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他人に期待していませんか?


xx だと信じてたのに。xxしてくれると思っていたのに。xxくらい、やってよ。。

わたしたちは、常に他人への"期待"を持っていて、それをゼロにすることはできません。自分の期待を少なからず相手にかけているために、その期待にそぐわない事象/結果が生じた時に、失望したり、裏切られた気分になったり、ストレスを感じたりします。

いったい、この問題をどう処理すればいいのか。それを解決してくれるヒントをくれるが、今回紹介する、『絶対悲観主義』(楠木建)という本の考え方です。

 事前の期待のツマミを思い切り悲観方向に回しておく。はなからうまくいかないと思っているので、心安らかに敗北を受け止められる。

これが絶対悲観主義の考え方。上手くいくと思うから、この位はやってくれるだろうと相手に期待するから、結果にガッカリする。ならば、最初から、うまくいかないことを想定するのをデフォルト(初期設定)にして、あらゆることにのぞみましょうというアプローチ。

https://www.foresight.ext.hitachi.co.jp/_ct/17458231

勘違いしてはいけないのは、自分にできる準備は全てするのです。自分のベストはうまくいくように、最大限尽くします。(楠木さんは必ず原稿の締切は守るといいます。次に依頼がくる可能性は全く保証されていないためです。自分に与えられた職務、自分にできることは万全にこなします)


 ただ、相手に期待しないのです。心構えとして、モノゴトへの期待、ヒトへの期待、自分への期待を、可能な限りゼロに近づける。うまくいかないことを前提に、あらゆる準備をしておく。

 能力に自信がある人ほどプライドが高い。そういう人は失敗したら大いに凹む。プライドは仕事の邪魔でしかない。傷つくのがイヤで怖いから、身動きが取れなくなる。動く時にも何とか失敗を避けようとするので、変に緻密な計画を立てたりする。

 力が入りすぎると、往々にして、視野が狭くなってしまいます。過度のプレッシャーや期待を抱えすぎずに、事に向かうことが、自分のパフォーマンスを最大限発揮する秘訣なもしれません。

 最悪のケースを想定し、実際にそれが起こる事もあり得る。実際にうまくいかなかった時は、『そうは問屋が卸さないか』と、タバコを一服、駐車場でふかしながら、哀愁を漂わせてつぶやく。

 若い人には、分かりづらい考え方かもしれません。自分のベストは尽くす、事前準備もできる限り抜け目のないようにしっかりやる。しかし、結果には悲観的でいる。うまくいかなくて当たり前、うまくいったらラッキー、幸運に感謝する。

 肩に力が入りがちな方には、知っておいて損のない、参考になるスタンスです。

 最後に、わたしの好きな本書の一節です。

絶対悲観主義者は、「〇〇が上手ですね」「xxが得意ですね」と人に言われても、真に受けることがありません。謙虚のなのではありません。自分の能力を信用していないからです。それでも、そういう評価を複数の人から繰り返しもらい続けると、悲観の壁を突き破って、ようやく楽観が入ってくる。
 絶対悲観主義と矛盾するようですが、仕事において自信はとても大切です。自信が好循環を生み出します。ただし、あれができます、これができますと言っているうちはまだまだです。期間を裏切る成功が続いて、ようやく自信が持てるようになります。これは独りよがりのプライドではなく、地に足のついた自信です。




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