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Cult of the Lambの解説しました(RTA in Japan Summer 2023)

普段はTwitchでVstreamerをしています。
主に「ミスタードリラーA ふしぎなパクテリア」のRTA活動をしており、
令和4年8月から毎月1回のペースでミスタードリラーエースをいろいろなイベントで披露してきました。

今回は走者の sisukaさん とご縁があり「Cult of the Lamb」の解説として
「RTA in Japan Summer 2023」に参加しましたのでレポートに残します。



解説した感想(まとめ)

・sisukaさんに感謝

お声がけいただき、とても貴重な体験をさせてもらいありがとうございました。Cult of the Lambというゲームに触れたことがこういったイベントに出るきっかけになるとは思っていなく、ハラハラとドキドキが混ざった苦しくも楽しい時間を過ごすことができて良かったです。
その一方で、思い描いていたであろう満足のいく解説ができずに申し訳ございませんでした。

自己評価は、期待してもらっていた3割くらいの出来栄えに感じている。反省点がものすごく多い。普段は30分くらいのRUNばかりなのもあって、1時間近く喋り続けるには、もっともっと経験値が必要と強く感じた。

・ローグライクの解説は難しい

装備、マップ、イベントそれぞれがランダムでスピーディに展開するため、決まったセリフすら用意できず、ついていくので精一杯で難しかった。ゲーム自体の難易度もそれなりにあると思うけど、実況・解説難易度も高い方ではないかと終わってから思った。
ひとつのことを説明している間に次の展開が始まっていて、頭の回転が追いつかずに常に頭の中が真っ白になっていた。黙っている時間が長くてsisukaさんに心配をかけていたし、そもそも台本を作れていなくて足を引っ張ってしまっていた。こんな解説、なかなかいないのではないだろうか・・・。
ローグライクに限らず、反射で説明できるくらい喋り慣れていたら、プレイヤーも集中できて楽だろうし視聴者もゲームを楽しめて、もっと色々な立場の人に楽しんでもらえたんだろうな。
あとすごく当たり前のことなんだけど、ゲームをやり込んだ人目線、一般プレイヤー目線、初見目線で話さないといけないことが大きく変わることも難しかった。自分自身はプレイヤー目線でいたので画面で見えていることを一つ一つ、これは説明したほうがいいか?と考える必要があるとは正直思っていなかった。台本を作っているなかでsisukaさんにそういう目線についてアドバイスをもらったとき、目からウロコが落ちる思いだった。

・自分を見直すきっかけになった

ミスタードリラーエースをプレイしているときも喋ることに苦労していて、いつも言葉が出てこないことにコンプレックスを抱いていた。語彙力がない、会話が続かない、まさに典型的な陰キャ・・・
7月初旬に解説を引き受けてからすぐ、プライベートの出来事でメンタルがぼろぼろになってしまい、さらにそのあと時間をかけて作った台本が一度ボツになったことも重なり、それはもう心底落ち込んだけど、それが自分を見直すきっかけにもなり、結果的にとても前向きに取り組むことができた。
気持ちがつらい状態のなか、つらい出来事がバネになって前に進めたことが体験できて良かった。あとチャットモデレーターのおかげもあるかもしれないけど、振り返りをしたときにみたアーカイブに、解説に対してネガティブな意見が残っていないようにみえたのは、自己評価が低い分、心が救われた。


解説の台本をつくりはじめるまで

実は過去にCult of the LambのRTAレースの解説をさせていただいたり、レースの走者としてイベントに参加もしていた。ついでに言うと日本3位で、伸びしろもたくさんあって今後の自己べ更新も楽しみのひとつ。

