出版社での仕事は忍耐力が試された
シフトの仕事を終えてから数か月後、新しい派遣会社に登録して採用されたのは、大手出版社でのデータ入力だった。
季節は冬になっていた。仕事が決まるまでの空白期間中は、文芸賞に応募する小説を書いたり、ゲームを作っていた。作ったゲームをダウンロードサイトで販売しても全く売れずに落ち込んでいた気がするが。
データ入力はこれまで何度もやってきて慣れているから、そんなに苦もなくできるだろうと思った。
それに小説家を目指しているので、出版社の中で働けるのは本当に嬉しかった。文芸出版社ではない