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好きな言葉と嫌いな言葉を並べる

「嫌いな言葉」のことが嫌いだからって、「嫌いな言葉を使っている人」のことが嫌いなわけじゃないよ。わかりますかね。わかってほしい。という感じでお願いします。

謎メン⇒きらい
「謎メンすぎる笑」とか、あと「これは何の会?笑」とか、いやです。野暮です。そもそも謎じゃない集まりなんてないんだし、目的が決まっている集まりだってないんだし。あなたの家族があなたの家族であるということとか、今あなたがこのnoteを読んでいるとか、それ自体なんの必然性もない。謎です。偶然です。元よりすべてが謎である以上、「謎メン」なんて言葉はおかしいです。第一、「謎」なんて言われたらちょっとさびしくなります。

エモい⇒どちらでもない
以前はきらいでした。今はどうでもいいです。自分でこの言葉を発することはないにせよ、ふつうに現象として眺めています。ただ、世代によって、また界隈によって(アニメ系なのかロック系なのか等)「エモい」の指し示す内実やイメージが違っちゃいそうなので、結局のところあまり便利な言葉でもないように思います。新海誠やヨルシカはエモいんだろうか。じゃあフジファブリックはどうなんだろう。とか。

人生⇒きらい
あまりでかい言葉を使わないでください。弱く見えるぞ。誰かが人生の大事なことを全部教えてくれたり、知らないと人生半分損するようなことがあったりと言う人もいるけど、そんなことはないと思います。

人類⇒場合による
人類のことをまじめに考えているひとの発する「人類」と、そうじゃなくて、単にウケを狙っているだけのひとの言う「人類」は、まったく違う「人類」です。笑っていいともとバイキングくらい違います。

偉人の名言⇒大体の場合においてきらい
まあきらいです。ソクラテスとかニーチェとか、すぐ持ち出されて可哀想だと思ってます。そういうのは大体の場合、なんとなく偉人の名前を出すことで説得力を上げようと企むだけの権威主義なわけで、もう最悪です。そこにロジックはありません。

逆にロジックがあればいいと思います。たとえばソクラテスの死を踏まえてプラトンがどんな言動をしたのか、という文脈を踏まえながら、それを自分の状況とうまいこと重ねながら語るのはありです。言葉や文章を引用するときって、意味のある引用と意味のない引用があります。意味のない引用は、意味がないので、だめです。

ロジック⇒最近はだいぶ好き
一個前の項目でも使っていることからも、好きさ加減はわかるはずです。だって結局のところ、重要なのはロジックしかありません。エモとかじゃないし、文学とかじゃないんです。文学はむしろ、ロジックを煙に巻くための道具として使われます。そんなんだから文学は舐められるんです。毎度、あーあ、と思っています。

最高⇒きらい
たとえば、いま「永遠の恋」などと表現して、新しい恋に出会ったとしたらどうするんでしょうか。ぼくの尊敬するギタリストはそんなようなことを言っています。それと同じです。最高、って言葉の価値を、みんなでよってたかって下げようとしているんでしょうか。かわいそうです。

教養⇒きらい
きらいです。

成長⇒きらい
きらいです。

読書⇒きらい
きらいです。「読書」自体がすばらしいのだ、みたく言ってくる読書人がたまにいますが、あれに騙されてはいけないです。本なんて単に情報であって、文字という形式、紙というメディアがたまたま使われているからそれを使っているにすぎないのだ、と、多少バカにしながら本と接するのがいいです。

プリン⇒好き
おいしいので好きです。

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