死神のコーチ3 ~悩みすぎてしんどいとき~
仕事を任されすぎてしんどい。
先が見えない仕事ばかりで、在宅で相談できる相手も周りにおらず、
相談相手の予定は詰まってて、相談の時間もとれず。
朝からふさぎ込んでいた。
わけがわからず涙が出てきて、あと一時間したら仕事始めないといけない時間で、どんどん鼓動が早くなってきた。
「すとーっぷ。」
「いったん考えるのやめて、お散歩にいこう。」
’え・・今から行ったら仕事始める時間が・・・’
「まだ一時間あるよ。もう外に出られる格好だし、20分お散歩するだけ。」
「返ってきてもまだ30分も余裕あるんだから。」
「いこう。」
そう死神さんに言われ、でかけることにした。
マスクをすればパウダーしかしてないお肌も隠せるし、
多少ぼさぼさでも誰もこの時間なら会わないはず・・・。
そうして、家を出た。
今日は少しひんやりとした空気で、雲の隙間から朝日がのぞいていた。
近くの桜並木を歩く。もう紅葉か・・・。
ちょっと寒いから走ろうかな・・・。
お散歩中のわんちゃん、しっぽだけ真っ白だ。あとは真っ黒なのに。こんな子もいるんだな。
マスクしながらは結構息がしずらいけど、私って走るの好きだったんだな。冷たい空気が肺に入ってくるのが心地いい。
そろそろ折り返して家に帰ろう。
返ったらまず、あれを片付けて、ここはとりあえず先輩に投げてみよう。
動いてみたら、なんだか楽になってきた。
「悩んでしまうときはいったん動いた方がいいね。」
「それが君には合ってるみたいだ。」
「そうやって自分の気持ちをコントロールできる方法をトライ&エラーで見つけていったらいいよ。」
死神さんが微笑んで、また消えてった。