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オリンピック金メダリストも実施している脳トレ、ニューロフィードバックトレーニングとは!?

感動の北京オリンピックが盛り上がりを見せ、日本の冬季オリンピックメダル獲得数も平昌オリンピックを超える過去最高数(今日時点で金メダル3個、銀メダル5個、銅メダル9個 合計17個)を更新し本日20日に最終日を迎えようとしております。

数ある種目の中でも、個人的にはスキーのモーグルが大好きでした。
まさにオリンピックのモットーである、“Faster(より速く), Higher(より高く), Stronger(より力強く)”をレースの中で最も強く感じた競技だと思っており、とても感動しました。。。。
堀島選手、銅メダルおめでとうございます!お疲れ様でした!

堀島行真選手

さて、今回はタイトルにもあるように、オリンピック選手の金メダリストが行なっているニューロフィードバックトレーニングという脳トレについて説明していきたいと思います。

ニューロフィードバックトレーニングとは?

ニューロフィードバックトレーニングとは脳波計で脳波を測定し、自分の脳のクセや問題点を把握した上で状況に応じて理想の脳波を出せるようにしていくトレーニングです。

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ニューロフィードバックイメージ

脳波とは人間の大脳皮質から発せられている電気信号で一般的には通常時10Hzの周波数を出しており、興奮すると高い周波数に変わり、反対に瞑想したり浅い眠りに入っているときには低い周波数に変わります。

脳波の出方は人によって個人差があり、興奮や集中する傾向も本人の特性によりますが実はこの脳波が13~15Hzのベータ波を出しているときに人は最も集中して高いパフォーマンスが出せると言われています。

どのようにトレーニングするのか?

ニューロフィードバックトレーニングでは、本人にとっての最適な脳波を見つけながら、そこに到達した時に特定の刺激を与えて脳にその状態の感覚を記憶させます。そうすることで脳が自発的に最適な状態を目指すようになっていきます。

脳波測定

たとえばMuseという製品の瞑想トレーニングアプリでは、理想の瞑想状態になったら『ぴよぴよ』と鳥のさえずりがスマホから聞こえます。繰り返しやっていくうちにこのピヨピヨが出やすくなる自分なりのコツやルーティンのようなものが分かってきて、体で覚えていくのです。

右のbirdsというのがぴよぴよ鳴いた数
コツを掴むと、達人の域に達する


実は北京オリンピックのジャンプ競技で金メダルを獲得した土屋ホームの小林陵侑選手もこのニューロフィードバックトレーニングを取り入れてから急に成績を残せるようになったと言っております。
彼の場合、2015年にW杯デビューしてからなかなか成績が思うように残せませんでしたが、意図的にゾーンに持っていくようなトレーニングを実施したところ、4シーズン目の2018年のW杯で優勝することができたと言います。

小林陵侑選手

NFTはどんなところで使われている?

もともとニューロフィードバックトレーニングはADHD(多動症、注意欠如)の人が集中力を維持できるようになるための治療を目的として使われてきましたが。しかしスポーツの領域でも実際に脳波の状態を最適化することでライフル射撃のスコアが上がったり*1 ゴルフの平均スコアが25%減少したというような論文報告もあり、NASAの宇宙飛行士や、レアル・マドリード、ACミラン、米軍特殊部隊など様々なチームのトレーニングで活用されております。

また最近ではスポーツに限らず、子供の学習効率アップを目的としたトレーニングとしても活用されるシーンが増えてきました。

最後に

ニューロフィードバックはドーピングのような一時的な肉体強化とは違い、人間が本来持っている本当の潜在能力を引き出す最高のトレーニングだと思いますので、是非みなさんもゾーンの状態を体得し、素晴らしいパフォーマンスを発揮できるようになっていければと思います。

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--------------------------------以下出典--------------------------------

*1: Gong A. M., Nan W. Y., Yin E. W., Jiang C. H., Fu Y. F. (2020). Efficacy, trainability, and neuroplasticity of SMR vs. Alpha rhythm shooting performance neurofeedback training.

*2: Arns M., Kleinnijenhuis M., Fallahpour K., Breteler R. (2008). Golf performance enhancement by means of “real-life neurofeedback” training based on personalized event-locked EEG profiles. J. Neurother.


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