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授業アイディア②パワーポイント&プロジェクターで国語の授業(2024年1月加筆)

今年度より、自分の勤務する学校(公立高校)にも黒板に投影するためのプロジェクターが本格的に導入され始めました。当初はパワーポイント&プロジェクターの使用を躊躇していましたが、導入している先生方の話や生徒の話を聞いているうちに考えが変わり、「とりあえず自分もやってみよう」という結論に至りました。

という訳で、現在進行形で試行錯誤している最中なのですが、備忘録も兼ねて現時点で自分がベターと考えている設定等を書きたいと思います。これまでパワーポイントはほとんど使ったことがなかったので、わかりづらい所もあると思いますがご容赦ください。時間に余裕が出来たら、少しずつ書き直していきたいと考えております。ちなみに板書の100%をパワーポイントにしている訳ではなく、チョークも併用する(プロジェクタで映した画面に書き込んだり、プロジェクタが写らない黒板の両サイドに書いたりする)スタイルです。



設定①スライドのサイズ(縦横比)

「標準(4:3)」と「ワイド画面(16:9)」や「ユーザー設定のスライドのサイズ(A4など)」が選べますが、プロジェクターで映すことを前提にしているので、「ワイド画面(16:9)」一択です。たぶんデフォルトでも、この設定になっていると思います。(「デザイン」タブ→右側の「スライドのサイズ」から選択可)

設定②縦書きにする

国語の授業なので、縦書きにする所から始めます。「ホーム」タブの真ん中の「段落」右上にある「文字列の方向」から「縦書き」を選びましょう。テキストボックスを挿入するときは、「挿入」タブの「テキスト」の左側にある「縦書きテキストボックスの描画」を選択し、任意の場所に入れてください。

設定③背景色

最初は黒板の色に近い方が良いかと思い、濃い緑色にしていましたが、現在は真っ黒にしています。もし黒以外で文字が映える背景色があったら、是非教えてください。(「デザイン」タブ→右側の「背景の書式設定」→「塗りつぶし(単色)」→「色」から選択)

設定④フォントとサイズ

個人的には明朝体の方が好きですが、一般的にパワーポイントではゴシック体系のフォントの方が読みやすいと言われていますので、現在はほとんど「メイリオ」(職場のPCが新しくなって、UDフォントが使えるようになったので、「UD デジタル 教科書体 NK-B」(メイン)、「BIZ UDPゴシック」(サブ)に変更しました)を使っています。文字のサイズは、教室の後ろの方にいる生徒に確認して、36ポイントを基本にしています(返り点等では20ポイントも使用)。重要なところは文字を太くするなどしています。

設定⑤色使いと下線(傍線)

普段、黒板で使うチョークの色は三色(白・ピンク・黄色)なので、パワーポイントでも同様にしています。目下、黒色の背景で目立つ色を研究中です。下線(傍線)は直線以外にも点線や波線を選べるのですが、太目の直線以外は少し離れてしまうと見えづらくなってしまいます。そのため、投影された傍線の上から改めてチョークで線を引いています。(人によって直線は名詞、動詞は波線、それ以外は点線等のやり方があると思います)ただ、前述したように太目の下線(傍線)は結構はっきり映るので、この線の色を変えて品詞を識別させたりすることも考えられます。(教室によって日光の入り方や、プロジェクタの明るさが違うことがあるので、同じ色でも違って見えることがあります)

下線を入れる方法は、①線を引きたい文字を選択→②「ホーム」タブの「フォント」の右下の矢印をクリック→③中段の「下線のスタイル」から好みの下線を選ぶ→④「下線の色」から好みの色を選ぶ、です。また、漢文の置き字や、平仮名に直す助詞や助動詞は「挿入」タブの「図形」から選んでいます。(あくまで図形なので、スライドショーでアニメーションを使用する時は予め図形だけが存在しており、文字と一緒には登場しません←下に書いた「グループ化」の機能を使えば文字と図形を一体化させて、アニメーション
を用いて図形と文字を同時に登場させることもできます。

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「一レ点」、「上レ点」の作り方

漢文で使う、「レ点」や「一、二点」などの返り点は、本文の上に更にテキストボックスを重ねることによって「それっぽく」作ることは可能です。(現在は20ポイントの大きさで作っています)「一レ点」等の作り方は、「グループ化」という機能を使っています。①「一」と「レ」を別々にテキストボックスから作って、その2つ「一レ点」っぽくなるように重ねます。②「Ctrl」キーを押しながら、重なっている「一」と「レ」を両方選択します。③両方選択している状態で、右クリックしてメニューから「グループ化」を選ぶと「一」と「レ」が合体して「一レ点」のようになります。

一レ点

あると便利なもの(追記)

しばらく授業でパワーポイントを使ってみて、スライドショーを進めるために、その都度PCまで行ってマウスをクリックすることが面倒に感じ始めました。そこで、プレゼンテーションマウスを購入しました。また、プロジェクターの前にいると自分が影になって見えなくなってしまうので、指示棒やレーザーポインターがあると良いのではと感じています。(プレゼンテーションマウスやレーザーポインターがあると、教室の後ろにいる状態や机間巡視をしながらでも、スライドショーを進めることができます)

注意

マイクロソフト社のパワーポイントは高価なので、それ以外のプレゼンテーションソフトでも作れないかと調査中です。パワーポイントと互換性のあるプレゼンテーションソフトがいくつかありますが、キングソフトの「WPS Presentation」は下線が左側に出てしまうこと以外は、ほぼ使えると感じています。しかしながら、やはり本家のパワーポイントに慣れてしまうと、他のソフトは使いづらく感じてしまいます。*2024年現在、やはりパワーポイントを使い続けています。

2021年度までは、個人用のノートPCを授業の度に持ち出していました。しかし、2022年度から小型のsurfaceも追加で使えるようになったので、あらかじめ個人用PCから授業で使うパワーポイントのデータだけをsurfaceに送って授業持ち出し用(パワポ出力用)のPCとして使用しています。おかげで授業の度に個人用PCの電源ケーブル等を外す(使った後は戻す)手間から解放され、荷物が少し軽くなりました。

この記事は、もともと自分の備忘として書いたものですが、ありがたいことに想定以上に多くの方に見ていただいております。今後も、気づいたことがあれば加筆していきたいと思います。昨今の教育業界は本当に大変なことばかりですが、少しでもお役に立てれば幸いです。正直言って、自分は65歳の定年まで教員を続けられる気はしませんが、体と心に気をつけながら日々がんばっていきましょう。




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