ブリっぴゅ


ブリしゃぶ。ブリしゃぶ。ブリしゃぶ。


大切なワードだから3回言いましこ。
わたしこ、ブリしゃぶという食べ物を今まで知らなかった。知ったのはつい先日の話。


最近のわたしは、ブリに目が無い。ずっとマグロやサーモンを好んで食べていたけど、知ってしまったのでぴゅ、ブリの美味しさを。
ブリは素晴らしいと思う。分厚く切られた身、のりのりの脂、舌の上でとろける柔らかさ。刺身で食べても焼いても煮ても絶品だから素晴らしこと思う。


ブリは謙虚で品位がある。大きな体をして臆病なのが可愛いらしく、マグロや鯛とは違って自分に自信が無い。そういうところがきっと好き。こんなに美味しいんだから自信持てよと、たくさん食べてあげたくなる。わたしが沢山食べたら自信がつくかな。いつかブリが自信を持ったら、その時わたしはブリをもっと好きになる。だって自信がある方がカッコイイ。


Instagramで見つけてしまった『ブリしゃぶ』は綺麗な色をして鍋の隣に並べられていた。その画像を見た瞬間、わたしの夢に色がついた。(ブリカラー)


恋人にブリしゃぶって知ってる?と聞いたら、どっかで食べたことあると言われた。
わたしは泣いた、大泣きした。声を押し殺して泣いた。


ブリしゃぶは美味しそうを通り越して幸せそのもの。見るだけで分かる。食べたら絶対に幸せが保証されている。こんな食べ物があっていいの?わたしはどうして今まで知らなかった?どうして誰も教えてくれなかった?


悔しくて悔しくて涙が止まらない息ができない。
動悸が激しい、ブリしゃぶを食べる自分を想像して胸が苦しい。
ブリしゃぶを当然かのように食べた事ある人、全員の髪の毛を毟りたい。


わたしいつからこんなにブリのこと…


いつ死んでも悔いがないように生きているつもりだけど、今は違う。まだブリしゃぶを食べていない。死ぬ前の一言が「ブリしゃぶ…」になるのは確実。
涙が止まらないのはそれが怖いのかもしれない。


でも、ブリしゃぶを食べたらわたしは幸せになれる自信がある。夢が詰まった魔法のような食べ物を知る事が出来て嬉しい。出会えて嬉しい。だから目の前が霞んで見えないのかもしれない。


ブリしゃぶを食べた事が無い悔しさ。
ブリしゃぶを食べないで死んでしまう事の怖さ。
ブリしゃぶに出会えた喜び。
ブリしゃぶが美味しくなかったら…という不安。


色んな感情が胸いっぱいに溢れて数時間泣き続けた。わたしは絶対にブリしゃぶを食べなければ。


泣きながら炊飯器を開けてTARAKOと白米を自身の胃に詰め込んだ。涙がおさまる。


空腹で泣いていたのでぴゅか…?


改めてブリしゃぶの画像を見る。またじんわり目頭が熱くなる。やっぱりこの気持ちに嘘はない。




わたしは、ブリが好き。




来週、ブリしゃぶと日本酒で幸せになる予定を立てた。幸せになる覚悟をキメたしこぴ。


つづく₍ ..̮ ₎ ⁽ ˙˙̮ ⁾₍ ..̮ ₎ ⁽ ˙˙̮ ⁾ぴゅ🦪🦪




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