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Mr Childrenデビュー30周年とくるり結成25周年

 2022年は記念すべき年で今月でMr Childrenがデビュー30周年を迎えます。サザンオールスターズと並び国民的バンドと言ってもいいミスチルと結成25周年を迎えたくるりについて触れたいと思います。

 リアルタイムでミスチル現象と言われた時代は知りませんが、ポップなものだけでなく、かなり渋めのシリアスな内容のシングルもあったりしますが、時代背景を考えるとまだ大人な時代だったのかなと思ったり。esなんて特に曲も詞もシリアスなものを感じますし。

 00年代半ば辺りまで自己言及のような歌詞が多かったが、ただ極端に社会的、政治的なメッセージまではいかないところがバランスの良さであり、同時に音楽に誠実な姿勢を感じます。歌詞は時代と共に変化しているところが印象的で、君への歌から僕の歌、「イノセントワールド」からが特に大きな変化を迎えた時期ですね。今のミスチルに青臭さは感じませんが、それを守り続けていると今のミスチルもなかったと思いますし、歌詞も良いけど曲の圧倒的なクオリティこれに尽きるかと思います。

 バンドでありながらバンドらしくないと思う事もあります。曲によっては歌をかなり前面に押し出していたりもするわけですが、それを音楽プロデューサー亀田誠治氏は雑誌のインタビューで、「田原はギター・ソロを主とせず、フィル・インやコードワークで楽曲に貢献する最高のバッキング・ギタリストである」という評価を見て、こういう形のバンドがあってもいいし、それがミスチルの個性と良さなのだと再認識しました。

 一応全アルバム家にあるんですが、変わったアルバムも結構多い。「Q」なんて実験性を感じますが、それでもミスチルというアイデンティティは確固としてあるし、「深海」もプログレっぽいと言われているけど、ちゃんとポップに仕上がっている。それを言うと、初期のアルバム「Everything」は渋谷系っぽさがありますが、ジャケットのスタイルも含めて渋谷系の型に敢えてはめてポピュラリティを意識したといえますし、先述の「深海」もプログレの影響を受けつつ実験的に意匠をこらしたとのではないかと思います。欧米のロックへの憧憬、リスペクトがちゃんとバックボーンとして存在しているからこそバンドは続くものであり、欧米のロック、ポップを熟知したメンバー、プロデューサーがいなければ長く支持はされません。渋谷系にしろプログレにしろ、ジャンルレスなJPOP・日本語ロックを築き上げたところに底力があるのだと思います。それを証拠にミスチルの二匹目のどじょうを狙ったような音楽性が近いバンドもいくつか登場しましたが、ほとんど姿を消しており、フォロワーの存在を許していない。

 タイプも違うバンドではありますが、京都系のくるりも結成25周年となります。メンバーが時代によって代わったりしながらも、バンドとしての形態は維持し続け、日本ロックの最前線で活躍し続けています。 令和5年度 高等学校用教科書 音楽Ⅱ 高校生の音楽2」 にくるり『ばらの花』掲載決定というのを見てまだまだ捨てたもんやないなと。

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