うちの子だ!
それはまだ少し寒さが残る日
…だったと思う。
正直よく覚えていない。
それは母から送られてきたある動画のせいだ。
たった数秒の動画だったけど、瞬間的に私は思った。
「うちの子だ」
***
ラムちゃんがお月様に行ってしまって9ヶ月。
13年8ヶ月という年月は、とても長くて、私たち家族はなかなかその喪失感から抜け出せずにいた。
でも「うさぎが好き」ということに変わりはなかったから、少し経ってからはペットショップを見つけると、今日はどんな子がいるかな?とついのぞいていた。
ラムちゃんがいなくなってからまだ一年経ってない。それでまた次の子を迎えてしまうなんて、裏切りにならないかな…?
どこかでそう思っていたからか、どの子を見ても、連れて帰りたいとまでは思わず、その場でバイバイした。
いつかラムちゃんと同じカラー(毛色)の似た雰囲気の子に出逢ったら、この子だ!って思うのかな?
またうさぎさんと暮らしたいという気持ちはあるけれど、一度経験してしまったお別れ。
ラムちゃんがうちに来た時と違って、本当の意味で「いつかその時が来てしまう」ということが分かっている。だからこそ、また次の子をお迎えするなら、もっともっと慎重にならなきゃいけない。そんな思いがずっと片隅にあった。
だけど、ご縁いうものは不思議だ。
やっぱり出会うときは出会ってしまうのだ。
***
動画を見た翌日。
私は仕事終わりにいつもと違う駅で降りた。
迎えにきてくれた母の車の中には、ラムちゃんが使っていたキャリーが一つ。
その日の夜、動画のあの子は「うちの子」になった。
帰りの車の中、落ち着きのない子。
「今日からうちの子になるんよ?」
よく分かってなさそうだったけど、嫌ではなさそう。
そうして、我が家に新たな光が灯った。
まだお店来たばっかだっただろうけど、連れて帰ってきちゃってごめんね。これは勝手な解釈だけど、君はうちの子になるべくしてなった子だと思うんだ。
だって私たち親子は、慎重派だから、普段こんなに決断早くないんよ。それがらみちゃんを見つけた次の日にはお迎えしちゃったんだ。これはもう運命だったんだ。
うちの子、うちの子、うちの子だ!
予想に反してラムちゃんと全くカラーの違う子だったけど、間違いなくうちの子だ。
そう強く思った、2019年3月の思い出。
この頃の写真可愛いのが沢山あるんですよ〜
出し惜しみつつ、追々紹介します。笑
***
母目線のnoteもあります。
私とは違う目線のストーリーもぜひ。
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