イメージで鳴らしている音と、実際に鳴っている音が違う時の解決法
これは一緒に悩んで解決したいご相談です!
私の場合は、
「差異が大きすぎる」という言葉を使うほどには違わないのですが、
やはりホールでフルコンで弾くと、
「自分で練習していた時の想像力はまだまだレベル低いな」と思わざるを得ません。
そして、
リハの時間を使って耳の感覚を研ぎ澄ませて行きます。
(ぶっつけ本番の時は、弾きながら耳で調整していきます。)
練習の時からその感覚があったら良いのになといつも思いながら十数年が経ちますが、本番毎に少しずつ成長している実感はあるんだけど、理想には全然届かない。泣
(1番の解決方法はホールでの本番やリハを沢山することだけど、
なかなか難しいですよね…!)
ホールなどで弾いた時に感じたことを書き留めておくノートを作るのはオススメです。
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さて、本題に入りますが、
まず、
「録音」と「実際に会場で響いている音」は差異があるのが当たり前なので、
録音を聞いて「実際に鳴っている響きはどんな感じだろうか」と推測する能力は必要になります。
(これは恐らく慣れの問題です)
実は、
質問してくださった方の文章の解釈が難しかったのですが、
「自分でやりたいことがあって
頭で音をイメージしてから → 体で弾いて → 耳で音を聴く
ということを最大限やっているが、それが録音と違う」
ということならば、
・体の使い方が良くない可能性
・頭でイメージする時間と深さがまだ足りていない可能性
があると思います。(他にも理由はあると思いますが、今私が思いつくのはこれくらい。)
体の使い方はすぐに改善することは難しいので、
自分の耳が欲している音を出すために一番楽に弾ける方法を探してみてください。
覚えておいて欲しいのは、
体の使い方も、遡れば、耳が欲している音を出すための手段に過ぎないということ。
それを勘違いすると、「弾くこと」がメインになって
一緒にいる相手を全く無視して喋りまくるウザい人みたいにになる可能性があります。笑
相手の反応を感じることが非常に重要です。
そして、耳が欲している音と言うのは、
「自分の頭で考えている、これからみんなに語ること」
なので、
音を実際に鳴らす前にどれだけその音をイメージしておけるかが大切になってきます。
更に、その音を聴いてイメージした音と同じだったかを確認することで
多少喋りが下手でも(弾くのが下手でも)
伝えたいことは聴いている人に伝わります。
これが音楽の面白いところです。
伝えたいことをしっかり持っている人のミスタッチが気にならないのはこのためです。
(普段から、ミスタッチだけで他人の演奏を判断してしまうような人はどんなミスタッチでも気になるのだと思いますが、それは音楽の感じ方として歪んでいると思います。
演奏においては「問題のあるミスタッチ」と「問題ないミスタッチ」があります。
ミスタッチをすることで伝えたいメッセージを揺らしてしまうと問題のあるものになるし、伝えたいメッセージをしっかり語り続けて演奏者自身もそれを感じていると、ミスタッチは全く気になりません。)
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もし、質問してさった方が、
「今実際に弾いている音」と「会場で響いている音」が違うと言うなら、
それはただ単に
練習の段階から、音を出す前に頭で音をイメージしておく時間と深さが足りないのだと思います。
練習の時から、もっと自分が語りたいことをイメージして
その質を高めておく。
深く感じるためには最初はいくら時間を使ってもいい。
欲しい音が鳴った時の感動を忘れずに。
時間をかけても良いので欲しい音を鳴らすことを繰り返すと
脳の情報処理能力が上がるため、徐々に時間をかけずに表現できるようになります。
最初意識してやっていたことは、段々と無意識でもできるようになるわけですが、
慣れることで感動がなくなってしまうと逆効果です。
無意識にならないように、感動を常に感じるためには
・自分の耳が常にその音を欲していることを感じる
・今まで感じられなかったことを感じる
ことが必要です。
芸大にいた時に、周りの友人や後輩たちが
「本番前の練習で、もう何をして良いかわからない」と言っていたことがあるのですが、
それは「何もすることがない」という意味ではなく
「(もっと色々なことを深く感じることができれば、やることは無限にあるけれど、今自分が感じられる範囲では)何をして良いかわからない」
と言うことなので、
自分が練習で何をして良いかわからないと思っている人は、
まだまだ成長できます。
楽譜を音楽的に読む方法を学んでください。
昔に書いた記事なので恥ずかしいですが、
一応私のブログの記事を貼っておきます。
http://shimonsano.blogspot.com/2016/05/blog-post_29.html
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まとめ
話がだいぶ脱線しました!すみません。
演奏者としては、想像で響かせた音と現実で響いた音が同じになったら最強です。
それを実現するのは耳です。
クラシック音楽においては、
・ただ弾くだけなら何も感動を与えない演奏になってしまう
・自分が伝えたいことを考えて弾くだけだと独りよがりの演奏になってしまう
・耳でそれらを聴くことで初めて聴いている人に伝わる
もう一度言います。
一番大事なのは耳です。
私は、
自分が語ることを、弾く前に耳が既に聴いている
という感覚を目指して練習しています。
ピアノの演奏を聴くと、一方的に喋っているのと同じだと思われるかもしれませんが、
「一方的に喋っている演奏」と、
「語りながら聴いている人の反応を感じている演奏」は全く違います。
その違いを感じることができれば、演奏会を聴くことがもっと楽しくなるかもしれません。
※たまに「一番大事なのは心ではないのですか?」という質問をされるのですが、
心はそもそも最初から持っているもので、それがないと音楽をしたいと言う気持ちにさえならないので、心は大前提ということで説明では省いております。
長文を読んでくださり、ありがとうございました。
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読んでくださりありがとうございます!!