沖田さん

不治の病は無い事を悟った 恕身法創始者”沖田智貴”さん

「身体の事は、本当は簡単に分かります。身体をお互いに見合いあって自分たちで治せる社会にしたい」。その想いをもって啓蒙活動をされている恕身法創始者”沖田智貴”さんにお話を伺って来ました。

プロフィール
出身地:
福岡県福岡市早良区
活動地域:福岡県・佐賀県・長崎県
経歴:19歳から3年間腰痛と右足のしびれに苦しんだが、22歳でカラダの癖に気づき克服。24歳から1人の治療家として、院外での不治の病の施術とセラピスト育成のためのセミナー講師として活躍する
現在の職業:理学療法士
座右の銘:他施自還〔人にしたことは自分にかえってくる〕

「病気が治らないのは自分の認識の狭さが原因」

Q どんな心の在り方や認識の変化が今の活躍につながっていますか?
沖田智貴さん(以下、沖田) 私は理学療法士として病院に勤務しています。毎日の様に患者さんが訪れ、施術をし退院するけど、また病院へと戻って来る方が多いのです。私たちは本当に治したのだろうかと長く疑問でしたが、ある女性の患者さんとの出会いによって私は答えに到達しました。

 その患者さんは、膝が痛いと仰るので、私はずっと膝を触っていたのですが、ふと特徴的な彼女の右肩を触る癖に気が付きました。彼女の無意識の仕草との交流を試みた私は、ある重要な原理を垣間見た気がして仮説を立てて、施術を試みました。すると、彼女の膝の痛みは解消されたばかりか、心から安心されたのか涙を流されて私に感謝してきました。溢れんばかりの感謝に耐え切れない私も涙を堪える事が出来ません。

 体を治した確信と同時に、彼女は心までもが楽になり、その姿が社会へと浸透していく様を観ました。

 私は治らない原因をずっと人のせいにしていましたが、実は自分の認識の狭さの方が真の原因でした。患者さんの為に診る私から、相手に完全に陶酔するくらい100%相手になりきる私へと、立場が変わったのは私自身の認識の狭さに気付いてからです。正に「恕」です。その後、私が垣間見た重要な原理は、仮説を検証する事で確信へと変わり、バランスで成り立っているのが体だと整理しました。


「相手の立場になって出会う」

Q AIが活躍する時代に人間に必要とされるニーズとは何だと思いますか?
沖田
 何事もバランスで成り立っている事を発見してからというもの、相手の体の痛い所に対応する箇所が必ずある事が私には分かっています。生きている中で誰もが特徴的な体の使い方をしていますが、そのバランスの悪さに出会える事は私にとって、とても喜びがあり、体に対する興味は尽きないです。

 テーマは、AIが活躍する時代ですよね。
 
 AIが活躍すると、確かに多くの場面で人を支えてくれるかも知れません。その時に、AIも必要があって生まれて来てくれているので廃絶しようとすると、人間もAIから廃絶されます。張り合わずに、空いた時間に余暇を楽しむなど共生していけば良いと思います。

 AIと人間も正にバランスです。

 AIが、目や耳や肌の感覚を模したとしても、直感の様な気持ちや心に直接に働きかけ合うのは、やはり人ではないでしょうか?AIが社会に浸透する程、今度は逆に人同士の働きかけが求められて、例えばこれから人肌恋しい病(仮)とか出てくるのだと思います(笑)。

 気持ちや心の支えになってあげるのは、やはり人です。出会いで変わる様々な事は人でしか出来ません。人間のニーズとは、お互いの立場になりあえる出会いなんだと思います。

「日常のちょっとした癖を発見。誰もが皆んな、お互いの体を見合う社会」

Q 今から100年、どんな美しい時代を創りたいですか?
沖田
 患者さんとお話をしていると、「私、○○なんです」という事を仰ります。○○には、猫背、反り腰、肩こりなど様々な特徴が当てはまります。ただ、それは結果なんですね。日常生活のほんのちょっとした癖からバランスが壊れていき、それが結果として、○○になっているだけです。

