マガジンのカバー画像

教師シマリス

108
学校の授業、教育系のアレコレ、楽しく学ぶ工夫、そんなことを書いた記事をまとめました。 現在アメリカの私立高校で歴史と科学などを教えていますが、それ以前は日米を含め6カ国で英語・コ…
運営しているクリエイター

2021年4月の記事一覧

生徒たちのジャンボ餅:Only in Kagoshima! Only for Us!

日本はどんなに辺鄙なところにたどり着いても美味しいものに巡り会える。 日本を出たことのない方は知らないかもしれないが、それは世界的に見て本当にレアでラッキーで、私のような人間には羨ましいことこの上ない。 海外生活30年のうちの3分の2はアメリカで暮らしている私にとっては“羨ましい”などとポジティブな感情では足らず、妬ましささえ覚える。 例えばひょっこり降りた駅の構内、ドライブ中に立ち寄った道の駅、歩き疲れてふらりと入ったカフェ、そんな場所で美味しいものに必ず当たる。 それは

勉強は必要?数学を切り捨てた自分の例

昨日書いた”勉強はなぜ必要なの?大人になった私の答え” 学んだことは何であれ全く無駄ではなく、自分の生活のあちこちに繋がっているという話の続きです。 数学が嫌いで適当にギリギリでパスすればいいや、と文系に進んだことを言い訳にきちんと数学を学ばなかった自分。 “学んだ全ては繋がっている”というのを実感したことは幾度もあったが、学ばなかったことを悔やんだこともあり、それが新たに学ぶ・学び直すという機会にも繋がった。 その一例をここに(*アメリカの高校で歴史を教えてい

勉強はなぜ必要なの?:大人になった私の答え

*2021年の4月に書いた記事ですが、今日(2022年12月)のラジオ”ロックばん”で高見沢さんが現代の若者が”タイパ”(タイムパフォーマンス)を重視している、というトレンドに対して年長者・大人としての真摯な意見を真剣に話されていたのを聞き、この記事を編集しました。 ”学生時代の勉強”にフォーカスして書いた記事ですが、中心にあるのは何事にも意味と意義があり無駄な学びはない、という信念です。 人間は幾つになっても学びをおろそかにしてはいけない、何事からも学びは可能、という自分へ

口を開かない子供

*アメリカの私立高校で歴史を教えています。 3年前にブラジルから兄弟で我が校に留学してきた男の子がいた。お兄ちゃんは10年生(日本の高1)で私の歴史の授業を取っていたので初日からその子のアメリカ生活を見てきた。 ステレオタイプかも知れないがブラジルからの留学生は皆明るく陽気で人気者が多い。英語がまだ上手ではなくても人懐こく友達はすぐに出来る。 だけどマルコは違っていた。彼は全く声を出さなかった。 初日の授業前に“歴史のMs. Shimaよ”と挨拶する私に顔を真っ赤にして頷く