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212、シン・若林純一元市議のブログコメント欄でのやり取り③

「天乃川シン」
さて、あなたの「ワクチン観」についての議論に移りたいと思います。

>今回のmRNAワクチンに限らず、ワクチンには主作用と副作用があります。
もっと言えば薬は概ねそのようなものがあると言えます。
またワクチンには作用の部分が体感しにくく、副作用の部分が目立ってしまう性質があります。
これが私のワクチン観です。

➡まず、ワクチンによる有害事象は「副作用」とは言わず「副反応」と言うのが一般的です。薬物の、病気を治療する作用とは別の望んでいない作用のことを「副作用」、一方ワクチンによる有害事象は「副反応」と、それぞれを使い分けています(英語ではまとめて「side effect」と言います)。

日本では予防接種による健康被害の迅速な救済を図るために「予防接種法」が定められていますが、そのなかで医療機関に対し、副反応が疑われる事例を報告しなければならないという仕組みが整えられています(「副反応疑い報告」)。
[ニュースQ+]ワクチンの「副反応」、「副作用」と違うの? : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

日本では過去に多くの薬害事件があったことから、このように「副作用」と「副反応」という定義づけが起こったと言っても宜しいかと思います。

あなたは薬とワクチンを一緒くたにして論じているようですが、治療薬における有害事象と、病気を予防するためのワクチン接種における有害事象をまとめて論じてしまうことは、私から見ると非常に乱暴で雑な印象を受けてしまいます。ともすると、薬害について鈍感な人なのかなと勘違いされてしまう可能性もあります。僭越ながらご指摘させていただきます。

次にあなたのmRNAワクチンの効果について述べたいと思います。

>中和抗体は新型コロナウィルスを構成するSタンパク質に取り付き、細胞(ACE2受容体との結合)への侵入を防ぎ

➡この部分は説明が必要でしょう。デルタ株までの新型コロナウイルスは腸のACE2受容体をメインターゲットに感染していましたが、オミクロン株に関してはちょっと違います。

大阪市立大学名誉教授の井上正康氏によると

「32箇所のスパイクタンパク変異があるオミクロン株では、ACE2受容体経路での感染力が激減し、アミノペプチダーゼN(APN)などの粘膜組織に感染するように変化している。このためにACE2を介する重篤な血栓症のリスクが激減して、喉の粘膜組織などに感染するので、発症した場合でも軽い風邪の症状で終わり、重症化や入院のリスクは激減する」

……とのことです。
松田学のニュース解説 新型コロナ最新情報 オミクロンの正体3<本編> - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)

このように、ACE2受容体で主に感染が成立していたのはデルタ株までであり、現在のオミクロン株にもその理屈を適用して論じてしまうと事実を見誤ることとなるので指摘させていただきます。

ちなみに、井上正康氏の発言をさらに引用すると

「スパイクのレセプターバインディングドメイン(RBD)の構造も激変している。そのために既存のワクチンで生じる中和抗体の多くが無効である。逆に現在のワクチンはADE(抗体依存性感染増強)これの危険性だけを増加させるので、デメリット以外の何物でもありません」

このように、オミクロン株に対して「既存の」ワクチンは無意味であり、なんだったら危険だとすら言えるようです。

次。

>じゃあワクチン接種しているのに感染するのは何故かと言うと、概ね中和抗体の減少によるものだと考えます。
またワクチン接種により抗原提示を受けて活性化した細胞性免疫の働きも無視はできません。これは重症化予防に繋がります。

➡この部分に関しては強く言いたいことがあります。中和抗体が減少するから感染するのではない。ワクチンを接種することによって自然免疫が破壊されてしまい、却ってコロナに感染しやすくなることが想定されるのです(ということは、重症化に繋がる可能性すら想定される)。

NEJMに掲載されたある研究によると、ワクチンの効果は5ヶ月以内にマイナスの領域に突入してしまうということです。マイナスの領域ということは、ワクチン接種者は未接種者よりコロナに感染しやすくなるという事です。
Effects of Vaccination and Previous Infection on Omicron Infections in Children | NEJM

