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起業家への謝礼はモノでなく現金。

従業員だった時の常識と、起業してからの常識は若干、いや、
かなり違う場合があります。

マナー講師の情報などには、「何かしらの謝礼に現金は失礼」と
書かれていることも多いかと思います。
これを真に受けて、人脈を紹介していただいたり、
相談に乗ってもらったり、便宜を図ってもらったりした場合に、
菓子折りを持って行ってそれで済ませてしまったり、
夕食やランチをご馳走して、それでおしまい、ってことにしてませんか?

これ、お互いに、給料を得ている者同士なら良いかもしれませんが、
相手がフリーランスや経営者の場合は、ご法度です。
(*公務員には現金は渡せません。従業員も不可の場合が多いです)

動いてもらったら謝礼はお金ですべきです。
しかも、「現金」です。
振込でも構いませんが、「お金」が正しいです。
商品券やクオカード類でもダメです。

経営者は、自分の時間を有償だと考えています。
たとえランチに付き合うのも、無料とは考えない場合も多いのです。
ご馳走になったところで、その時間すら苦々しく感じる場合もあります。
(付き合いの程度にもよりますが)

もし、どうしても満足な対価が支払えないのであれば、
いつになれば支払えるのか、その事情を真摯にお話しして、
少しでも謝礼すべきです。

逆にこちらが企業の場合で、学生にアイデアを出してもらったり、
大学の先生方にご意見をいただく場合であっても、
その相談は無償ではありません。
飲み会代などで誤魔化すべきではありません。

これを繰り返していくと、その情報が回り回って、
地域や経営者仲間では相手にされなくなっていきます。
情報はあっという間に回りますから。
「誰も連絡してくれなくなったな〜」と感じる頃には、
もう手遅れかもしれませんね。



また、何かしらの心遣いのつもりで、菓子折りなどを持参する方も多いですが、
あまり喜ばれるとは言い難いものです。

相手のオフィスにお邪魔して、皆さんで分けていただけるような
小袋入りの日持ちするもので、珍しいものなら良いですが、
それも時と場合によります。

近頃は、シェアオフィスを借りている人も多いです。
あるいは、どこかのカフェで待ち合わせでもした際は、
その後にまた、別件で出かける必要がある場合も多いです。

そんな時に、紙袋の仰々しいお菓子をいただいても、
処理に困ることもあるのです。糖分制限で食べない人も多いです。
2,000円〜ほどのお菓子を下げてこられるよりは、
ホテルのカフェ代をご馳走してくれる方が、よほどに気が利いてます。

特に女性起業家に多いのですが、打ち合わせをお願いしておきながら、
お茶代を出すそぶりすらしない人も多いです。
相談に乗ってもらった方、呼び出した方が奢るのが当然です。
相手が目上の人であればあるほど、出すのは当然です。

学生で、もし就職の相談などに乗っていただいた場合は、
学生の側が出すべきです。
(相手が気持ちよく、いいよと言っていただいた場合は、
深々と頭を下げて「今回は申し訳ありません」と相手の心遣いに感謝と、
必ず事後報告や途中報告をすること。相手が経営者なら謝礼もあり。)


一番情けないのは、アドバイスを受けたり、人脈を紹介いただいて、
その後の報告をしない人です。
もし、それでビジネスとして何かしらの成果になった場合は、
たとえ、利益が乗ってなくとも、謝礼をきちんとすべきです。

その額が多いか少ないかではなく、その態度が必須です。
決して忘れてはなりません。「お金で返すべき」です。

人脈は、黙って手に入るものではありません。
日頃の地道な関係構築の中で、多大な経費を費やしているのです。
紹介した側は、それなりの責任感を持ってご紹介するわけで、
リスクがあるのです。

紹介したり、仕事をした相手は、貴方がたとえ稼ぎが少なくとも、
利益が少なくとも、どのような義理の通し方をするかを、
きちんと見ています。

菓子折りや飲み代で済まそうとする人に、二度と親切にすることはありません。
それなら飲み会に誘わず、その金額をお支払いすべきなのです。

起業家は、時間、労力、人脈は、対価を得るべきものだと考えます。
同じように考える人としか、おつきあいしません。

特に、女子起業家に、そのあたりの常識が欠ける人が多いように思います。

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