【第三章】「解釈」形成リミット
心とは島のようなものであり
解釈によって島の形も、波の高さも変わることがわかった。
「自分らしい解釈」とはなにか。
Aと言われたことをAだとそのまま受け取る人もいれば、言葉の裏の裏を読みすぎてGくらいに捉えてしまう人もいる。私は完全に後者だった。
「なんでこれ出来てないの?」
というのは単なる質問であるにもかかわらず
オリジナルの解釈フィルターを発動させ
「なんでこれ出来てないの?時間あったよね?舐めてんの?やる気ないの?あなたもう30歳超えてるよね?出来ないとか恥ずかしいんだけど。」と尾ひれを100個程度つけて変換してしまい、勝手に病んでいたのがわたし。
ここまで来るともうわかる。社長は一つの特異な刺激であって、そこに×100くらいの解釈をいれていたのが私。
少し深堀しただけでこんなにある。今の私から見ると、これでは相当生きづらい。むしろこんな状況でよくやってきた自分を称えたい。手ごわいけれど観念して自分と戦うしかない。
オリジナルの解釈フィルターは
7~9歳までに出来上がる
発達心理学によれば、それまで本能に近いところで生きてきた時期を経て、自己のアイデンティティを確立してくこのころまでに、その方の”解釈フィルター”が出来上がる。
物事の解釈を経て反応が決まるため、それは「生き方の癖・マニュアル」ともいえる。それがそんな人生の序盤で出来上がるという。恐ろしいことだ。
7~9歳くらいまでに出来上がったものをどうすることもできないのであれば、脳に電気ショックを与えてもらう未来を待つしかないのか。
生き方マニュアルを変更する手立てはある
その鍵となるのが「催眠療法」
どんな事柄に反応しやすいのか、それに対してどんな解釈をするのか、そういった「生き方マニュアル」は普段の顕在意識下(私たちが普段意識できている部分の意識)でなく潜在意識下に格納されている。
これは感覚的にもわかる。日々生活をしている中で、今これはどういう刺激だから私はこう反応しているのだなと分析している人はいないだろう。顕在意識下でそれらすべてを判断していては生活がままならない。
潜在意識は人間の意識のうち、5~10%にすぎず、残りの90%は潜在意識として分けられるといわれている。普段の意識状態ではそれが表出しないように蓋(クリティカルファクター)をしているのだ。
では、その蓋(クリティカルファクター)を突破するにはどうすればいいのか。それが「催眠療法」である。
催眠とは究極に集中とリラックスしている状態のことを指し、人はみな1日に何度も催眠状態に入っている。散歩をしているときや入眠前など。そういうときほどひらめきが起きやすいのはそのためである。
“脳波”という言葉を聞いたことがあるだろう。α波やβ波といったそれだ。
「催眠療法」は意図的に脳をα波の状態に導き、潜在意識にリンクしやすい状態にしているということであり、よくテレビで目にするような「あなたは目覚めると犬になる」といったような催眠術の類ではない。
この4つによって少しずつ、「生き方マニュアル」の記述を変更していくというものである。そして、書き換えられた潜在意識を武器に顕在意識下=実生活でも実践していくため、小手先の癒されて終わりといったセラピーにとどまらないのがこの催眠療法の一番の素晴らしい点だ。
本来の自分の解像度を高め、
それに見合った生き方マニュアル=あたらしい生存戦略を作っていく。
それが催眠療法である。
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