甘いもん

昔は甘いもんなどあまり好きでは無かったが、大人になって、どういうわけか甘いもんが好きになってしまった。何だか無性に食べたくなるの、といった女子の言い分も、昔ならば頭おかしいんちゃうかと一蹴していたが、今は違う。分かる~、と語尾を上げて伸ばして言いたくなる。とにかく、無性に食べたくなるのだ。

あぁ、なんか甘いもん食べたいなァ、なんて言って、夜中にコンビニへ、駄目とは思いつつもプリンを買ってぺろりと食べる幸せのひととき。自分の好きな甘いもん、一番はプリン、あとはチョコレート、赤福などのアンコ類、ソフトクリーム、ドーナツ、菓子パン、饅頭、といった具合。

ケーキに関してはまだそれ程魅力を感じておらず、あれば食べるというレベルで、女子の探求心に比べれば、まだまだひよっこである。生クリームは好きなのだが、パウンド部分には、さほど惹かれない。また、ハーゲンダッツなどのアイスクリームも、あれば食べるがすすんで食べようという気にはなれず、未だに自発的に買ったことは無い。ケーキやアイクリームに関しては、ほんの一口か二口で良い。

甘いもんと煙草の相性も抜群である。プリンやチョコレートを食べた後の一服は、より深い味わいを堪能することが出来る。

最近は、冬のせいなのか、運動ゼロで食欲旺盛生活を送っている。夜中にチップスや甘いもんを平気でぺろりするから、如実に腹が出てきてしまった。このままでは、自分はぶたになるかもしれない。だからどうした、たとえぶたになっても構わない。断固として、甘いもんを食べ続けてやる。

スウィーツなどとは言いたくない。甘ったれた言い方をするな。あくまで、甘いもん、ではないか。糖分や人工甘味料を脳内に満たして、己の幸福神経を刺激するのだ。そうして刹那のトリップに浸れば良い。甘いもんは、いわば、合法脳内麻薬である。こんなに食べちゃって良いのかしら?良いに決まっている。平らげろ。背徳感すら甘く味わえ。血液が汚れても、骨が溶けても、醜いぶたになっても、死ぬまで甘いもんを食べ続ける運命だ。そして悪魔の誘惑に負け続ける弱き意思こそが、我ら愚かなぶたの宿命だ。ぶう!

何もいりません。舞台に来てください。