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レベル48と55の違いを詳しく教えよう(超個人的実感)

割引あり

レベル55になった。
「55歳」と言うと「ようこそアラカンの世界へ」な風潮で萎えるが、しょこたん命名の「レベル」呼びにすると、なんだかレベルアップしたような錯覚で嬉しく思える。

当コラムの連載を始めた頃、私はまだレベル48だった。
当時は「いやーもう熟女だわー。更年期もやってきた気がするわー」などと自虐に走ることで「えー見えませんよー。まだ若いじゃないっすかー」と後輩に言わせる(めんどくさい先輩に気を遣う)プレイを楽しむ余裕もあった。めんどくさいオーラを醸し出していたつもりはないが、周囲は「やれやれ」と思っていたことだろう。

今や360度、どっから見ても立派なBBAだ。開き直りというより悟りの境地。逆立ちしても若さは出てこないし、若者と張り合うどころか老いに抗わないほど落ち着いた中年となった。

【熟女】と呼ばれるならまだマシなほう。ただでさえ欠け気味な色気はますます薄まり、そのうち「おじさんかおばさんかわからない」領域へ達するのではないかとヒヤヒヤしている。


40代の不調は更年期で片づけられないものだった

閉経とともに、ジワジワと更年期はピークを迎えた。ホルモンが乱れるどころか一気に枯れたのではないかと危惧するほど、肉体に「衰え」を感じた。

実際のところ、今がピークなのかはわからない。ただ「閉経は更年期の折り返し地点」という識者の言葉を頼みの綱にしているだけだ。

トータル10年と言われる更年期。ピークを過ぎれば残り5年。たとえ今しんどくても、およそのゴール地点にピンが刺せれば、そこまでなんとか乗り切ろうという気力も芽生えてくる。幸い仕事も家庭も順調なので、健康面が低空飛行でもメンタルは落ち着いている。

レベル48の頃は、まだ夫と交際し始めて1年。再婚が(お互いの間では)内定し、今同様メンタルだけは安定していたが、身体のほうは絶賛不安定だった。

当連載に綴ってきたが、ざっくりまとめると、
・膠原病(リウマチ性多発筋痛症)発症
・ステロイド治療の副作用で体型が一気にリバウンド
・婦人病コンプで子宮を取る取らないの瀬戸際に
・治療のため女性ホルモン減少薬を飲んだら疑似更年期に
こんな感じで、50までの2年間ずっと低空飛行だった。

こうして羅列すると、40代ラストは更年期というより「病とその治療による副作用」に苦しめられた数年間であった。泣き言や愚痴を吐き出し慰めてもらうプレイに付き合わされる夫(当時は彼氏)も、違う意味で散々だっただろう。

「自分」と上手くつき合えるようになった50代。更年期も本番を迎えた

そんな苦しい日々もいつかは終わる。50代を迎える頃には膠原病も寛解した。閉経により婦人病との戦いも冷戦(終戦ではない)となり、久々に好調な日々が続いた。
合間に愛犬エディが他界しメンタルがヤバい方向へ傾きかけたものの、すべては時間薬が解決へと導いてくれた。強引に引っ越したり通勤仕事を復活させたりと、環境を変えたのも功を奏した。

それから数年。順調な日々に陰りが生じたのは、令和という響きにも慣れた頃。「いよいよ来月55になるのかー」と感慨にふけっていたら、あれよあれよと不具合が勃発し始めた。

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