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ベルリンでシカを楽しむ。

 皆さん、おはこんばんにちは。最近、シカをテーマにしたアニメが何かと話題になっていますね。ということで今回は、先月のベルリン旅で見てきた、シカの仲間たちについてのお話です。

1.ベルリン動物園にて。

 西ベルリンのど真ん中にある、ベルリン動物園では、パンダの近く(ここはかつてシカの仲間たちの展示場の一部だったらしい)に数種のシカの展示場が集まっているところがあります。

野生種のトナカイ。写真は北欧の森に棲む亜種です。
フィリピン固有のシカ、アルフレッドサンバー。野生での個体数はかなり少ない種です。
その名の如く、イランあたりに棲むイランダマジカ。一時絶滅したと考えられていました。

 訪問時には出会えず、写真がない種としては、雌雄共に角がなく、牙が目立つキバノロや、南米南部に棲む世界最小のシカ・プーズーがいます。前者はドイツ中見渡してもベルリン動物園でしか会えません。

2.ベルリン動物公園にて。

 東ベルリンにあるベルリン動物公園では、ベルリン動物園よりもさらに多くのシカたちに出会うことができます。
 
 正門からほど近いところに、何種類かのシカたちの展示場が集まっているスペースがあります。日本では見られない、珍しい種類が多数いるので、目が離せません。

インドやネパールに棲む、バラシンガジカ(インモヌマジカ)。ドイツではベルリン動物公園ならではの存在です。
アフリカに棲む唯一のシカ、バーバリーアカシカ。ヨーロッパに広く生息するアカシカの亜種の1つです。
熱帯アジアに広く棲む、サンバー(スイロク)。写真はインドの亜種です。
中央アジアが元の住処、バクトリアアカシカ。かつてはヨーロッパのアカシカの亜種とされてきました。
ニホンジカの国外産の亜種の一つ、ベトナムジカ。野生では絶滅しています。
インドネシアに棲む、ルサジカ。ルサと現地の言葉でシカを指します。
世界で2番目に大きなシカ、ワピチ。写真はユーラシア大陸はモンゴル西部あたりに棲む亜種、アルタイワピチです。
こちらは、ワピチの北米の亜種のひとつ、マニトバエルク。ワピチ2亜種を見比べることができるのは、中々レアです。

 園内の北の方にあるヒマラヤエリアには、中国固有のクチジロジカがいます。高地の草原を模した展示場で、のびのび暮らす姿を見ることができます。

クチジロジカのメス。その名の如く、口元が白っぽいのが目印です。

 その他、園内随所にも珍しいシカたちがいます。敷地内は広大なので、あちこち回って探してみるのも楽しいかも。でも迷子にならないようにご注意を。

動物公園でも、野生種トナカイをお目にかけることができます。
世界最大のシカ、ヘラジカ(ヨーロッパの亜種)。ヨーロッパでは、エルクと呼ばれます。
中国南部に棲む、マエガミジカ。ヒマラヤエリアではレッサーパンダと同じ展示場にいました(写真はヒマラヤエリアとは別の展示場で撮ったもの)。
東南アジアが原産の、ターミンジカ。絶滅の危機に瀕しています。
中国の湿地帯に生息していた、シフゾウ。ターミンジカに近縁とされています。
南アジアに棲むホッグジカ。写真はありませんが、近縁な別種であるバウェアンホッグジカ(インドネシア固有種)も園内で飼育されています。

 ちなみに、上記のシカたちに加え、イランダマジカもいるとのことですが、たまたま通り過ぎなかったのか見落としていたのか、訪問時には出会えませんでした。

3.感想とか。

 ここまで、ベルリンで見たシカたちをざっとご紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか。
 
 一見地味な種が多いシカの仲間たちですが、どの種もそれぞれ強い個性を放つ者ばかりです。それらをたっぷり味わうことができるのも、ベルリンの楽しみ方の一つだと思っています。

アフリカでただ1種のシカに会えるのは、ヨーロッパではベルリンだけ。必見中の必見です。
運が良ければ、可愛らしい子鹿にも出会えます。写真はアルタイワピチ。

 みなさんも、ベルリンに旅行等で訪れる機会がもしもあれば、2ヶ所の動物園に訪問して、色々なシカたちを探して観察してみてはどうでしょうか。

 今回はこのあたりで〆とさせていただきます。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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