見出し画像

埼玉でボル・シャルたち四つ子が誕生。ロシアではレフが誕生~日本のマヌルネコ年代記:2014年

(※このシリーズはWEBコンテンツや一般向け書籍を基に、執筆時点でわかる範囲で書いています。新たな情報が得られれば、その都度補足していきます)
(※カバー画像を追加しました。右側はボル、2022年5月筆者撮影。左側はレフ、2022年6月筆者撮影です)

【できごと】

2014年4月18日

埼玉県こども動物自然公園にて、マヌルネコのオスカー(雄:ロッテルダム生まれ)、タビー(雌:上野生まれ)との間に4頭の子供が誕生。

雄2頭はボル、サーラル、雌2頭はシャル、ハルとそれぞれ名付けられる。

5月15日

ロシアのノボシビルスク動物園にて雄のマヌルネコが誕生。父親はカーン、母親はマーキーズ。
マーキーズが育児放棄してしまったため、雌のイエネコに育てられる。
のちに埼玉県こども動物自然公園にタビーの婿として来園し、レフと名付けられることになる。
(レフの誕生等についての詳細はこちらの記事にまとめました)

【筆者のひとこと】

この時の四つ子はその後、みんな子宝に恵まれました。

四つ子のお母さんであるタビーは現在、21頭の孫を持つおばあちゃんです。

ボルは那須どうぶつ王国で元気にやっています。二児の父。

サーラルはアメリカの動物園に移動し、4頭の子が生まれましたが、2018年に死亡。

シャルは埼玉で2017年4月に5頭の子供を出産しますが、お産や子育てのストレスがたたったのか体調を崩し、出産の約3か月後に死亡してしまいます。

ハルはサーラルと同じくアメリカの動物園に移動し、2017年に5頭、2018年に5頭の合計10頭の子が生まれ、今も元気でやっているようです。

ーーーーー
2023年11月追記:
残念ながら、ハルは2022年に腫瘍を患い、翌2023年11月に亡くなりました。享年9歳。
ーーーーー

レフは生みの母が育児放棄し、イエネコに育てられたという珍しい成育歴の持ち主。そんなレフ君のコマヌル時代の映像がこちら。冒頭に登場する、左前足での歩き方がややぎこちない子がレフ君だと思われます。(SNS等の情報を総合すると、生まれて間もなく怪我をしたようです。日常生活に支障はない模様)育てのお母さんも映っています。

幼少期のレフ君だという写真も発見!プロの写真家の方のサイトだそうです。かわいすぎ♪(画像のプレビューは出ませんが)

こちらからは顔のアップ写真も見られます。

レフは当初、タビーとお見合いする
のですが上手く行かず、その娘のシャルとお見合いして今度は上手く行き、子宝に恵まれますが、シャルには先立たれてしまいます。

(2024年2月追記)
「2014年の埼玉県こども動物自然公園におけるマヌルネコの繁殖」に関しては、岐阜大学応用生物科学部 動物繁殖学研究室にて、こんな研究が行われていました。(同研究室によるクラファン活動報告記事より)

記事によると

>埼玉県こども動物自然公園のマヌルネコの雌2頭(No.1,No.2)において糞を継続して採取した。

とのこと。
その糞を調べた結果、実際に妊娠した「No.1」の雌と、「偽妊娠」はあったものの実際の妊娠には至らなかった「No.2」の雌のホルモン濃度には明らかに違いが見られたとのこと。
実際に妊娠した方の雌「No.1」はタビーさんですね。
「偽妊娠」だけだった雌「No.2」って誰?と思い、↓の参考資料にもある家系図で確認したところ、どうやらマリィさん(タビーさんの兄、セバスチャン氏のお見合い相手でオスカー氏の姉)と思われます。
記事中の大人マヌルの写真は、顔がタビーさんっぽくないのでマリィさんかな?

※この記事の(本文中で言及した以外の)参考資料はこちら。

マヌルネコの赤ちゃんが4月18日に4頭誕生しました! こども動物自然公園初の自然繁殖です!! 落ち着いて子育てをしてもらうために、しばらくの間展示をお休みしていましたが、6月4日から再開いたしました。 運がよければ、赤ちゃんたちを見ることができます。 マヌルネコ舎に、忍び足でそ~っとお越しください。

Posted by 埼玉県こども動物自然公園 on Thursday, June 5, 2014

(↑のFB記事によると、今回の四つ子は『こども動物自然公園初の自然繁殖』。ということは、2012年に生まれたハニーは人工授精ということなんですね。これに関してはあまり詳しい情報がないのですが)

Shigeo氏作のマヌルネコ家系図、2021年6月版。

同家系図、2022年8月版。

生まれて間もない頃の埼玉の四つ子「マヌルっ仔」たちの様子が見られる記事。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?