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リスクを恐れるビビリな経営者が新規事業に挑戦するためにとった「雇わない」チーム作り

新規事業・新プロダクト・新サービス

どれをとっても言葉だけで「ワクワク」しますよね!ベンチャー感があって未来の話が詰まっていて!しかし、新しい事を始めるにはリスクがあり、大きなリソースを投下するのは怖いものですよね?

一寸先は闇。実際に始めようと思うとリスクのことが頭をよぎるのではないでしょうか?ちなみに僕はめっちゃ怖かったです。

本noteは
・リスクを恐れるビビリな経営者が
・それでも新規事業にチャレンジしたい時に
・どのようにしてその立ち上げ期を乗り切ったか

というノウハウのシェアです。

リスクは最小に、でも成果は最大にしたい…そう考えた僕が編み出したのが「雇わない」チーム作りです。5分程度で読める内容ですのでどうぞご一読ください!

前提情報の共有

まず最初に簡単に自己紹介をさせていただきます。
弊社は株式会社ユーティルというBtoB領域に特化したベンチャーです。「Web幹事(https://web-kanji.com)」というWeb制作会社のポータルサイトを運営しています。

2018年7月から本格的に運営を開始し、1年間でWeb制作の相談を100件/月以上いただけるサイトに成長しました。

2020年1月時点で、私を除く「正社員」は1名です。(2月から2名がジョインしてくれます!嬉しい!)

また融資・投資を合わせると累計1億円以上の資金調達を済ませています。

なんだか自慢みたいに聞こえますが、全然まだまだの会社です。(赤字ですし。毎日色々悩んでますし。)

新しい事を始めるにはリスクがつきもの

ユーティルの場合は、Web幹事を始めるにあたってそれまで展開していた受託制作を全てSTOPしました。

受託制作はキャッシュフローが安定的で、やった分だけ売上が上がる&資金回収も早いです。

しかし、新規事業は全く逆。いつ売上あがるか分からないし、めちゃくちゃ頑張ったとしても成果が出ないことも全然ある。一言で言うと、これまで受託制作をしていた僕からすると「怖い」の一言です。だって月次推移表は黒字でまわってないと不安じゃないですか?笑

でも不思議な魅力もある。新しいチャレンジのことを考えているとワクワクするし、サービスを通して優秀な人たちにも出会える。

じゃあその「ワクワク」のために「どこまでリスクをとるのか」。
このバランスに悩んでいる人は僕だけではないかなと思いnoteを書くことにしました。

まだ成功したわけではないので、正しいかどうか分かりませんが、少なくとも再現性はあると思っています!

Web幹事で実践した「雇わない」チーム作り

結論から言うと、徹底的に「雇わない」チーム作りを行ってきました。
今やフリーランス・副業は当たり前の時代。

社員がいなくても、いくらでもチーム作りが可能です。
ここでは、そのチーム作りの過程や工夫したポイントを共有します。

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Web幹事では体制を3つのレイヤーに分けてます。

1:ノウハウ
2:マネジメント
3:エクスキューション(実行)

そして、そのレイヤーに合わせて副業・フリーランスの方に力を貸してもらっています。図にするとこんな感じ。

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ノウハウ豊富な方に副業として関わってもらう

ノウハウは社内に蓄積する!と考えられている方は多いと思いますが、ユーティルは逆の発想。あらゆるリソースが不足している立ち上げ期において自社にノウハウは皆無です。しかも立ち上がるかどうか分からないサービスで、コンサル会社等に発注するほどの予算も取れない。

そこで行ったのは「詳しい人に教えてもらう」です。
ノウハウの提供であれば、コンサル会社に依頼するよりずっと安くでお願いできます。またその人が別の人を呼んできてくれたりも。

具体的には、SEO対策をはじめとするマーケティングのノウハウは全て副業アドバイザーの方に徹底的に教えてもらっていました。(信じられないくらいの破格で併走してくださいました!ほんと感謝です…!)

