2024年の社会運勢「個人の活躍」が鍵/ 西洋占星術ホロスコープ
|| 2023年を振り返る
2023年までと2025年以降で社会傾向が少し変化します。2024年は区切りの年になるので、まず2023年の運勢を少し振り返ってみたいと思います。
2023年は5月から社会運勢が急降下、特に9月以降は注意とお伝えしていました。その中でも要注意期間は9月4日~10月9日でした。
日本で話題になった芸能問題でいうと、5月17日に市川猿之助さんの事件がおこり、9月30日には宝塚歌劇団の問題も明るみになりました。旧ジャニーズ事務所は、5月14日に公式サイトで動画声明を発表、1回目の会見を9月7日に、2回目を10月2日に行いました。
トラブルを回避するには、3月21日の春分までに過去を清算する必要がありました。飛び石の祝日を挟むため、組織対応は3月17日金曜日がリミットだったということです。BBCが「ジャニーズ問題」のドキュメンタリーを配信したのは、3月18日土曜日でした。
ただ矢継ぎ早に起こっていたように見える事件も、ホロスコープを通してみると時期がぴったりと当てはまっていたのが分かります。
なぜ今になって問題視されるかというと、風の時代には連れてはいけないもの、切り捨てなければいけない利権だからです。
2023年は天災や人災も起こりやすい年でしたが、実際、世界各地で自然災害や戦争などが起こりました。
1月は南スーダンの歴史的洪水害、チリのメガ干ばつによる火災、2月はトルコ・シリア地震、3月は南東アフリカの史上最強のサイクロン、4月はインドなどを襲ったアジア史上最悪の熱波、5月は東南アジアを襲ったサイクロン・モカ、1日で6か月分の大雨で水害が起こったイタリアの集中豪雨、災害死者数が史上最多となったルワンダの洪水、6月は死傷者を出す台風が日本でも発生、900万ヘクタールが焼失したカナダの森林火災は7月も続き、この煙の影響で、6月からアメリカでは世界最悪レベルの大気汚染に。島根県、九州北部、秋田県での記録的大雨により、土砂崩れ、断水や停電が発生。
8月はアメリカで台風や竜巻が起こり非常事態宣言、ギリシャの森林火災、ハワイ・マウイ島で大規模山火事、9月は中国で記録的豪雨、リビア大洪水、モロッコ大地震、10月はアフガニスタン大地震、メキシコでハリケーン多発、ハマスがイスラエルに大規模攻撃。11月はインドネシア大地震、12月フィリピン大地震、等々。
細かくいえばもっと多くの災害が起こっていて、食料危機や自然エネルギーなどへの影響が深刻になっています。戦争も激化、感染症の流行種類も増えていて、国や地域によっては医療崩壊や薬不足が深刻、経済状態の厳しい国も増えています。毎年起こる自然災害もありますが、例年に比べて規模が大きくなっているようです。
|| 2024年は「瓦礫の山から宝」
その年の大まかな傾向は春分図から読み取ることができます。
※西洋占星術では、太陽が牡羊座に入る日時を春分、天秤座に入る日時を秋分としているので、一般的な時間より何分かズレることがあります。
起点のASC(アセンダント)は蟹座19°46′。総決算され、高い理想をもって次のフェーズに進むタイミングを見計らう年になるようです。
目標のMC(ミディアム・コエリ)は牡羊座04°58′。集団ではなく個人が色々なことにチャレンジして、新しい社会を作っていきます。
カルマのドラゴンテイルは天秤座16°(切上)。助け合いながら生きるという美徳には、他人任せや事なかれ主義を助長した側面もあったようです。
ヒントのドラゴンヘッドは牡羊座16°(切上)。これからの改革の要は、能力の高い個人。純粋な好奇心で社会構造を作りなおす時のようです。
集団から個へ、維持から開拓へ、自制から挑戦へと力がシフトしていきます。お金がなければ始められないもの、お金がなければ得られない喜びは、まやかしである可能性が高いです。
■10天体の傾向
太陽:牡羊座00°00′・9ハウス(社会全体の傾向)
本来の春分は魚座の29°59′です。牡羊座に微妙に届かない「待ち」の度数です。何を待っているかというと、MC牡羊座への変化です。
月:獅子座03°48′・1ハウス(感情や家庭の傾向)
若々しい感性と創造力があり、楽しいことや美しいものに引き寄せられていきます。個人の主張が強くなります。
水星:牡羊座17°26′・10ハウス(仕事や人間関係の傾向)
知性によって、対立する両方の良点を組み合わせて新しいものを生み出したり、古いものを壊して必要なものだけを抽出することができる時です。
金星:魚座10°10′・9ハウス(お金や愛の傾向)
ひとりで育める愛や自己愛へとシフトしていく人が増えそうです。投資をするなら既存枠ではないものにした方が良いようです。
火星:水瓶座27°46′・8ハウス(戦いや行動の傾向)
過去を踏み台にして困難を突破しようという動きが出てきますが、過去に拘っている人は異常なまでに執着をして変化に抗おうとします。
木星:牡牛座14°53′・10ハウス(成功や強調の傾向)
物質的・経済的な豊かさのピークです。2024年上半期は収穫期なので、過去を清算する過程で、企業から個人へと資産が移っていきます。ただし、以後は下降していきます。
