見出し画像

【SLAM DUNK】トムさんも観ていた!~復活上映後日譚いろいろ

先週1月23日(火)に「一日限り」の復活上映が行われた「THE FIRST SLAM DUNK」。ま、ちょっと本業絡み等でバタバタとしていたこともあるのですが、あれから感動が冷めずあれこれしているうちに、気がつくと一週間が経ってしまいました。そんな中で、スラダンつながりで私がしていたことを書き綴っていきたいと思います。きっとファンの方なら「わかる!」と思って頂ける内容ばかりかと(笑)。


まずは「re:SOURCE」を読み直す

DVDが未だ手元にない今、一番映画の世界観に浸れるのはこの本か、映画のパンフレットでしょう。映画の製作段階から垣間見ることができる貴重な一冊です。途中、井上監督のロングインタビューもありますし、なんといってもこの映画の土台となった、単行本未収録の「ピアス」も収録されているというファン必携の一作。ファンとしては最早、井上先生が作って下さるものなら何でも嬉しいのですが、映画完成版のCG画像のみならず、かつて高校で開催された手書きの「あれから10日後」に近い、先生の手作り感ある絵コンテもまた嬉しいもの。久方ぶりに映画に触れ、改めて先生による細かな表現や指示などを読み進めていくと、「本当にこんなに細かなところにまで気を配っていらっしゃったんだ」ということを再確認。まさに「神は細部に宿る」とはこのこと。

W杯フィンランド戦(第4クォーター)を見返す

ファンのみならず、スラムダンクを知っている人なら誰もが「リアル山王戦」と呼ぶであろう、あの神回を見返してしまいました。第3クォーターまであれだけ点差をつけられ、「もはやこれまで」と思っていた矢先の富永選手へのアンスポーツマンライク・ファール、いや、ここはあえて「インテンショナル」と言いたい(笑)。そしてここから始まる快進撃。富永選手と河村選手がゾーンに入って3ポイントを決めまくるところはまさにリアルミッチー。

そして相手チームはヨーロッパの強豪でNBAにも数多くの選手を輩出しているフィンランド。日本チームがなんとか追いつこうとするところで、軽く点を決めて突き放すところなんかはまるで「山王」。しかし、ちょっとずつ日本が勝利の女神をたぐり寄せていくシーンは結果を知っているのに胸が熱くなりました。なんだかこのあたりも映画と重なりますね、結果をしっているのに毎回、ラストシーンは息を止めて見入ってしまっていました。ちなみにこの感覚はWBCの準決勝に近い感覚なんですよね、個人的に。あの逆転劇もまた圧巻でしたよね。

翌日以降の記事は、絶賛の嵐!

翌日の24日だったでしょうか、ネットの記事で昨日の再上映のことが話題となり、ほとんど高評価・・・いや、絶賛だったのではないでしょうか。平日に朝と夜の2回のみという数少ない上映回数により、ほとんどの劇場が満員だっということで、「ぜひ、またやってほしい」という声も寄せられたようです。これは再上映を運良く観られたクセに、同感です。思えば、昨年のこの時期はフツーに気軽に観に行くことができた、ということがどれだけ幸せだったんでしょうね。やっぱり大画面で、しかも大勢と一緒に「体感」したい作品ですよね。

トム・ホーバスHCが映画鑑賞!

さて、そんなネット記事の中で、W杯バスケ男子のトム・ホーバスヘッドコーチが映画を鑑賞されたということが話題になっていました。W杯の試合中は超本気で選手たちに檄を飛ばす、熱い姿が印象的(特に河村選手がトムさんにガチギレされていたシーンなんかはものすごい「圧」でしたよね)ですが、当然普段は穏やかかつ面白い陽気なアメリカン。そんなサービス精神旺盛なトムさんらしいコメントが寄せられていたので、ご覧になった方も多いかと思いますが、改めてここで一緒にシェアしたいと思います。

復活上映を鑑賞したバスケットボール男子日本代表チームのヘッドコーチを務めるトム・ホーバスさんは「先日、井上雄彦先生とお食事をした際に、映画『THE FIRST SLAMDUNK』を残念ながらまだ観ていないとお伝えしたところ、復活上映があるから是非と、お声掛けいただき、本日、初めて鑑賞しました。大人になって、プロになってこうして仕事になったが、小さい頃、私も兄と1on1をよくやったことや友達とバスケに夢中になったことなど、忘れていましたが当時の気持ちを思い出しました。また、シーンによって、コーチ目線や選手目線で鑑賞もしていました。とにかく最高の映画でした。面白かったです」とコメントを寄せた。

