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青少年的人生論 #3

あの日のこと

ふと思い出したあの日が良い日だったらいいな、と、そう思う。

今生きているということに使命感はない。
明日終わってしまっても、きっと納得してしまうだろう。

でも、人として生きているということに大きな責任を感じる。
この瞬間を大切にしたい。
そして、誰かにとって大切なこの瞬間を汚してはいけない。

そう思っていても、光のない日々は続く。
わずかの希望が死を食い止めるが、それがかえって苦しくさせる。
良かれと思って渡した希望がナイフになってしまうこともある。

けれど、ふと思い出したあの日が良い日になるように必死に生きる。
生命を力強く発揮し、明日にまで届けと限界まで手を伸ばす。
私は、その手がちぎれてしまうことが不安で、現状を甘んじ、何となく熱量を持てない。
いつか明日にまで届くようになるさ、と無理やり鼻歌さえもうたってみる。

人として生きていくことに苛立ちは多くあるが、その曖昧さや不十分さが愛おしくて仕方ない。
自らの手で変えるのは立派なことだが、そうしなければ立派でないということもない。
ときには苦しいということを許してあげよう。
仲良くなれないと決めつけてはいけない。

ふと思い出したあの日が、私の手から完全に離れている本当の幸せなら良いな、と、そう思う。

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