土星:魚座12°13′・9ハウス(試練や課題の傾向)
個人化やグループの組み替えが進み、能力の高い個人が活躍する一方で、自立できない人達は孤独や孤立を恐れ、宗教やスピリチュアル、都市伝説や啓蒙・布教活動などに心酔してしまいます。主観や内部評価ではなく外部に価値基準があるもので、かつ大金がかからないものを選ぶ方が良いです。
天王星:牡牛座20°15′・11ハウス(改革や変化の傾向)
引き続き天災・人災が起こりやすい年になりそうですが、人々は災害や災難に振り回されないように強くあろうと努力するようです。
海王星:魚座27°29′・9ハウス(無意識や理想の傾向)
世界が歓喜するような、理想的なエネルギーや治療法が見つかるかもしれません。専門職ではなく他業種から発見されるケースもありそうです。
冥王星:水瓶座01°42′・7ハウス(破壊や死と再生の傾向)
グローバルな活動や世界で取り組んでいる問題を再評価する必要がありそうです。組織の影響を取り除き、個人による改革に委ねることで、風通しが良くなって外交の質が飛躍的に改善します。
■必要な部品が手に入る
解体されている旧社会の中には、まだ部品として使えるものもあります。
バラバラに存在している部品が組み合わされ、より良いものへと変化します。または、金庫の床下からもっと価値あるものが発見されるなど、思いもよらないところから、常識を覆すような資源が見つかるかもしれません。
■2024年の留意点
風の時代の大きな方向性のひとつに、「自立して繋がる」というのがあります。集団や組織に所属するのではなく、個人としてネットワークに繋がっていきます。自分もネットワークの拠点のひとつになれるように各人で努力していくのが、2024年の大枠の目標になると思います。
|| 2025年以降に備える
2024年は前半と後半で傾向が変わります。
上半期は収穫期です。投資をする人が増えるかもしれませんが、良い意味で殻を打ち破れる時なので、これまで人に道を譲ってきた人こそ飛躍のチャンスです。
ただ、このボーナスタイムは2025年以降のためにあります。
下半期から徐々に社会運勢が低下していくので、挑戦が無駄になりにくい好機といっても、条件があります。
・何かに挑戦するなら上半期に始める
・2025年の備えになる挑戦、または備えられる範囲での挑戦
・「増やす」ためではなく「創る・生む」ための投資
・社会貢献であること
日頃なら失敗してもいいやと思える程度の挑戦でも、この条件から外れるとハイリスクになる可能性があります。
1月・2月は、2023年運勢の延長線にある時期ですが、社会運勢は良いです。お金の巡りも良く、2月は凶の割合が少ないのが特徴です。1月は天災に注意です。
3月・6月は、凶と吉どちらも高い水準で同じくらい起こります。人によって(条件によって)良し悪しの現れ方が変わると思います。
人間関係、ビジネス、情報戦に関することなので、新たな資源の発見や交流方法が開発され、それが収入に繋がります。
7月以降は徐々に社会運勢が厳しくなっていきます(人災・天災)。
3月以降の凶日でいうと、3月10日~6月8日、6月30日~12月31日は特に注意した方が良いかもしれません。
電子機器やデジタルデータに関しては、太陽活動の影響による障害だけでなく、サイバー攻撃などにも要注意です。
2025年の春分以降は人災リスクが上がります。7~10月は社会運勢が非常に厳しくなりますが、2026年にかけて更に悪化します。経済の停止期に重なるので、広く用心する必要があります。
■2025年「新世界」
少し先取りしてお伝えすると、2025年3月20日18:03春分「ASC/天秤座02°57′」は「意識改革」を経て「新しい世界」の幕開けを告げる度数です。
この度数のサビアンが持つ固有の意味で、「六番目の部族の光が七番目のものに変質する(意識改革)」から「新しい日の夜明け、すべてが変わった」という意味の度数へと移行します。
新世界に移行する条件として、先に大きな内心の改革があり、「自立した個人が集まって社会貢献していく」という段階があるということです。まさに2024年のテーマです。新世界に移行する一歩手前の2024年は、努力して自分の殻を破り自立するための重要な移行期です。
変化に良し悪しはありませんが、危惧されるのは、新世界が作られる前に旧世界が崩壊することです。そうならざるを得ない状況になります。
たとえば、2020年に起こった数千年に1度のTGC(トリプル・グレート・コンジャンクション)は、世界中の全ての人に影響が及ぶことが起こると分かっていました。そして、誰も逃れられない、言い訳できない絶対的な方法で「断絶」が促されました。それがパンデミックです。
2019年12月3日にTGCのプレビュー期間に入ると、12月8日に中国で感染者が見つかりました。2020年12月21日から各国でmRNAワクチンの接種開始、翌日にTGCが起こり、27日から本格的な先行接種が始まりました。
何のための断絶かというと、デジタル化や通信社会を強化するためです。
