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自分に合った情報の取り入れ方を知る

 日本だけで、1年で約72000冊の本が出版されているらしい。驚くべき数だが、その多くは過去に誰から発見/体系化した知識の焼き増し/言い換えに過ぎない。お金・投資・自己啓発・健康・語学・・etc。なぜ、人は新書を好み、新しい知識(同じような知識)を得ようとするのだろうか。本を読み何かを学んだ気になるが、ほとんど身になっていない、つまり読書後の行動が変わらない場合も多いし、多くの人が身に覚えがあるだろう。本当に身になる読書、明日から1㎜でも自分の行動が変わるインプットをしたいものだ。(つまりアウトプットを前提にしようというよく聞く話になる)

 年月(仮に20年とする)の洗練を受け、長く読み継がれている本や文章は、読む価値があり、本質を突いている場合も多い。自分に合ったそのような書籍を各分野で1冊でも多く見つけたい。そのような読書ができるようになると、自分の生き方の輪郭がはっきりしてきて、周囲に流される、情報や他者の意見に振り回されることが徐々に少なくなっていく。何も小難しい本を読もうと言っているわけではない。定期的に何度も読み返したくなり、その度に気づきがあるような自分に合う本を見つけようと言っている。

自分の子供(仮に中学生とする)に勧めたい本という視点で選んでみた。

①知的複眼思考法
②なぜあなたの話は通じないのか
➂ミライの授業
④国境のない生き方

ちきりんさんや瀧本哲史さん(残念ながら急逝してしまった)、ヤマザキマリさんの本・エッセーは中学生が読んでも面白いだろう。この瀧本哲史さんが大学生の時に通った速読スクールの対談だが、実に面白い。

 情報は、今後も溢れていく。答えはどこかにあるので、どのような疑問を持てるかが超大切になっている。どう物事を考えたらいいのか、何を自分は考えているのか、アウトプットや言語化の訓練は、10代のうちにぜひ強化したい分野である。学校のテストの成績よりも、社会に出てから大切なスキル。まともに自分の考えを言語化できている大人は、とても少ない。

 と、偉そうに書いている自分だが、考え方・情報の取り入れ方を気にするようになったのは、ついここ数年。日本の各大学の生協に必ず置いてあるといっていい「思考の整理学」(東大・京大生に読まれているという例の帯)を読んで面白いと思うようになったのは40歳になってから。

 何も焦ることはない。自分の生き方は、自分で決めていいし、何を読み、何を考えるかは、あなたの自由だ。ただ、上手に知識のインプット・アウトプットができるようになると人生はとても豊かになるので、自分に合ったその方法を今日から少しずつ探ってみてもいい。ふらふらと周囲に流される生き方をしていると、どこにも辿り着けずに一生が終わってしまう。


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