他の分野でも基本的には「教えてもらう」スタンス。時にはFacebookやTwitterでDMして意見をもらうことも。

皆さん良い方ばかりで、うちのサイトを見ながら「〇〇した方が良いっすよ!」「〇〇はやめた方がいいですよ」とか色々アドバイスを頂けました。

副業やフリーランスが当たり前となった今では「ノウハウは仕入れるもの」という発想をしています。ことWebマーケについては移り変わりが激しく、ノウハウが陳腐化しやすいのも事実。

変なプライドを持たず、シンプルに「教えてもらう」のがリソースの少ない立ち上げ期には最も効率的な方法だと思っています。

教えてもらった情報は社内で整理してタスクを分解

ノウハウレイヤーの方に教えてもらった情報は社内に持ち帰り、唯一の社員(CTO)と議論。(この議論にノウハウレイヤーの方に参加いただくこともありました)

そのノウハウから、サイトで行うべきことを整理・分解。
開発タスク:CTOが担当
メディアのタスク:僕
として、行うべき施策をリストアップしました。

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※ぶっちゃけ開発タスクについては、ほとんどCTOが自身でやってくれました。1人で。天才すぎる。

ここで大事だったのは2人しかいないので、できるだけ近いレベルの情報を持っておくこと。

具体的には、下記の通り。
・2人ともSEOの知識をつけた
・僕が最低限のシステム要件を、ちゃんと理解するようにした
知識の差で議論が分散・紛糾しないようにコアメンバーは近いレベルで互いの業務を理解していることが重要だと思います。

これをクリアできればタスクリストを作るだけ。
コアなタスクについては社内でそのまま実行。それ以外のタスクは実行レイヤーの方に分解してお願いしました。

ちなみに社内で行っていたコアなタスクは「ポータルサイトの改善・開発」「コンテンツSEOの設計(KW選定・構成案の作成)」「重要記事の執筆」などです。

タスクを分解し最適な方にアサイン

分解したタスクは、業務設計を行い色々な方にお願いしました。

メディアのタスクは単純作業も結構多いです。単純作業については「主婦の方やリモート作業でお小遣いを稼ぎたい」方にお願いして、逆に専門知識が一部必要なタスクについては、その知識を持つ方をスカウト→副業で依頼などをしていました。

例えば下記のような記事。

この記事は実際にWeb制作会社でマネジャーをされている方に執筆を依頼しました。(副業でやってくださいました!)

ここで意識したのは「適材適所」。せっかく副業として興味を持ってくださっても単純作業だけだと面白くないし、逆に主婦の方には10分くらいの隙間時間でできる仕事をお願いしたりしています。

また、重要なのは
・一度はその業務を自分でもやってみる(気持ちを理解する)
・マニュアルはできるだけ作らない(どうせ変わるから)
と言うこと。作業は押し付けるのではなくお願いするものです。
※ただし、マネジメントレイヤーである僕が、いろんな方になんども同じ指示を繰り返すものはマニュアルにしました。

結果、固定費を最小化・変動費も(おそらく)安く

上記の体制を1年かけて作ってきたのですが
・固定費は常に最小化
・変動費も安く
を実践できたかなと思います。

変動費が安いのは、アサインする人が「オーバースペック」になることがないからです。通常社員さんだと「なんでこんな作業をおれが・・・」みたいな作業もあるかもしれません。

その社員さんには不満がたまりますし、会社としてはオーバースペックな労働力を使用しているという非効率な状態です。

タスクを細切れにして再配分すれば、適材適所が実現できます。
報酬形態もその人の働き方に合わせて設計しました。時給計算の人もいれば、成果報酬型の人もいます。1人1人話をして設計しました。

多くの人が関わる時に作って置いてよかったもの

一方、苦労した点は「サービスの目指す"ビジョン"をいかに共有するか」です。どうしても部分的に関わっていただく方が複数人になるので、サービスの根幹を共有するのが難しくなります。

そのために「リアルで会える」場所・機会の確保は行なっています。
飲み会もそうですし、直近ではノウハウを得るための勉強会も積極的に参加するようにしています。(他社さんとのコラボ勉強会もしています)

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↑これはただ、呑んだくれてるだけです笑

また課題を解決するために下記の2つの資料をつくりました。
特に「ノウハウ」レイヤーの人には積極的にシェアしました。

情報共有としての意味はもちろん、ターゲットの解像度を上げることにも非常に有用でした。新規事業の立ち上げで「絶対」作るべきな資料セットです!

