No.9 カレーメシ 「カレーメシ登場篇」

https://www.youtube.com/watch?v=EH3OWBe8PsY


[企業・商材について]

日清食品が販売しているインスタント食品。カレーライスのような商品。ただし、お米とルーが分かれているわけではない。作り方は水を入れてレンジで暖めるだけ。レトルトカレーと比べると、「別でお米を用意する必要がない」「お皿に盛る必要がない」などのメリットがある。


「カレーメシ」として発売される前に、「カップカレーライス」という商品名で販売されていた。その際、カレーライスのようにご飯とルーが綺麗に別れていなかったことで、消費者から「これはカレーライスじゃない。」という声が相次ぎ、売れ行きもいまひとつだった。そこで、「カレーライス」としてではなく、新しいジャンルの商品として販売するため、「カレーメシ」としてリニューアルされた。


[ターゲット]

対象は全年齢。主なターゲットとして、普段からインスタント食品を食べている人だと考えられる。


[企画の思考プロセス]

「カレーメシ」は、新しいジャンルの新発売商品。ターゲットは、全年齢。広く認知してもらうために、話題になるような斬新なCMにしたい。

斬新な上に、「カレーメシらしさ」も感じさせる必要がある。なぜなら、受け手に「変なCMをやってる、よくわからない商品」という印象を与えては意味がないから。「変なCMをやってるカレーメシ」という印象を残すことが大切。カレーメシがどんな商品かを知ってもらうために、カレーメシの良さである「簡単な作り方」と同時に、「カレーメシらしさ」を伝える。

「カレーメシ」の味は、昔懐かしの味。また、カレーは多くの人が子供の頃に好む食べ物。それらを踏まえると、「レトロさを感じさせる食べ物」といえる。

CMもレトロさを感じさせるものにする。レトロなCMであることが、既に斬新であるし、そのコンセプトに沿って奇想天外な映像にすれば、受け手に強い印象を残すことができる。「カレーメシ」という商品を記憶してもらうことはもちろん、ネットなどを通じて他者に伝えてもらうことが期待できる。


[CMの仕掛けを簡潔に言うと]

できるだけ多くの人にカレーメシを認知してもらうために、レトロさを感じさせる奇想天外なCMにする。


[演出のポイント]

■少年の踏み方が独特。

カレーメシが少年を踏んで登場するが、踏み方が独特。テレビっぽい表現だと、実際は痛くなさそうだけど派手に見える蹴り方をしたり、大げさに踏んだりしそう。しかし、今回のCMでは、割とリアルに痛そうな踏み方をしている。派手でもない。テレビっぽさがなく、見慣れない映像なので、受け手が違和感を覚える。つまり、印象に残りやすい表現になっている。


■お米の仮装をした人々のダンスが独特。

お米の仮装をした人々のダンスも、受け手に違和感を与える映像になっている。ダンスは通常、統一感のある動きをすることが多い。しかし、一人ひとりが思うがままに踊っており、リズムや振りがそれぞれ違う。そんな映像はテレビでなかなか見ないので、斬新。受け手に強い印象を与える。


[自分がクリエイターだったら]

■女子高生を昭和風のアイドルに変える。

女子高生のインパクトがあまり強くないので、もっと印象的な映像にしたい。そのため、いわゆる"聖子ちゃんカット"にした昭和風のアイドルを登場させたい。背景も昭和の音楽番組風のセットにする。レトロさも感じられる上に、印象に残る表現になると考える。


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