この研究では、過去にコロナに感染した人の防御効果は比較的なだらかに低下していくのに対し、ワクチン接種者のそれは急降下していくと指摘しています。この現象はワクチン接種によって自然免疫の働きに異常が起こったことを強く示唆します。

またあるプレプリントによれば、5~11歳のワクチン接種によるオミクロン株に対する感染予防効果は接種直後65%となりますが、一ヶ月半もすると12%まで低下する事が分かっています。一ヶ月半でそこまで減弱してしまうそうです。
オミクロン変異体の出現後のニューヨークの162〜2歳および5〜11歳の子供におけるBNT12b17ワクチンの有効性|medRxiv

また、ワクチン接種者と未接種者のオミクロン株に感染する相対的な予防効果は、ワクチン接種者は一ヶ月半後にはマイナス41%になるということです(未接種者は46%)。

中和抗体が減少する「だけ」なら、以降何回もワクチンを接種すれば良いという考え方も成り立つと思いますが、ワクチンを接種する度に自然免疫が破壊されてしまうのならば、そんなワクチンを接種するメリットはあるのでしょうか?

実際に、他国に先駆けてワクチン接種を推進したイスラエルでは陽性者が激増し、韓国でも同様の例がみられています。

例えば韓国について見てみましょう。2022年3月11日時点における日本のブースター接種率は28.3%ですが、韓国は段違いの62.6%。にもかかわらず、2022年3月12日について見てみると、日本の100万人あたりの陽性者数は「449.63人」に対して、韓国の陽性者数は「5847.89人」と、なんと13倍です。

3月16日には韓国の陽性者数は40万人を超え、世界トップの数字を叩き出し、直近1週間の死者数は平均230人/日と過去最多水準で推移しました。

なぜ、韓国はたくさんの人がブースター接種を終えたのにこのような惨状になったのでしょうか? 自然免疫が影響しているのではないでしょうか?

我が日本も同様です。日本においてもワクチン接種者のほうが未接種者よりも陽性者の多いケースが多く確認されます。
164、厚労省 ワクチン接種歴による陽性率のデータを意図的に改ざんか?|天乃川シン|note

厚労省はワクチン接種歴別の陽性者数をカウントする際、接種歴不明者を未接種者としてカウントしていた為、それに対してツッコミが入りました。

ということで2022年5月11日以降、厚労省はしっかりと修正したデータを公表するようになりました。それまではワクチン接種者の陽性者数のほうが低い状況でしたが、修正後のデータからは様変わりしてしまいました。年代によってはワクチン接種者のほうが陽性者数が多くなってしまったからです(ヤバイなと感じたのか知りませんが、厚労省はこの形式でのグラフを作成し公表する事をやめてしまっています)。

日本のこの状況にしてもワクチンによって自然免疫の働きが阻害されてしまったことが原因として想定されるのではないでしょうか?(26万人の陽性者数についても)

最後になりますが、再び大阪市立大学名誉教授、井上正康氏の言を引用しておきます。

ワクチンでは抗体のみが注目されているが、ウイルス感染では自然免疫、液性免疫、細胞性免疫の総力戦で対応するのが基本である。口腔や気道粘膜から侵入する病原体には自然免疫系の軍隊が防御のフロントラインとして働いている。免疫軍隊を将棋に例えると、最前線で働く「歩」が自然免疫系、ミサイルの様に飛翔する「桂馬や飛車角」が液性免疫系、接近戦で戦う「金・銀」が細胞性免疫系である。皮下や筋肉組織へ抗原を直接接種するワクチンは、皮膚や粘膜での防御戦を経験せずにいきなり液性免疫や細胞性免疫の軍隊のみで戦うことに似ている。陸海空の軍隊と同様に、感染防御では自然免疫・液性免疫・細胞性免疫の3者が連携プレーで有効に戦っている。
井上正康大阪市立大学名誉教授より|Hajimechann|note

以上です。


※次回へ続く。

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