経理の役割ってなんだろうか


先日、経理職としてのキャリアをスタートしたばかりの方から「よい経理とはどういったものなのか」という哲学的?な質問をいただきました。
その方がもともと経理職へのジョブチェンジを志すきっかけになった、経理担当の素敵な役員の方がいたのだけれども、会社が他社との合併によって組織体制が変わったとたん周囲から評価が変わってしまったとのことで、どういった姿が経理としてあるべきなのか考えてしまったようでした。

そのときは「経理は会社の状況によって求められる要件が違うし、自分がなりたい姿イコールよい経理だと思いますよ」的な回答で終わってしまったのですが、改めて経理という仕事の役割について考え、役割を果たすためにどんな要素が必要になるかを主に経理職として一歩を踏み出した方に向けて書いてみようかと思いました。

求められる役割と果たすべき役割

最初に整理しておかなければいけないのは、所属する企業の中で経理担当者として求められる役割と、純粋に経理というファンクションの果たすべき役割についてかなと思います。

経理というのは事務的なことをなんでもやってくれる人だと思われていることがほとんどです。実際、規模がまだそれほど大きくないスタートアップや、零細~小企業では会計ソフトに日々の取引を記帳し、給与を計算し、振込をし、契約書を製本して郵送し、請求書を作成し…と経理だけではなくコーポレート全般をカバーすることが多いと思います。
ではここから経理という役割だけ取り出すと、いったいどうあるべきなのか。

私は純粋な経理という仕事は「経営判断に必要な情報を作成し提供する」ことだと考えています。
必要な情報を収集し、ラベルを付けて整理し、その結果が財務諸表として会社の経営状態を表すものになるわけです。

「よい経理」になるための一歩

そして「よい経理」の要件であると考えるのは、会計処理に必要な情報が上がってくるのを待つだけではなく、どうしたら情報がスムーズに入手できるかに思いを馳せ、現場と対話をしながらフローをつくり、場合によってはシステムの導入をし、正確にかつ迅速に財務諸表に落とし込める、というところでしょうか。

そのためにはまず自社事業への理解や会計処理に必要な知識の習得、現場との信頼関係構築が欠かせませんし、会計処理に必要な情報の抽出や集計でデータ扱ったり、システム導入を検討するにあたってITリテラシーを高める努力も必要でしょう。
簿記の資格があるだけでは経理は出来ない、というのはまさしくこれです。

そして実務では「簿記で勉強したことと違う」こともたびたび出てきます。
ここで引っかかって悩んでしまうという話も時々聞きますが、簿記はあくまでも財務諸表を作成するための道具でしかないので、上手に使って目的を達成する気持ちで付き合っていけばよいのかなと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?