鯨の結晶
ぬくもり恋しと首筋
ひと滴らしのアンバー
ラストノートまで待ち侘びた冬
過ぎ去った時と共に
香水瓶はスノードーム
ひっくり返せば
君が住む街も埋まってしまうほど
甘さは死床の香にも似て
『そんなために鯨は大海を泳ぎ果てた』と
残忍な表情で瞳を据える
ねぇ、嘘だと言ってよ
辿るべき伏線も
閉じるべきパンドラの箱も
端からあるわけないと言って
私が冷たくなっても麝香も琥珀も
見つかりはしないでしょう
2024/01/11
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ぬくもり恋しと首筋
ひと滴らしのアンバー
ラストノートまで待ち侘びた冬
過ぎ去った時と共に
香水瓶はスノードーム
ひっくり返せば
君が住む街も埋まってしまうほど
甘さは死床の香にも似て
『そんなために鯨は大海を泳ぎ果てた』と
残忍な表情で瞳を据える
ねぇ、嘘だと言ってよ
辿るべき伏線も
閉じるべきパンドラの箱も
端からあるわけないと言って
私が冷たくなっても麝香も琥珀も
見つかりはしないでしょう
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