自分とつながる


僕はずっと自分に自信がなかった。
いや、自信過剰な部分もあるから
もっと正確に言うと
人から嫌われるのがこわかった。

だから、人から嫌われない所作を身につけた。
空気はそれなりに読める(と自分では思ってる)
方だったから
その場で言っていいこと
言うとまずいことはわかっていて
言って大丈夫なことだけを言っていた。

狙い通り、僕は誰も傷つけづに
誰からも嫌われなかった…のかな?
表面的には嫌われる理由が少なかったと思う。
だって、人畜無害だったから。

実は嫌われるのが怖い、とわかったのはつい数年前で
それまでは、見えない恐怖の中
人に嫌われてはいけない、と思い込んでいた。
いい人でいよう。
失礼のないように。

うん、爽やかになるけれども
爽やかすぎた。
空気のように感じれないもの、
人畜無害。存在の薄さ。

誰からも嫌われないようになんて無理だけれど
そうあろうとしてしまって
嫌われないかわりに好かれもしない
そんな感じになってしまっていた。

そうして、一番ショックだったのは
誰も傷つけないように
なんて感じていながら
一番身近な人のことをないがしろにして
その人の思いを無視して
ずうっと傷つけていた。
自分自身を。


ごめんね。俺。

そう気が付いて
自分の気持ちに向き合って
自分の過去を見つめていたある日。

出張先のホテルで朝の身支度をしていて
鏡に映った自分を見て
胸がぐわ〜っと熱くなった。

あ、ここにいたんだ。
ずっと僕のことを見ててくれた人。
ずっと僕と一緒にいてくれた人。
ずっと僕を大切に愛し続けてくれた人。

自分自身の姿を見て
自分が絶対的な愛に包まれていることが
身体の芯からわかった。

あぁ、もし世界中の人から嫌われても
僕は一人ぼっちにはならないなってわかった。
世界中の人から嫌われることがないことも
同時にわかった。

ずっと、一緒にいてくれたんだね。

この時の
あぁもう嫌われることを恐れなくてもいいのだ
と言う強烈な安心感は
僕の性格を根本から変えたと思う。

いや、変わったのか?戻ったのか?
そのまま、ありのままだったのか?
自然になったのか?


自分を大切にした上で
もし、誰かに嫌われるようなことがあっても
仕方がないな、と自然に思えた。
そこに怖さはなかった。
それよりも、一番身近で
ずっと一緒に人を裏切らず
大切にしてあげようと
強く強く思った。


僕は自分を愛せるようになって
初めて隣の人を深く愛せるようになって
世界も同じように愛せるようになった。


僕が、自分とつながった時のお話。

いただいたサポートは、これから立ち上げる学びの場のために使わせていただきます。ありがとうございます。i love you.