・ペルソナ

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ペルソナは、ユーザーのレベルごとに3種類に分解。
これから行う施策は「誰向け」のものか?を常に問うようにしています。

・カスタマージャーニーマップ

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より効果を発揮したのは「カスタマージャーニーマップ」です。
ユーザーの行動の仮説があるから、施策を整理する時に非常に有効でした。

いろんな人に出会うために使ったツール

この体制でやっている以上、相応数の人が関与してくださっています。
slackの累計ユーザーは50人以上w
お仕事を依頼したベースでは60人以上の方に力を貸していただきました。

当然「初めまして」の方も大勢います。ユーティルでは以下の3点のツールを主に使用しています!

・Twitter

岩田のアカウントでbosyuを拡散したり、メンバーにリツイートをお願いしたりして、最近の主戦場はTwitterです。

この人すごい!とおもったらDMもします。(もちろん失礼にならないように!)DMからお仕事を受けてくださったケースも。

昔はFacebookでDMしてましたが、最近はTwitterの方が返信率が高い気がしています。(あくまで感覚です)

・Another Works

ノウハウを教えて欲しい時や、専門知識が必要なタスクをお願いしたい時に利用してるのがこちら。

副業系サービスの中で、もっとも「正社員比率」が高いとのことでAnother Worksさんを利用しています。

スカウト返信率も高めで、効率的に出会うことができます^^

・bosyu

実行レイヤーの方を集める時はこちら。
クラウドソーシングは不安。ちゃんと人と人との繋がりでお仕事を依頼したいと言う人にオススメです。

Webライターさんなど特定クラスタの方は特に効果的でした!ライターの友達はライターということで、記事を書いてくれた方に拡散をお願いしたりして効率的に運用するようにしています。(いつも快く応じてくださってる方々、有り難うございます><)

大事なのはサービスのビジョンと感謝の気持ち

最後に、この体制を築く上で大事だと思ったことを2点。それは
・サービスのビジョン
・感謝の気持ち
です。

サービスのビジョンは当たり前ですね。そこに共感してくれる人にお願いしないと大抵うまく続かないです。なぜなら報酬は別に高くない(=美味しい仕事というわけではない)からです。

フリーランスの中には「美味しい仕事か否か」でジャッジする方もいます。(当たり前ですよね。収益を個人で稼がなければならない以上、収益性にこだわるのは当然のことだと僕も思っています)

その1点だけで判断されると、うちは基本的には選んでもらえません。そのためサービスのビジョンをきちんと示した上で協力してくださる方と一緒にやるのが重要です。

※Web幹事のビジョンについてはこちらをご覧ください!

もう1点は「感謝の気持ち」。
うちは「ゆるい」つながりで運営されているチームです。また上記のように「報酬が高い」訳ではありません。(もちろん適正価格には気をつけてます)。

そのため「発注してやってる」ではなく「協力してくださってる」スタンスが重要かと。関わり方は人それぞれ。協力してもらってる時点でありがたいんですよね。

今の体制でぶつかった課題

今ユーティルは、大きな壁にぶつかっています。
これまでの雇わないチーム作りは「リスクを最小化」するための方法。

・スピードを最速化する
・パフォーマンスを最大化する
方法ではありません。

あくまでも、リスク許容度の低い人間が新規事業にチャンレンジしたいときに取りうるハックだということです。

昨年はサービスの成長に体制が追いつかず、機会損失も多かったです。サービスのフェーズ毎に体制は柔軟に変える必要があることを痛感しました。

僕にとって会社やサービスの「成長期」は初めての経験です。
これまでの方法にとらわれず、一つ一つ勉強しながら進めていければと思っています。

そんな未熟な経営者を助けてやろうという方は、是非一緒に取り組みましょう!BtoBの領域をターゲットにした大きな構想です!

・編集長
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色々なポジションで募集しております。
興味がある方は、ぜひご応募ください!

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最後は宣伝ですいません!笑

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