No.7 MATCH「青春と英語篇」

https://m.youtube.com/watch?v=iQJKWwfXtHQ


[企業・商材について]

大塚食品が販売する炭酸飲料。ビタミンなどが豊富に入っている。いわゆる“栄養ドリンク”(オロナミンCやリアルゴールドなど)と比べると、栄養価は低いが、「たくさん飲める」というメリットがある。栄養ドリンクは、過剰に摂取すると人体に悪影響を及ぼすナイアシンなどの成分が多く入っている。商品によっては、1本で1日の推奨摂取量を超えるドリンクもある。そのため、たくさん飲むことができない。対して「MATCH」はナイアシンなどの成分は少なめである。

以上のことを踏まえ、「MATCH」の特徴をシンプルに言うと、「炭酸飲料のわりに栄養価が高い商品」といえる。


[ターゲット]

中学生、高校生。


[企画の思考プロセス]

炭酸飲料のわりに栄養価が高いMATCHは、中学生や高校生に好まれやすいと考えられる。そもそも炭酸飲料は10代に好まれる商品。加えて、 勉強や部活など、何かと疲れやすい学生にとって、「栄養価が高い」ということは魅力的である。

競合商品との差別化を図るため、ターゲットを学生に絞り、「MATCHは、自分たち学生のための飲み物」と認識してもらうことを狙う。

ターゲットが共感できるような「学生時代特有の悩み」を抱える主人公を登場させる。具体的には、学生のほとんどが一度は悩む「友人関係に関する悩み」を表現する。共感を誘い、MACHIを自分と関係がある商品として受け入れてもらう。なお、「栄養がある」ということは、「ビタミン炭酸」というタグラインで感じてもらう。


[CMの仕掛けを簡潔に言うと]

学生時代特有の悩みを表現し、共感を誘うことで、学生に「MATCHは自分たち学生のための飲み物」と感じてもらう。


[演出のポイント]

■広瀬すずさんの顔のアップの時、顔以外がぼやけている。
すずさんの顔のアップのとき、顔以外の背景や服などがぼやけているカットが2回ある。1つめのカットでは、少し唇を噛む仕草をして寂しそうな表情をしている。2つめのカットでは、遠くを見つめながら途方にくれ、少し泣きそうにも見える表情をしている。どちらのカットも、悩みを抱えている切なさが伝わる表情になっている。顔以外がぼやけていることで、受け手は顔に注目するので、切なさが伝わりやすくなっている。つまり、より感情移入しやすくなっている。


[自分がクリエイターだったら]

■すずさんが悩んでいるということを、もっと明確に表現したい
すずさん演じる女子高生が「友人関係で悩んでいる」ということをもっと明確に表現したい。そのために、最初のカットで、女子高生を数人映す。1人が言葉を発し、もう1人が答えることで、女子高生数人が一斉に笑う。その後、すずさんがその女子高生を見ていることがわかるように、顔のアップを映す。そして、元のナレーションの「次の会話分に入る最も適切な…」を入れる。

以上のように変えることで、すずさんが友人関係で悩んでいることがわかりやすくなると考える。他の女の子たちは、周りと上手く会話をして仲良くしている。けれど、自分はどんなふうに話したらいいか「適切な回答」がわからず悩んでいる、といったことが表現できる。

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