランドの最大都市、ネットゼロというのは、温室効果ガスの排出量から吸収量や除去量を差し引いた合計を正味(ネット)ゼロにするという意味です。
金融関係会社から、50カ国575以上の会員企業を擁し、カーニー様は21年のCOP26(第26回国連気候変動枠組条約締約国会議)で、脱炭素に向け100兆ドルを拠出できると言ったそうです。1京4000兆円を超える資金力です。インベスト・キシダとしては、カーニー様のご高説をただただ拝聴するだけとなったことでしょう。

野村総合研究所のエグゼクティブ・エコノミスト木内 登英氏の記事
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/fis/kiuchi/1109
によると、今夏国連の主要機関がGFANZ加盟企業に、化石燃料企業への資金提供を制限し、新規石炭事業への融資をやめるべきだと勧告したところ、JPモルガン・チェースやモルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカなど米銀大手は、国連が拘束力のある基準を独自に決めることはないとの確証を得られない限り、脱退も辞さないと告げた。GFANZは、国連の温室効果ガス削減運動「Race to Zero(ゼロへのレース)」への協力を引き続き推奨するものの、その基準を満たすことは必須ではないと、ルールを緩和したそうです。

グローバル連合の限界と本質を示す好例です。国連が常任理事国の一国の拒否権に縛られるように、WHOが国家以上の大口個人寄付者の意向に従うように、発言力や資金力を持つ一票が決定権を持つことを知り、我が国もとかく暴走しやすいグローバル連合とはほどほどに付き合うべきでしょう。

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