シネマトゥデイ 1/25配信 (ライター今井優さん)より抜粋

トムさんのコメントに「イイね」をしたくなる(笑)

さすが、トムさん!もちろんリップサービスも入っているんだと思いますが、それでもこうしてトムさんも実際にご覧になって、楽しかったということをコメントして下さるというのは嬉しいですね。また、別の記事ではさらに映画を「深掘り」したコメントが。

湘北-山王戦の最中には左拳を2度、握った。湘北のワンマンプレーと監督の安西先生の采配に、感情が激しく揺れ動いた。完全にコーチ目線になっていた。
「コーチ、何を考えてるの? と怒っていた。(山王の守備の)プレスブレーク、考えて欲しかったな。最初はリョータもドリブルばかりで早くパス、と思った。(湘北の選手は)チームプレーをしていない」

その中、安西先生の名ぜりふ「あきらめたらそこで試合終了だよ」でよみがえった湘北の姿を見て、自身の理念との共通点を見た。
「僕も試合は40分、最初から最後までやらないとダメって言ってるよ。メッセージは一緒。いつも言うんだけど、日本のチームが一番、大事。1人、1人じゃない(湘北は)最後はチームバスケを、ちゃんとやったら勝つと分かったかな」

日刊スポーツ(ライター村上幸将さん) 1/25配信より

トムさんらしい、キレッキレのコメント(笑)

さすがは名コーチ!トムさんらしい指摘に、つい、これを読んでニヤけてしまいました。確かにそうなんですよね・・・ま、それだけ山王のプレスが凄まじかったということなんだと思うんですが、それでもそこを打開するのがコーチの腕の見せ所だ!とトムさんは思ったんでしょうね。そして湘北がチームプレーしていない、っていうのも、その通りなんですよね、なんせ急場凌ぎの即席チームですからね。しかしその急場凌ぎとはいえ、県大会から徐々に固まっていく問題児軍団の変化もまた見所だったりしますよね(特に豊玉戦で目を負傷した流川がゴリに「いつものやりましょーよ」とハドルを組むところなんかは、流川の成長が垣間見られますよね、好きなシーンの一つです!)。

そして後半はまさにW杯で証明してくれましたね、バスケはチームスポーツであることを改めて見せてくれました。と、同時に「流れのスポーツ」だというのも。映画でもリョータが、途中体力を消耗して凡ミスをするゴリとミッチーに「流れは自分たちで持ってくるモノだろ!」と渇を入れるシーンがありましたが、W杯ではタイムアウトでのトムさんの「渇」がまさにそうした役目を果たしていたのかもしれませんね。

パリでも聴きたい「第ゼロ感」!

上映後、観客が拍手をするのを見て、立ち上がって拍手した。「すごい」と感動した思いを2月の合宿に持ち込む。「『映画を見ましたか?』『どうでしたか?』と選手1人、1人ずつ話したい」。2月に発売されるブルーレイ、DVDを「エネルギーになるのは間違いない」とパリの地に持っていくことも示唆。「『第ゼロ感』もパリで聞きたいね」と笑みを浮かべた。自身の現役時代に連載された「SLAM DUNK」に触れ、育った選手が代表やBリーグで活躍し、日本バスケは底上げされた。「パリ五輪まで良い結果を出したら、若い人はバスケを始める。この映画を見て選手になりたい人も、きっといっぱいいる。良いサイクルだし、良いコンビ。僕は日本のコーチ。バスケットを日本のメインスポーツにしたい」。言葉は揺るぎなかった。

日刊スポーツ(ライター村上幸将さん) 1/25配信より

トムさーん、ありがとう!と感謝しかないですね。もちろん選手たちの頑張りがあってのパリ行きですが、指揮官であるトムさんのビジョンあっての、コーチ陣やスタッフ陣のサポートなわけですから。私は「天地人」という言葉が好きなのですが、「天の時、地の利、人の輪」ーまさに、最高のタイミングでベストメンバーが集まり、W杯の会場がなんと日本、しかも沖縄は丁度、スラムダンクで言えば映画の主役、リョータの出身地。そして先述のように最高のメンバーが集結。Bリーグもかつてないほど盛り上がっていますし、嬉しいことにバスケ選手がTV等のメディアで取り上げられる機会も増えてきています。この調子でパリ五輪まで、いや、このままずっとバスケブームが一過性のものではなく、定着できることを期待しています。パリで「第ゼロ感」・・・聴きたいですね!笑。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?