珪藻土マットのアスベスト含有について

先日、某ホームセンターで販売していた珪藻土マットにアスベストが含有しているため、販売中止・自主回収するとの報道があった。

実は我が家もその珪藻土マットを使っている。

アスベストが入っているなんて信じられない!怖いっ!肺がんになったらどうしよう!!

と不安がる人もいるが、仕事柄、アスベストに係る立場からあえて言おう。

まったく問題ないっ!

そもそも、アスベストとはなんぞやというところから説明しよう。

アスベストとは石綿とも言われ、自然界に存在する鉱石である。文字の通り、石なので燃えてにくく、かつ微細な空隙があり、断熱性が高い材料のため、一昔前にはあらゆる材料に含まれていた。

しかし、1980年代に燃えにくい建材として使われたアスベストだか、施工の際に発生する微細な粒子が肺の組織に付着し、人体への影響が強く出ることがわかり、建設業界では使用禁止の方針となった。

ところが、今まで建材としてあらゆるところに使われていたもののため、急に取りやめることは出来ず、実際に一部の材料には2000年前後まで使用されていた。

そのため、現存の施設でもアスベストが含まれていた建材を使用しているのは多々ある。

そんな危ない材料が使われている施設があるなんて怖い!と思うだろうが、アスベストには飛散性と非飛散性があり、非飛散性が使われている施設にいたからといってアスベストを吸い込むことはない。

時々話題になるのは煙突や断熱材や外壁材として吹き付けアスベストが使用されている場合である。

その飛散性アスベストを処理する場合には建物全体をシートで覆い、室内の圧力を調整する装置を使うことで外に絶対に撒き散らさないようにする。撤去業者も資格所有者が防護服に体を包み、外に出る時はエアシャワーで粒子ひとつ残さないようにする。

もちろん撤去されたアスベストが処分可能な工場へ運ばれる。

では非飛散性のアスベスト含有現在はどうか?撤去時はマスクはするが、それ以外は通常の撤去作業と変わらない。撤去されたアスベスト建材をビニール袋に入れて処分先に運ぶだけだ。

今回のアスベストが含有していた珪藻土マットもあえて建材とするならば非飛散性である。

アスベストが製品として安定化されてるので粉々に砕くなど、特別なことをしない限りはアスベストは舞うことはない。

珪藻土マットは汚れたら表面を削って使用することになっているが、その際に出る粉末を吸い込んでも微量ならば人体のは全くと言ってほど影響がなく、使用者が騒ぐ必要はないのだ。

メーカーは基準値を越えるアスベスト含有が発覚したため報告、回収する責任を果たしているだけである。

もう一度言おう。

まったく問題ないっ!

※ただし、アスベスト含有建材は処分先決まっているので、家庭ゴミとしてごみ収集に出すのはやめましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?