「還元」の話

11月に石巻移住一年が経って、振り返りのnoteを書きました。
なので2022年の振り返りを書こうにもほとんどそこで振り返ってしまったわけで。
というわけで11月・12月が特筆すべき濃密さだったのでそこを中心に振り返ろうと思います。

11月、新しい試みとしてコントワークショップをしました。
石巻市地域おこし協力隊のお笑い芸人として、「笑いの街・石巻」を目標に掲げたものの結局のところ地元の人からお笑いをやる方が現れないと、私だけではこれは実現できないと思ってます。
とはいえ、お笑いを始める入り口がない状況。
そこを打開すべく、コントワークショップを始めることにしました。
一般的にワークショップは一方的に講師が指導するものが多いと思います。
「もっと痒いところに手が届くものがやりたい」ということで、恐らく今までに前例があまりない「参加者一人一人と講師がコンビを組む」というワークショップにしました。
諸事情により準備期間は一ヶ月弱。
最後に発表会を行います。
今回、6名の方に参加していただきました。
まず、参加者お一人お一人と面談。
好きな芸人さん、趣味等を聞いて参加者のキャラクターに当て書きしたネタを作ります。
コントワークショップと言ってますが、この時点で希望があれば漫才も考えました。
発表会で確実にウケたい、ということで保険としてもう一本、以前私がコンビを組んでいたときのお笑いライブ優勝等実績があるネタも稽古。
合計12本のネタを発表会で披露しました。

と、簡単に書きましたがネタ作りもネタ合わせも発表会も大変。
久しぶりに一気に複数のネタを披露する「単独ライブ」の感覚を思い出しました。
しかし、その分得る充実は大きい。
元々コンビ志望でしたが、14回の解散を経てピン芸人になった今。
ほやもやとしてのM-1挑戦でも思いましたが改めてコンビは楽しいと思いました。

参加者の方に当ててネタを書く、という経験は直後の12月から始まった「ほやもや単独ライブ」でも活きました。
今回はただの単独ライブではなく、石巻・仙台・東京のツアー。
発案は萌江さんでした。
将来的にやりたいと思っていたツアーがこんなに早く実現するとは。
萌江さんは年明けにバンドワンマンライブが控えている為、いつものテレビ・ラジオ・イベントだけではなく、レコーディングもある中でネタ合わせが入るという状況で大変な中でこんなにも真摯にお笑いと向き合ってもらえたのは本当に嬉しかったです。
この「面白いものには迷いなく挑戦する軽快さ」、そして「一つ一つ真摯に取り組む姿勢」が今の萌江さんを築いたのだと思います。

単独ライブ直前、忙しいにもかかわらず萌江さんは積極的に準備に動いてくれました。
負担をかけてしまい、申し訳ないことを伝えると「全然負担じゃないです!楽しいんで!!一番大変なのはネタを生み出すところなので、それを全部丸投げしちゃってるんで、私できるところはやります!」と返事が来ました。
これはシンガーソングライターとして、曲を生み出す側でもある萌江さんだからこその言葉。

そんな萌江さんに当て書きしてネタを作りました。
萌江さんの様々な魅力を詰め込んだネタ。
石巻・仙台公演は大成功と言って良いのではないかと思います。
年明けの東京公演が楽しみです。

相方に当てて書くネタで、相方が輝いてくれたら嬉しいです。
そして、今回感じたのはその輝きが反射して自分も輝けるということ。
ピン芸人としての評価とはまた違った評価を今回のワークショップ・単独ライブでいただけました。
作ったものはこうして自分自身に還元されていきます。

年明けには念願だったラジオレギュラーも始まります。
お笑い芸人と一口にいってもその活動内容は幅広いですが、2023年も自分らしいお笑い芸人活動をしていきたいと思います。



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