しかしプレイ経験があるとは言え、普段から実況・解説慣れをしているわけではなくかなり大変だった。なにをどう喋っていいかわからず、情報を集めている間は楽しかったけど、過去に自分がレースで喋っていた内容をあまり覚えていなかったし、その時の台本も途中までしか作っていなかったから今回また一からの台本作りになったのは痛手。経験を活かせるようにしっかりこういうレポや原稿を今後は残しておきたい。
レース走者のときはそれこそ自分が喋るなんて考えていないし、解説の人よく喋れるなぁすごいな~、と他人事の側面が強かった。台本作りの参考にどんな流れで解説をしていたかは見返して取り入れたけど、具体的に何を喋っていたかはあまり聞き返すことはしなかった。あまり見続けると絶対にその人の雰囲気に寄せてしまうと思ったから、なるべく音声は聞かないようにしてレースのときの原稿をサルベージしたり、小ネタをまとめたりすることに留めた。とはいえ、やっぱり深層意識には根付いていたみたいで、ところどころ喋り方を真似してしまっているのがわかる。

・3週間かけてボツ台本を作ってしまった

お声がけいただき、7月上旬、最初に打ち合わせをしたときまず最初に解説の方針を決めた。

・普段の話し方が落ち着いている感じだし、真面目な路線で!
・なるべく喋りっぱなしで!黙っている時間0で!
・グリッチの説明は一番の見どころ!しっかり説明してね!

と、大きくはこの3点。まずは原稿を作ってみる、ということでぼくにとってとても長い長い7月が始まった。

まず手掛けたことは、先述した過去のイベントの見直しや情報集めのほか、英語の公式wikiから個人ブログまでCult of the Lambについての理解を深めた。キャラクターの相関図や背景設定、最新版と過去のバージョンの仕様の違い、仕入れた情報が多くすぎて処理しきれず逆に頭が痛くなったことを覚えている。
日本語でゲームを遊ぶことはできるけど、カジュアルプレイでもこのゲームのストーリーの理解は難しく、RTAだと会話を飛ばして見ることがないからより分かりにくいものだなと感じていた。
プレイヤー目線でいたのもあって画面で起こっていることは見ていればわかるだろ~と、仕入れた情報をさばくためにも目に見えない情報を伝える方向性で文章を作っていった。レースのときもそういう雑学的な部分を集めていたから「ゲームの解説とは→やり込まないと分からないことの説明」と勝手に構えてしまったってワケ。もちろんそんなことはない

公式wikiや公式ディスコードは海外の方が中心に盛り上がっているから、翻訳をしながら世界観の設定を紐解いていくのは苦労した分、自分しか知らない情報だと錯覚して、とても充実した気持ちになった。

ゲームの情報をシートにまとめた部分の抜粋

解説を引き受けてからは毎週、打ち合わせの時間を設けて原稿の進捗とその内容についてお互いに確認した。プレイに合わせてリハーサルする日を決めて、あとは練習あるのみ!みたいな予定を立てて、打ち合わせを進めていったのはお互いに安心材料になったと思う。今後誰かとタッグを組むときはこうしていくつもり。

いよいよ台本がボツになった話だけど、3回目か4回目の打ち合わせ、7月下旬に本番の流れを確認するためにリハーサルをした。このあたりのことはボツのショックと合わせてメンタルの不安定感が大きくて詳細はあまり覚えていない。
通話しながらリハーサルしてみた感じ、
・グリッチなど話す内容を固定している部分の尺が合わない
・ほぼ黙りっぱなし
・「ここは状況に合わせてなにか言おうと思ってて・・・」
・「えー・・・」「あ、これは、あ、・・・」「あのー・・・」
・喋ったと思ったら画面に映っていないことばかりでよくわかんない

さすがにsisukaさん、困ったでしょうね・・・。
長々とあまり必要のない情報をまとめた文章を読む一方、書いていないことは一切喋れず黙っている時間がほとんど。ゲームの終盤まで台本が埋まっていない状態。ワタシ本当にこの3週間なにをしていた?

リハの途中で
「よし、台本無くしましょう!」と、審判が下りました。
自分の不甲斐なさに絶望した。

・8月に入って(本番まで残り2週間)

ところで、最初に打ち合わせしていた解説の方針だけど、

・普段の話し方が落ち着いている感じだし、真面目な路線で!
・なるべく喋りっぱなしで!黙っている時間0で!
・グリッチの説明は一番の見どころ!しっかり説明してね!

何ひとつ出来ていませーん!あと2週間でーす!

