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「志高く」バックナンバー⑦~「十人十色」の軌跡~

こんにちは、志高塾です。
 
Twitterでも何度かお知らせしていた「十人十色」について。
 
ふと、「そういえば『十人十色』って、いつから、どれぐらい開催されているんだろう?」という疑問が浮かんできました。
 
そこで今回は、過去の「志高く」より、「十人十色」の軌跡を知ることができる文章を再録しました。
2018年2月発行の内部向け「志高く」と、遡って2012年2月、HPに掲載された「志高く」の豪華2本立てです。

Vol.130「十人十色」(内部向け/2018年2月)

3年ぶりにお願いしてみようかな、とふと思いました。中学受験を終えた生徒の親御様にその体験談を話していただこうかな、と。

聞きに来られるのは基本的には内部生の親御様なので、志高塾の「宣伝」が目的ではありません。過去3回お話をしていただいた親御様から「志高塾は良かった」というようなことをその場で言っていただき、私個人としてはものすごく良い気分に浸れたのですが、もちろんそれも違います。

私自身、結果にはものすごくこだわっているのですが、それと同様、もしくはそれ以上に過程に重きを置いています。大手塾では、かなり早い段階から「勉強のためにすべてを犠牲にして」というようなことが話されますが、決してそんなことはありません。過去の生徒達が証明してくれています。そのことを私が話すよりも、実際に経験をされた親御様の口からお話していただく方が断然説得力があります。

面談などで親御様から質問されたことに関しては私ができる範囲でお答えしているのですが、それらの多くは親御様から教わったことであり、その情報の横流しのようなことをしているに過ぎません。半年に1回の面談の時期は、毎日のように5時間ぐらいお話をさせていただくので、それなりに疲れもするのですが、それだけたくさんの面白い話を聞けます。いつもそれを私が独り占めしているので、このような機会に少しでも多くの方に聞いていただけたらと考えています。

ここまでは、3年前の「志高く」からの引用です。「過去2回」を「過去3回」に変えただけです。2011, 12, 15年に続き今回で4回目です。偶然3年ぶりであったため、冒頭の一文もそのまま使えました。ちなみに、最初の2回は「共有の場」、前回は「ストーリーズ」と題して、今回は「十人十色」としてみました。

先週の火曜日に「久しぶりに」と思いつきました。そして、金曜日の午前に会場である甲東ホールに電話をして会議室を仮押さえしました。その日の午後に5名の親御様に打診をし、その場で4名のお母様からOKをいただきました。現在1名のお父様からは返事待ちの状態です。思い立ってから5日以内にほぼすべてが決まりました。中には「私なんかが」と言っておられたお母様も「他の親御様にいろいろな向き合い方があることを知ってほしいので、是非お願いします」と主旨を説明すると「私で良ければ」と結果的には引き受けていただけました。本当にありがたいことです。

バーを上げるわけではないのですが、私自身も親御様がどのような話をされるのか非常に楽しみにしています。既にお子様が中学生以上で、中学受験を控えていない親御様が聞いても間違いなく得るものがあるはずです。

                              松蔭俊輔

Vol.50「起き上がりこぼし or コマ」(HP掲載/2012年3月)

3月11日(日)に、年1回の行事である「共有の場」を開催する。
参加者は、お子様を志高塾に通わせて下さっている親御様とそのご友人だ。
「恒例の」と言いたいところだが、まだ2回目だ。
これが、また面白い。手前味噌ではない。

6年生の親御様8名ほどに、各5~10分ほどの話をしていただくのが、会の目的である。

なぜ、6年生なのか。分かりやすいからだ。
話をしていただく候補を全生徒の親御様に広げると、あの人の話も、この人の話も、となり、とてもではないが絞りきれない。

去年、「共有の場」と名付けて、今年もそのままにした。
子育てに正解などないので、「こうすればうまく行きますよ」ということではなく、「大変ですけど、その中でも少しずつ前に進んでいます」というのを親御様の話から何となく感じ取って、「悩みを共有する場になればいい」と思いを込めたのだが、この数日少し違うかな、と思い始めた。

私が親御様からいろいろな面白い話を聞かせていただけるのは役得である。「それを私だけが持っていてはもったいないので、シェアしましょう」という方がしっくりくる。

ちなみに、今年も「日頃考えていることを話していただければ、それだけで十分面白いですから、そんな感じで」と随分いい加減にお願いしている。去年は、初回だったにもかかわらず期待以上のスピーチばかりだったので、今年も間違いなく大丈夫であろう。私は、主役ではないので気楽である。

私の依頼を快諾される方は誰もいない。それは、「人前で話せるようなことはない」というのが大方の理由である。私にしてみたら、軸がぶれなかった方ばかりなのだが、そのことを伝えても、「先生、そんなことないですよ。だいぶぐらぐらしましたよ」というような言葉が返ってくる。

そこで、今回のタイトルである“起き上がりこぼしorコマ”の登場だ。
起き上がりこぼしは、揺れはするものの、最後にはまっすぐに立っている。
一方で、コマは、最初は威勢よく一か所で回っているが、時間と共にふらふらし始め、最後にはパタンと倒れる。

家で私がこれを書いている最中に、三歳の長男が私の目の前で朝食を30分ぐらいで食べ終えた。つい最近まで2時間ぐらいかかっていたことを考えると成長著しい。
きっと、これでも春から幼稚園に行くと困るのだろうが。

早食いの私からすると、そのように長時間ご飯に費やすことは信じがたかったのだが、「まっ、そんなものか」と気楽に見守れたのは、日頃親御様との話で、子育てにおいて何が大事かを暗に教えていただいていたからだと思う。
やはり、共有すべきである。

                              松蔭俊輔


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