35、見知らぬ惑星。神だった頃の断片的な記憶
柔らかな風が頬を撫でる。
暖かく心地いい風。
スカートの中にも暖かい風が入りこんできて、少しくすぐったい。
……私は眠っていたみたいだ。
思わずあくびが出てしまう。
まだまだ眠れそうな感じ……。
陽が当たってお腹が暖かい。
背中の方は少しチクチクとする。
これは草だろうか?
匂いからしても草のようなカンジだ……。
私は眼を開いた。
……やはりそうだ、私は草の上に仰向けに寝ころんでいる。
……薄緑色の細長い草……たくさん生えている。
私はこの草に埋もれる様にして眠っていた