自分はあまりにも無力で、sisukaさんに台本作りのやり方を教えてもらう形で全部つくり直していった。なんかそのとき、人生相談みたいな話をした覚えもある。自分は昔から頭が堅くて・・・とか、夏バテのこととか、冷房病のこととか、そんなん知らんわ解説しろって今では思う。

作り直す台本のベースには3週間の情報量があるから必要な情報のチョイスと喋る適切なタイミングをまとめるくらいで、作業としては楽だった。
一方で、文章で台本を用意していたのを廃止したことはつらかった。ローグライクはランダム要素が強いため、文章で用意しても使い物にならない。それで台本を無くそう!という流れになったわけだけど、用意した文章も満足に読むことが出来ないのに、文章を無くして大丈夫か胃が痛くなったのを覚えている。

台本のほとんどを箇条書きにした

文章の体系は読んじゃうからなるべく避けつつも、絶対に起こるイベントについては説明文を作っておき、同じ場面で同じことが言えるように意識した。8月初旬からsisukaさんはほぼ毎日Cult of the Lambの配信をしていたので、それに合わせて裏で喋る練習をするようにした。リアルタイムで見れなかったときはすき間時間にアーカイブを見たり、とにかくゲームのランダムな展開に合わせて喋ることに慣れていくしかなかった。
ちなみに文書ドキュメントではなくスプレッドシートで作成したのは、ローグライクのランダム要素について場合分けがしやすそうだったから。頭の中では図形をつかったフローチャートのようにして、視覚的に何を喋ればいいかわかりやすくしようと考えていたけど、さすがに時間がなかった。どっちにしろ原稿にするなら文書ドキュメントのほうがわかりやすかったかも?

少しずつ慣れていくと次第に、プレイヤー目線から初見目線で理解ができるように、話す内容を意識していくようになった。打ち合わせしたからもあるけど、画面に映っているだけで説明がされないUIとか、画面に映っていてもよくわからない情報が多くて、ゲームを知らない人が気になりそうなところは解説が説明しないといけないんだってことに気が付き始めた。

それでも余計な情報を入れたり、逆にsisukaさんが求めている解説してほしい情報が入っていなかったり、台本の出来栄えは及第点に満たないものだったと思う。

台本が完成しないまま本番へ

・本番まであと1週間

解説と直接関係ない話だけど、このあたり実は体調不良でほとんど何をしていたか覚えていない。パソコンの電源をつけることなく、ただ一日中寝るしかないような日々を過ごしていた気がする。自分ではどうすることもできない、連日の猛暑と強制的に冷房が効きすぎている生活環境のギャップのせいだったと思う。汗をかいて体温調節したい派なので日中は本当にきびしかった。本番が近いこともあって、軽い運動を目的に夜に散歩とかもしてなるべく健康管理に気を配った生活を送っていた、気がする。


なんか投稿していたなと思って見返してみたら、8月入ってすぐだったみたい。今年は暑かったね~。

台本の方はゲーム内でいう3/4くらい進んだところ(深淵の沼地)で途切れていた。蛙の樹林なんて「ヘケトがラスボス!」くらいしか書いていなかったんじゃないかな?そういう段階から、配信に合わせて喋る練習をしながら、アドリブで口から出た言葉を台本に箇条書きで入れていくような作り方をしていたと思う。でもポンコツなので自分が何を言ったか憶えていなくて、とにかく作文に時間がかかったことは覚えている。

本番に近づくにつれてTwitterが賑やかになっていき、あと◯日!みたいなカウントダウンを目にするようになって、とにかく焦った。
緊張もしているし体の調子も心配だし、何よりもうまく話すことが出来ない。でも表立ってこんな弱音を吐くことが出来なくて本当に苦しかった。(体調不良は言うてたけど・・・)

あんまりにも作文できなかったからCult of the Lambは過去に海外イベントで何度か披露されているのを見返したりもした。英語をリスニングしながら大体なにについて話しているか、ジャパニーズリストリームで日本語解説もされていたのでちょっとだけ見た。sisukaさんも解説しているんだよね(リアタイしていた記憶はある)。
ただ先述した通り、聞くと寄せちゃうからなるべく内容は拾わないようにした。本人を前に真似してるじゃんってなったら、解説としてわざわざ声をかけてもらった意味がなくなっちゃうし気をつけていた。