 ○○は観念である事が多いので私は直接、○○にぶつかって行く様にして、それが観念である事を明らかにします。

 観念の原因は日常の習慣
である事が多いので、習慣からくるバランスの悪さを見付けて、日常習慣に反対の癖を持つだけで○○は変わります。

 本当は、体の事は難しくないです。
 日常の習慣を見付ける事だけです。

 私は、「恕」という概念が好きです。私が独自で編み出したものも恕身法と名付けまして、「恕」を取り入れています。誰か特定の人だけが体の事を教えるのではなくて、誰もが皆んな、体の事に詳しくなり、お互いがお互いの事を見てあげれる様な時代を創っていきたいです。

 恕身法はそのお役に立てる筈です。

 人と人との間はもっと密接に関わり合う事が出来ます。恕身法を通して、私の仕事は無くなるかも知れませんが、人間のニーズは無くなりませんから私も余暇を楽しみ、様々な事に身を投じていきたいです。

「自然現象の原理原則が人間に」

Q 沖田さんにとって人間とは何でしょうか?
沖田
 好奇心の対象ですね、人間は。人間は飽きません。

 私は何事にも飽きやすい性分でした。ゲームも一時は楽しいのですが、裏ワザで攻略したり必ずクリア出来る事が分かるものですから、長く続きません。ところが、体にはそれがありませんから長く続いていますし、女性の患者さんとの出会いによって天職だとの確信まで得ました。

 体に対しては様々な分野がありますが、未だに原理原則を誰も打ち出していません。

 攻略出来ない事もあります。
 それが面白味でもあります。

 「これやっても治らないんだ」「患者さんはその様に受け取るんだ」など、本当に予想が付かない事が多くて研究するのが楽しいです。1人ひとり体は全く違うので、その体との会話をしながら間違った常識を全部分析して、将来はお婆ちゃんの知恵袋の様に誰が聞いても分かり易い1冊の本にまとめて、教科書の様なものとして出したいです。

 体が楽に動く様になると感情に変化が起こり心が楽になります。心が楽になると社会もバランスがよくなってきます。

 体には自然現象の原理原則が入っています。私にとって人間は、それと出会いたい好奇心の対象です。

「治らない病はありません」

Q 読者の方へ伝えたい事はありますか?
沖田
 体の事は難しくありません。将来は、体の事は誰もが皆んな簡単に分かる様になっています。その時は、私自身も見てもらう事になると思いますし、その方が楽しいと思っています。

 今は未だ、間違った常識に基づいた治療法も沢山存在していて、原理原則が分かっていない中なのに特定の治療法だけが経済的に潤う状態があり、その陰で患者さんにとっては不治の病だと心を痛めて生涯を悩んで過ごされる方も多くいます。

 ですが、治らない病はありません

 日常生活でのちょっとしたバランスの悪さを発見する事は、誰にでも出来るものです。正に「恕」です。美しい時代を一緒に作っていきましょう。

記者 ありがとうございました。
 「治らない病はない」。確信をもって患者さんに接する沖田さんの在り方は、正に恕を実践する人の姿です。相手の立場になって体と交流するからこそ、体の痛みの原因と出会い、第三者にも分かり易く伝える事が出来るのだと思いました。キッカケとなった女性患者さんに感謝する沖田さんの姿がとても印象に残ります。

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【編集後記】
 今回インタビューの記者を担当した島崎、新原、平城です。認識の狭さに気付くところに人間の悲哀を抱きしめながら同時に新しい生き方に導ける可能性を感じました。全てはバランスで成り立っている立場から、日常のちょっとした癖に取り組む立場にもなれてしまう恕の在り方に、美しい時代を創る姿を観ます。人間本来の可能性と尊厳を確信し利他の心で接している人でした。

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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