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ストイックさの裏には何がある?

緊急事態宣言あたりから、私の周囲では「筋トレ」がブームになっている。おそらく「引き籠りの運動不足とストレス発散」の手段として、筋トレは全国的どころか全世界的に流行っているのではないかと想像する。

例にもれず、あたしも地味に筋トレを行っている。ただコロナ禍がどうのという理由ではなく、単純に「代謝低下でやせにくくなった更年期の肉体を、なんとか引き締めたい」ダイエット厨なだけだ。
しかもやり方が間違っているのか、筋肉はついてきたが、体重は横ばいだ。脂肪があまり落ちてないせいで、体型は着実に女子プロレスラー化しはじめている。弛んだデブから引き締まったデブになるのは、変化か進化か。

筋トレに限らず、何事もストイックに取り組める人は結果も出しやすい。向き不向きはあるだろうが、やはり継続にかなうものはない。

残念ながら、あたしは努力と根性が苦手だ。苦手というより、好きじゃないのだ。過去のあらゆるチャレンジが、ほぼ三日坊主で終わっている。
まれに「三日坊主を繰り返す」というヌルい方法によって続くものもあるが、辛い思いをしたり、無理な負荷をかけたり、死ぬ気でやり続けたりしたことは一度もない。
そんなヌルイ生き方を半世紀もしてきてしまったから、称賛レベルに達したスキルもなければ、目標を達成した実績も常人の半分以下程度だ。

自分ではさほど己に甘いとは思わないし、他人からも指摘されたことはないが、周囲にストイックな友人が多いせいか、相対的に自身の努力不足を感じることは多々ある。
外部の刺激を受けても、急にストイックモードにシフトチェンジするのは難しい。そんなところがまさに「自分への甘さ」かもしれない。甘さの程度はともかく、ストイックな人間でないことだけは確かだ。

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実のところ、私は別にストイックな奴になりたいとも思っていない。
それは、当のストイックな面々があまり幸せそうに見えないからだ。

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