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一点突破という考え方が嫌いな理由

一点突破をめざすべきか、どんどん新しいことをやるべきか? これは難しい問題だ。

右往左往せず、これと決めたものだけをやる。この方が男らしくて、成功しやすいようにも思える。が、一方で、向いてないことを続けていても成功しにくいようにも思える。

こうした微妙な問題には絶対の正解はない。どちらも正しい。ただ、さまざまな条件によって正解が変わるだけの話である。だからこそ、みんなが夢中になって延々その問題を議論し続けられるのだ。

その上で、一点突破について考えてみたい。

一点突破とはつまり、一つのことだけに集中して結果を出す、というやり方である。ネットビジネスでいうと、アフィリエイトならアフィリエイトで、YouTubeならYouTubeで、結果が出るまでやる。

たしかにこれは有効な場合も多い。何も掴めないまま他のことに次々手を出していったら、結局何も成果が出せない。いわゆる「ノウハウ・コレクター」になってしまうかもしれない。

だが、それでも私は、一点突破という考え方があまり好きではない。

「一つのことをまずはやり続けよう」ということによって、言われた方は「他のことをしちゃいけないんだ」と自分を制限してしまうことになる。それで集中できればいいのだが、得てして迷いを抱えたまま、中途半端にそれに取り組むことになってしまうのだ。「本当にこれをやっていて大丈夫だろうか」と不安なままだから、突き抜けられない。「一点」に留まってはいるけど、結果的に「突破」まで行けないのである。この副作用があまりにも大きい。

そうなるくらいであれば、次々に別のことに手を出し、しっくり来るものを探した方がいい。たまたま最初に手を付けたものに固執するより、しばらくは放浪者となった方がいい。そうしていれば、やがて「これ!」というものが見つかるだろうから。


……と、ここで終わってもいいのだが、複数のものに取り組むメリットについてもう少し書こう。

ネットビジネスの場合、複数のことをやることによって相乗効果が生まれる場合がある。いろんなスポーツを渡り歩いてもあまり相乗効果はないと思うが、ネットビジネスの場合は往々にしてそれがある。

プラットフォームは、私たちが思っているより、利用者が分かれている。住み分けられている。だから、異なるプラットフォームを2つ3つ利用しているというだけで、越境者としての優位性を手に入れられるのだ

他の人がブログに書いてることをKindle本としてまとめれば、これが価値を生むかもしれない。Kindle本で学んだことをYouTubeで発信するというのもいいかもしれない。同じ情報量でも、あちこち移動するだけで価値を増幅することができる。

そういうこともあって、中途半端な一点集中になるよりは、あちこちを渡り歩く方がよっぽどいいと思うのである。

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