見出し画像

みちくさファーマシー vol.1〜柑橘の葉とドクダミの蒸留による道草スプレーづくり〜

日時:2021年8月1日(日) 9時〜12時
場所:下北線路街空き地、BONUS TRACK

こんにちは。園藝部の文です。
今回は、8/1(日)に開催した第1回みちくさファーマシーの様子をお届けします。

「みちくさファーマシー」とは?
ファーマシー(pharmacy)とは、英語で薬学、薬屋などの意味ですが、「みちくさファーマシー」は、その名の通り、道端に生えている植物を使って、心と体を健やかにするような、スプレーやジェルを作るワークショップです。

講師は、園藝部部員で、手仕事研究家の石田紀佳さん。紀佳さんは、植物と人との関わりに関する執筆や植物を暮らしに取り入れるワークショップの開催など、幅広く活動されています。

画像1

記念すべき1回目のこの日は、園藝部員10名程、小学生も3名、元気に参加してくれました!

空き地の葉を採取してみよう

まずは空き地で、蒸留に使う柑橘系とドクダミの葉を採取します。

画像2

実は空き地には、日向夏、ハッサク、斑入りレモン、ダイダイ、タチバナなど、様々な種類の柑橘系が植っているんです!こんなにたくさんの種類があったなんて、知りませんでした。

画像21

画像19

「木の種類によって、葉っぱや実の模様が違うね」と子供たち。
爽やかな香りを嗅ぐのも楽しいです。

画像3

葉を取るついでに枝の剪定や雑草抜きもします。雑草は、樹木の足元にマルチングとして利用。何でも活用していくのが園藝部流です。

画像4

次は、空き地の仮囲い近くに生えるドクダミを採取します。
実は今回の企画、園藝部員よしじさんの
「厄介者になってしまうドクダミを活用したい!」
という熱い想いから始まったもの。よしじさんのその想い、とても素敵です!

画像5

「ドクダミは、蒸留で使うエキスが多く含まれている上の方の葉を採ってね」と紀佳さん。

画像6

水分が逃げないように、新聞紙に包みます。余談ですが、このとき、電車で読む為にたまたま持ってきていた新聞が、思いがけず役に立ち嬉しかったです。

BONUS TRACKへ移動、いよいよ蒸留開始!

BONUS TRACKのシェアキッチンに移動して、いよいよ蒸留開始です!
銅製の蒸留器に、水で洗った柑橘の葉を入れてお湯を加えると湯気が上がります。この湯気にも、もう植物のエキスが出てきているのだそう。
密閉して火をつけ、煮立てていきます。

画像7

グツグツと煮立てた湯気が、冷却水で冷やされると、蒸留水が……

画像8

……出てきた!!

画像21

蒸留水の匂いを嗅いでみると、1本目のビーカーは、柑橘系の匂いが強く、2本目になると、グラス系の匂いが強く感じられました。

画像11

画像12

柑橘の葉を茹でたお湯は、綺麗な黄色に。
このお湯は、お風呂や足湯などに入れても良く、染め物をしても綺麗に染まるそうです。容器に移し替えて持って帰りました。

画像13

蒸留器の水を取り替え、今度はドクダミの蒸留です。

画像21

待っている間、紀佳さんがドクダミの魚のような独特な匂いにまつわる、中国の昔話をしてくださいました。みんな真剣な表情で聞き入っています。

画像15

画像22

出てきたドクダミの蒸留水を嗅いでみると、1本目はドクダミの匂いはあまりせず、ティーローズのような爽やかな香り。
後になるにつれてドクダミの匂いが強くなるように感じました。

画像22

柑橘に比べて油分が出ているのでやや白く濁っており、肌につけるとしっとりとして気持ちよかったです。

調合して道草スプレーの完成!

最後に、下北園藝部蒸留水を、紀佳さんが仕込んで下さっていた薄荷酢(代々木上原栽培の和薄荷をリンゴ酢につけて濾したもの)と調合し、スプレーの完成です。ジェルタイプにしたい人は、トウモロコシなどのデンプンを発酵させてつくるキサンタンガムを少量加えていました。
このスプレーは、軽い虫除けや、虫刺され後や暑さのほてりさまし、スキンケアにも使えるそうです。

画像17

さらに各自持ってきたお酢に、ドライにした和ハッカと、よしじさんのご自宅で取れたペパーミントを加え、薄荷酢も作っていました。こちらは、除菌の効果があるのでお掃除や手の消毒にも使えるそうです。

道草スプレー、道草ジェル、薄荷酢ができたところで、今回のみちくさファーマシーはこれにて終了!

画像18

空き地で取れた斑入りレモンの実は、園藝部のみっちーがカットしてくれ、お水に入れて美味しくいただきました。

普段、何気なく見ていた身近な植物に、少し歩み寄って手を加えてみると、暮らしに役立つ奥深い世界が広がっていることに気がついた1日でした。
次回のみちくさファーマシーもお楽しみに!

今回の写真は園藝部員でプロカメラマンの、植田絵里菜さんに撮っていただきました。
------------------------

下北線路街園藝部は、園藝のプロからアマチュアまで多種多様な人が集まりシモキタらしいみどりをつくり、いかし、はぐくむことをテーマに活動しています。活動にご興味があれば気軽にメッセージお待ちしております。

下北線路街園藝部

SNSも日々更新中!ぜひフォローしてくださいね🍀


・instagram
・Facebook









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?