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【子供から大人まで全世代お薦め!】映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』紹介

子供から大人まで楽しめる。
予備知識も必要ないし、現実を意識する社会派要素もない。身を任せれば楽しい世界に連れていってくれる。

自分が子供の時に観て興奮した「映画」ってこういう作品だった。

あなたが「気楽に観れて楽しめる映画」を探してるならこの作品をお薦めしたい。それが『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』

2023年製作/134分/G/アメリカ

原案となったのは、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなど、全てのRPGゲームの元となったテーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』。過去にも映像化もされているが、今作は過去作品との直接的な繋がりはない。

この映画、最初から最後までとにかく楽しい。

脱獄から始まり、仲間探しにダンジョン攻略、闘技場と面白い展開がポンポン続く。内容はめちゃくちゃ詰まってるのに長さを感じさせない。

内容を詰めこんでると聞くと、駆け足感を感じたりドラマでやった方が良いんじゃない?と思う映画も多いけど、この映画にそれはない。
脚本とテンポが本当に素晴らしいのだ。

世界最大級の映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」でも高評価

冒険と魔法、王道のファンタジーな世界をキャラクターたちが軽やかに駆けていく。映画の雰囲気はコミカル。
だからこそ気楽に観れるという点もお薦めの理由の1つ。

特に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が好きな人なら本作はハマると思う。
製作に携わったジェレミー・レイチャムは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『アベンジャーズ』シリーズに関わっており、雰囲気やノリが通じるものがある。

はぐれ者とまではいかないが、メンバー間の凸凹っぷりは通じるものがある

キャストも見事にハマっている。

主演の吟遊詩人エドガンをつとめたクリス・パインは、これまでにも『スタートレック』シリーズの主演や『ワンダーウーマン』などのハリウッド大作に出ているだけあって、こうした役は安心するくらいハマっている。

戦士ホルガをつとめたのはミシェル・ロドリゲスは『ワイルドスピード』シリーズを観ている人ならお馴染みの姉御キャラ。今作では怪力を活かした暴れっぷりを披露している。

社会派要素は特に練りこまれてない本作だが、ホルガといいドリックといい物理攻撃担当が女性という点は、今の時代を感じる。

映画はエドガンとホルガのコンビとサイモンとドリックのコンビという感じ。

魔法使いサイモンのキャラクターも良い。
この映画は彼の成長譚にもなっていて、臆病な彼が強くなっていく姿は観てて熱くなる。

サイモンだけじゃなく、エドガンの娘の関係やホルガの恋人への想いなど、各キャラクターの物語も描かれていて、そのバランス具合も素晴らしい。どのキャラクターにも感情移入してしまう。

サイモンを演じたジャスティス・スミスは『名探偵ピカチュウ』の主人公のあの子!

ドリックは個人的に一番好きなキャラクター。
あらゆる動物に変身することができるというチートな能力が羨ましいし、ドリックを演じたソフィア・リリスがまあ可愛い。

『IT イット “それ”が見えたら、終わり』のベバリー役で人気を博していたけど、人を惹きつける魅力がある女優さんだと思う。

ソフィア・リリス、今後も気になる女優さん

他にも非の打ち所がない聖騎士ゼンクを演じたレゲ=ジャン・ペイジや、フォージを演じた人気俳優のヒュー・グランドなど全員良い味を出している。

本作は語弊を恐れずいえば、全てが"丁度良い映画"。

こちらが望んだものを120%出し切って提供してくれたようなイメージ。
満足度が非常に高い。2時間超えだが観ても疲れないという点も良い。

鑑賞後は「あ~楽しかった!」と思わず口にしてしまう素敵な映画体験ができる作品だ。
未見の方で気になってる人は是非ともチェックしてみて欲しい!

ということで、映画自体は文句なしにお薦めなのだけど、日本での配給や宣伝の仕方にはいささか不満がある。

ここからは映画の内容とは直接関係ない話を。

一番残念だったのはパンフレットが作られてなかったこと。映画を観終わった後だと、元になったTRPGとか物語背景を知りたくなる。

というか、むしろその蘊蓄を知る楽しみもあるタイプの映画だと思っただけにパンフレットを作らなかったのは意外。

後、SNSで言われているのは字幕版なのにエンドロールの最中に日本語主題歌が挿入されているということ。
自分も字幕版で鑑賞したけど、こちらはそこまで気にはならなかったな。違和感は感じたけど…

映画自体が非常に面白く、『RRR』のように口コミで人気を博す可能性がある作品なのに、宣伝側自体がそこまで盛り上げないという点で、正直不満もある。

【参考記事】

※紹介したいのはマイケル・スタンフォード様による原作のTRPGから映画を解説した下記の記事。

そう!これが知りたかったんだよ!と膝を打ちたくなるような素晴らしい解説をされているので、本作を鑑賞した人はこちらの記事も是非チェックしてみて欲しい。より作品世界の深みを知ることができるぞ。

【4/5追記】

公式様が映画ホームページにて、プロダクションノートを公開したとのこと。

Twitterではこのようなメッセージも…プロダクションノート挙げて頂きありがとうございます!

作り手にしか分かりえない製作背景などが細かく書かれていて、パンフレット代わりに重宝するので、是非チェックして欲しい。

※下記、公式HPのプロダクションノートのページで飛べます。スマホだとダウンロード形式になっています


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