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黛灰は6月19日、本当に渋谷をジャックしたのか検証する

はりゆみ

映像、すごかったですね……

僕は新宿アルタ前で映像が流れる、ということをすっかり見逃していて、上の動画で初めて知ったのですが、こんなにすごいものなら行っておけばよかった……！と若干後悔しています。

さて、本題に入ります。事前に黛灰に関する映像が流れる、という告知がされていたのは新宿アルタ前のみ。渋谷で放映が行われていたという情報は、上の動画でのみ、初めて明かされたものでした。また、メッセージを見た人たちによるツイートも、すべて新宿アルタ前から投稿されたものです。

果たして、実際に黛は6月19日、渋谷をジャックしたのでしょうか。また、この映像が現実に起こったものではないのなら、そこにどんな意味があるのでしょうか。検証していきたいと思います。

Q1: そもそも渋谷の広告をジャックすることは可能か？
A1: お金を出せば可能。
調べてみたところ「渋谷ハチ公口4面同時放映広告」というプランがあるので、そこに申し込めば多分行ける。10分間で280万円なので、3分間の映像なら恐らく100万円ぐらい。

また、渋谷の大型ビジョンでの放映は安全上の理由で事前予告が禁止されているため、新宿で告知が行われて渋谷では行われなかった、というのも納得がいく。

Q2: 渋谷のジャックを目撃した、と言える人はいるの？
A2: 映像に出ている女性2人以外には、確認できる限りいない。
「2021年6月19日の様子」では、新宿アルタビジョン前と渋谷スクランブル交差点前の映像が交互に表示されている。このうち渋谷スクランブル交差点前に出ている二人は、もともと旧いちから株式会社所属だったアイドルグループ「SLEE」の姫なぎささん・ももはらみのりさんなので、メタいことを言えば演技で出演している可能性が高い。(実際、画面左のなぎささんが黛の映像に気づくタイミングが若干早いように感じる。)

彼女たち以外で黛の映像に反応している人は、動画中で確認できる限り渋谷スクランブル交差点前にはいない。

また、Twitterで「"渋谷" since:2021-06-19_18:30:00_JST until:2021-06-19_18:40:00_JST」と検索し、6月19日の18:30～18:40に投稿された"渋谷"を含むツイートを確認しても、黛に関するツイートはない。

Q3: 映像が合成だ、とわかるような証拠はある？
A3: めちゃくちゃリアルに見えるが、高度な合成の可能性もある。
黛のメッセージが現実には放映されていないのであれば、動画中の渋谷の映像は作られたもの、メタ視点から言えば合成ということになる。

映像を見た限りだと、普通に放映されているようにも見えるが、高い合成技術があればあそこまでリアルに見せられるのかもしれない。(映像合成に関する知識が足りなくてはっきりしたことが言えず申し訳ない)

音声の方は聞こえやすくするために、全体的に後からミックスしているっぽいので、ここから検証することは難しそう。

Q4: 結論は？
A4: 渋谷の映像は実際には放映されていない可能性が高いが、可能性がないとは言えない。
やはりあれだけ多くの人が通るスクランブル交差点で、誰一人黛に関するツイートをしていない、というのがネックになる。黛のチャンネル登録者は40万人いるので、単純計算で300人に1人、彼の存在を知っている人はもっといるはずだし、その中で誰も見ていないというのは少し考えづらい。

しかし、それ以外の状況を考えれば、放映することは十分可能である。ここまでどっちかわからない状況を作り出している、というのはめちゃくちゃすごいと思う。

Q5: 仮に合成だとして、なぜそのようなことを行った？
A5: 新宿と渋谷で対比構造を作りたかったからかもしれない。
黛のことだから、合成を使わずに渋谷でも同時放映できるならそうしたはず。じゃんけん大会の件でもわかるように、面白いものを作るためならお金に糸目は付けなさそうだから。ということは、渋谷の映像に合成を使ったとすれば、そこには何かしらの意味があると考えられる。

個人的には、多くの人が注目する新宿と、ほとんど誰も見向きもしない渋谷で、対比構造を作りたかったんじゃないかな、と思っている。バーチャルの存在だからという理由でコンテンツとして消費される自分と、バーチャルの存在だからと言う理由で目を向けられない自分。両方の性質を表現したかったのではないか。

まとめ
拙いですが、こんな感じの検証でした。彼のバーチャルな存在としての葛藤と、それが現実に姿を表してくる様子、これらを表現する上でこの上ない方法だと、感動と同時に驚きました。これからの黛灰の物語がめちゃくちゃ気になります。

※追記(6/22)
この記事を書いた後、実際に渋谷で映像を見た、という人が見つかったようです。

ここに写っているのは、4つあるスクリーンのうちの1番右側ですね。目撃者がいない、ということだけがネックだったので、見た人が見つかった以上は実際に流れていたということで確定です。たまたま誰もツイートしていなかっただけのようですね。

予想は外れちゃいましたが、マジで渋谷もジャックしていたのか……！と少し感動しています。たまたまこの映像を見かけてしまう通行人になりたかった……。

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