風の時代は社会体制が弱くなるので、個人化を支えるツールが必須です。
風は火地水に比べると生産力が低く、実務能力も高くありません。間接的に重要な役割を果たすことはありますが、常にサブ的な役割です。
パンデミックでつきつけられた課題も、それ以前から問題視されていたものばかりでした。TGCの時期までに解決しておかなかったから被害が拡大したということです。2024年もすべきことがあります。
そうはいっても、2024年以降は想像を超えることが起こる可能性があるので、今から対策を考えるのは難しいかもしれません。何が起こっても柔軟に対応できるようにしておきましょうという段階です。
変化の内容については、早ければ2024年に片鱗があらわれます。
境界線となる秋分は2024年9月22日21:43です。
この秋分日には、「海王星@魚座28°29′/10ハウス」を頭としたカイトの複合アスペクトができます。頭が吉方で、「旅立つための最後の仕上げ」という意味を持つ度数です。10ハウスは社会的地位を表します。
どこから旅立つかというと「太陽@天秤座0°/4ハウス」です。「美意識や体裁」を意味する度数で、4ハウスは、家族、ルーツ、伝承、墓、不動産資産などを表します。
起点は「ASC/双子座20°56′」で「知的な戦い」。国や組織、メディアの嘘や誤魔化しに人々の堪忍袋の緒が切れて実力行使に出るという感じです。
目標は「MC/魚座0°12′」で「魂の出発点」。世界がひとつになるために、ルールを根本から変えますが、一旦全てが混在するカオスな世界になります。
この時、キロンが牡羊座にあって、冥王星@山羊座、火星@蟹座、金星・ジュノー@天秤座とグランド・クロスになります。保守的な力が必死で改革を阻止しようとします。宿命的な対決なので衝突を回避するのは難しいですが、程度は変えられます。
利権にぶら下がっている人達が大人しく身を引けば、デモや抗議活動くらいで済みますし、他国が内政干渉をするようなら戦争になり、保守勢力があまりに強いようなら天災が致命傷となるかもしれません。
2025年に「新世界」を作るために必要な出来事が起こるので、それに対応できるように、秋分・春分という区切りを迎えるまでに社会体制を改革しておく必要があります。
■選択が重要になる日
2024年は宿命的な災難をあらわすグランド・クロスができる日が何日かあります。その中でも注意した方が良いのは、9月11日、11月24日、12月21~22日で、この日に何も無かったとしても重大な変化の起因日になります。
更に2024年はグランド・セクスタイル(六芒星)が10月27~29日にできます。活動・柔軟・不動(固定)が全て揃う最上級の座相の珍しい座相です。
2024年10月28日のホロスコープでいうと、この時のグランド・セクスタイルは「地・水」です。地と水は、「育む力」が強まる組み合わせです。
これだけであれば、何をしても上手くいく日と読み取ることもできます。
ただ、同時に3つのオポジションがあり、地と水は緊張関係でもあります。
更にこの日は「柔軟宮」のグランド・クロスもできます。
これだけ重なると良くも悪くも強力なので、身動きがとれなくなってしまう可能性もあります。
どこに賭けるのが良いかというと、水のグランド・トラインです。
一番左の図でいうと、下向きの三角形です。
「土星・海王星@魚座」の土星は山羊座の支配星、海王星は魚座の支配星。
「火星@蟹座」の火星は牡羊座の支配星、蟹座の支配星/月は乙女座に滞在。
「水星・太陽@蠍座」の水星は乙女座の支配星、太陽は獅子座の支配星、蠍座の支配星/冥王星は山羊座に滞在。
水のグランド・トラインに従うことで、地のグランド・トラインと火属性の力も取り入れることが可能です。
この水のグランド・トラインは春分図の意味に重なります。
「新参者の挑戦」「ピンチをチャンスに変える(変化はチャンス)」「思いもよらないところから成果が出る」といった意味を含んでいます。
地のグランド・セクスタイルを活用したい場合は、「芸術・自制心の解放」が意味になります。
いずれの運気を活用する場合でも、個人の能力を社会のために使うことが大前提になります。
2024年は世界中で大きな選挙が沢山あるので、それなりに政治が荒れる年にはなるかもしれませんが、改革を望む声に沿う結果になるかというと、五分五分といったところです。来年に向けた大きな変化はあるので期待はできますが、保守勢力も必死で変化に抗う年になるからです。
2024年は選挙イヤーです。ロシアや米国、台湾やインド、EUなど、世界数十カ国で大きな選挙があります。日本でも総裁選や解散選挙の日程が分かってくると思います。政治が荒れる年になるかもしれませんが、改革が進むかというと五分五分です。来年に向けた大きな変化はありますが、保守勢力も必死で変化に抗う年になるからです。
風の時代にも特有の厳しさはあるので、変化に良し悪しはありませんが、抵抗があっても変化はします。受け入れて前へ進む方が傷が浅く済みます。
■タロット版の社会運勢
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