・苦しさがバネになった瞬間

打ち合わせという人生相談をしたり、自分自身の性格について振り返りをしたり、なにやらCult of the Lambというゲームを通して少し大袈裟に物語っているような感じもするけど、走者のお手伝いの立場で相手がいることなので色々と悩みながらも真剣に取り組んでいたことは確かなこと。
自分が走者として参加するイベントのときは、きっと自分がどう楽しむかを考えていてその想いとかを共有する形になっていることがほとんど。過去にレースで解説したときも多分そんな感じで、大きな気負いなんてものはなく楽しく話せていたんだと思う。

自分からは解説を引き受けたことをちゃんと告知していなかったので、1週間前に初めて宣伝をした。そこで過去のレースのときの気持ちの変化とかを思い出したりもして、ここからやっと気持ちが前向きになった。

あぁ、いつもと違って変に余計なことを考えすぎているな。

って気がついたのか、告知をしたことでようやく立場を理解したのか。
もとより解説を引き受けた時点で楽しみをたくさん抱えていたんだけど、それよりも不安が前に出ていて、パフォーマンスは本当に最悪というしかなくて吹っ切れるまでに時間がかかりすぎた。
こんな直前に前向きになっても遅いんだよなぁ・・・台本完成していないし・・・。

・本番直前

空白の台本については直前まで打ち合わせをして、Cult of the Lambのコミュニティについて補足するいいタイミングではないかと案が出たりした。というか、埋めないと本当にまずいことになる。

2022年8月11日に発売されていて本番直前に発売1周年を迎えているよ!
Twitterにはファンアートも豊富だ!
Twitchと連携して視聴者が信者になったり、投票機能でイベントが起きたりするよ!
公式Discordでナックルボーンが遊べる!
ナックルボーンって超人気の楽しいサイコロゲームだよ!
その他、がんばって翻訳して集めたゲーム情報を活かせるチャンス!

探せばいくらでも喋る材料はあったけど、いざ実際にリハーサルでこういうことがスラスラと出てこなかったり、話すタイミングを間違えすぎたりしていた。そして箇条書きにすらできていなかったこともあるし、書いていても頭に入って来なかったり・・・やればやるほど本番への不安は増すばかりだった。

本番

・一言

ただでさえ頭が真っ白だったのに序盤のトラブルで完全にぶっ飛んだ。

・良かったこと

実は出番のときの音声スタッフさんが推しでテンションがあがった。前に出たイベントでも担当してくれたこともあって、声を聞いたときにそれをすぐ思い出してホッとした。
トラブル時のアナウンスも走者と解説には聞こえていて、とても安心できた。ご対応いただきありがとうございました。

・反省点

・トラブルが起きたとき、もっとコメントに寄り添えたら良かった。
・深淵の沼地で種族ネタを引っ張りすぎていた。
・ファンアートの話題とか用意していて言えてないのは良くない。
・蛙の樹林でキノコの話を引っ張りすぎていた。
・このnoteも含めて文章力がなく作るのに時間がかかっている。
・肝心な部分が薄い。

スペシャルサンクス

べにをさんに7月に描いていただいたイラストをずっとアイコンにしていて、心の支えになっていました。誰かを応援しているとき誰かもまた自分を応援しているのだ、と勝手に妄想したり。
素晴らしいイラストをありがとうございました、大切にします。

また、Twitterでたくさんのファンアートを投稿していただき、本当にありがとうございました。本番直前に目にした応援や、出番が終わってから労りのものがあり、イベントに出た達成感や、緊張が解けたあとの安堵感をより一層得ることが出来ました。
また、本番の内容を記事にまとめていただいているものをいくつか目にしました。うまくコメントを拾っていただいており、とてもたすかりました。

そして最後に、記事の編集に時間がかかりすぎて8月中のアナリティクスが出てきました。

8月のアナリティクス

7月に続いて明らかに配信していないので、もう少しイベントに出たことを活かせると良かったな。フォローいただいている皆さま、これからもよろしくお願いします。

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