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「しんどい」って、たぶんいいことだ

しんどい…。

なんか、しんどい。
なんとなく、しんどい。
とてつもなく、しんどい。

しんどい、しんどい打ってたら、
しんどいがゲシュタルト崩壊してきた…。

よくわからなくなってきたので意味を調べてみたら、
「しんどい」ってもとは関西方言だったのか、知らなかった。
「きつい」とか「つらい」の類義語だけど「しんどい」は、
要因が明確である場合に使うのだとか。

要因が明確…じゃないかもしれないな、
じゃ、これは「しんどい」じゃないのか…
うーん、ま、どうでもいい。

とにかく、しんどい。きつい。

いま、ほんとはこんなこと書いてる余裕はないんだけど、
時間も何もないので、とりあえず今回は読み直さず、書き殴ってみる。

そんくらい、いま「しんどい」真っ只中だ。
でも「しんどい」ってことを、こうして書けるくらいには、
少しマシになってきたというか、吹っ切れてきたというか、
そんな感じが、今だ。

なにがしんどいのか。

ちょうど来月でフリーランスとして本格的に仕事を始めて20年になる。

もともと誰かに師事したこともなければ、アシスタントを雇ったこともないし、
相談できる同業もいないし、一人で20年、働き続けてきてしまった。

それで節目が近づくにつれ、なんというか…ここのことろ、
「働き方、間違ったかも?」みたいな
不安にかられてしまっていた。

身近にロールモデルが全くないのが不安の原因かなと思うのだけど、

いつまで続けていくの?
このままいつまでやれるの?
ほんとにこのままでいいの?

そういう不安。

体力的な問題ももちろんあるし、
色んな意味で、ほんとにこのままやっていけるのか、まったく自信がない。
で、同業者、他業種問わず、
他の人のやってる仕事がどれもすばらしく見えてきて、
ああ、みんな、すごい、おれ全然ダメじゃん…って、
年末年始は時間的に少し余裕があったせいか、精神的にかなりやられてた。

これがしんどかった。本気できつかった。

ま、悲観しててもしょうがないのはわかってるんだけど、
急に先ゆきが不安になって、どうしようってなった。

未来を見据えて、ビジョンを立てて、
人を雇ったりして、働き方とか仕組みを変えて…
そういうことも考えてはみたんだけど、
今すぐこうしようっていうのが、まったく見えなかった。

いずれ何かを変えるにしても、それは今ではないような。

ただうじうじ悩んでるのもイヤだし、
よくわからないから、今まで以上に力を出すことにした。

前にテレビでサッカー界のレジェンドのキング・カズ(三浦知良)が、
トレーニングをするときにチームの人が腕立て30回やるときは31回やる
というようなことを言っていた。
で、実際にそうやって練習している風景を放送していた。
年齢的にハンデがある分、人より多くやるのだと。

これしかないな、と。

年齢的なハンデがある分、前より増してやらなきゃいけない。

もともと実力も何もないところから、積み上げてきたわけだから、
これまでも、これまでと同じように積み重ねるしかない。
でも伸びしろは、前より狭くなってるはずだから、
前以上にやらないと。

なんとなく失うことばかりに目を向けて、悲観的になってたけど、
結局これからも、今まで以上に積み上げれば問題ないはずだ。
まちがってるのかもしれないけど、それを正解に変えていくしかない。

そんなわけで、今まで100やってたところを
105でやるくらいの向き合い方に変えてみている。

基本はカズにならって「いままでより、一つ多くやる」だ。
「より手数を増やす」「より基礎力を上げる」「より謙虚に根気強く戦う」
グンと上げるというより、「一つ多く」これを意識して実践し始めた。

よりしんどくなっただけな気もするけど、
なんとなく出口に向かって行けているような気もする。
気がするだけだけど。

少なくとも精神的な「しんどさ」が、
動くことの「しんどさ」に変換された感じはあって、
ちょっとは救われている気はする。
結局「動く」ことでしか、何も変わらないってことだ。

どうせならしんどいなら、前向きにしんどい方がなんぼかましだ。

ただ思うのは、「しんどくてよかった」ってことだ。

しんどくなってよかった。
現状に疑問を抱かず、そのまま行ってたら、
けっこうやばかったのかもな…って思う。

しんどさの積み重ねが次に連れて行ってくれるんだと思う。

「しんどさって、バネみたいなものだよね」ってあとで言えるといいな。

「しんどい」って、たぶん重要だ。
そんなにいいものではない気もするけど…。

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