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096.読書日記/はじめてのスティーブン・キング、「ビリー・サマーズ」

「食わず嫌い」ならぬ「読まず嫌い」で、今までスティーブン・キングの本を読んだことなかったのですよね。若干天邪鬼な性格もあって、超人気娯楽小説に印税を進呈するのが気に入らなくてw それでも「キャリー」「ミザリー」「ショーシャンクの空に」の映画は見ました。「ショーシャンク」は映画館で見たな〜。

今までで一番ハマっている気がするキャシー・ベイツ


もうすっかり図書館派になりましたし、「週刊文春」のミステリーレビューで新刊を知って、迷わず予約して読みました。それにしても、上下巻合わせて5,940円って、高っ!


ビリー・サマーズという殺し屋が主人公。引退前の最後の仕事に200万ドルの殺しを請け負って、別人格になって狙撃拠点の街に潜伏するところからお話が始まる。なかなか狙撃する段にならず、隠れ家のご近所さんや子どもたちと心温まる交流を始める。小説家という設定で、オフィスに出かけてMacBook Proで小説書いたり、同じオフィスビルに勤める人々と交流したり。
ちょっと村上春樹風?出来事が起こる前に潜伏して静かな時間を過ごす。内省の日々だ。前金で50万ドルもらっているからお金の心配ないし。ビリーがオフィスでコツコツ書いている小説は自伝で子ども時代からの辛い思い出や、兵隊時代の思い出とか。
さすがに読ませるのだけど、上巻の終わりに少し退屈してきたなと感じた頃、二十歳過ぎの女の子アリスが投入された。デートレイプドラッグ仕込まれて3人にレイプされて道端に捨てたれたアリス。世間知らずで酷い目に遭ったけれどビリーに助けられて体の回復と共に学んで成長していく。
中年男に若い女の子の組み合わせか〜「東京カレンダー」かよ、なんでやねんとつい思ってしまうが、オバサンの私が読んでいても、若い女の子の登場は一気に華やぐし、退屈だったのが一掃されて面白くなり読むスピードも上がった。上巻が「静」だったら、下巻は「動」の要素が強い。

コーヒーショップでバイト中にレイプ犯にナンパされるアリス


そしてさまざまなミッションが遂行されて物語は結末を迎える。正直なところ、読んでも読まなくてもどちらでも良い本、という感想。面白く読めるけど、読後に深い満足が待っているわけではない(個人の感想です)。ミステリーの要素も少ないし。ビリーとアリスとは、あともう一息私とは仲良くなれない感じだった。

そういえば、ゆるパン(=ゆるいパンツ)の記述が数箇所あって、そんな何かしていてパンツがずり下がってお尻が見えるような経験はないのだけど、アメリカ人のオジサンやオジイサンのパンツは緩いのだろうか?という疑問が残った。


ついでに…。寝っ転がって「ビリー・サマーズ」読んでて、読み終わって立ち上がった時にうっかり床置きしてたメガネを踏んづけてしまって、片方のレンズが外れてしまった。高い方のメガネ!焦って、なんとか自力でレンズハメ直してかけてみたらナンカ違和感。本体が歪んでしまったみたい。メガネを曲げたり捻ったりして、完全には直らなかったけど多少はマシになった。でもきっと近いうちにメガネを作り直さなきゃ、だわ…。やっぱりスティーブン・キングと相性悪いのかも(いやいや、私が悪いんです)。


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