ペットの同行避難③

同行避難の具体的準備について

防災準備は、普段から意識を持って事前準備に取り掛かることが大事ですね。
人の避難でも大変なことですから、ここにワンちゃんネコちゃんなどが一緒に避難するとなると、それこそ事前に色々な準備が必要なことは想像に難くありません。

まずはじめに、災害時に自分の家族のペットがどこに避難するか(避難場所)、家族同士が異なる場所にいる場合に、家にいる人がペットと避難しますが、全員外出中だった時にどういった役割分担にするのか(家から近い人がまずペットと避難する、ペットフードなどの重いものは誰が持っていくか、など)、集合場所をどこにするのかなどの取り決め、そして災害時にも連絡が取れる方法を確保しておくなどの家族間での合意が前提になります。

その上で、普段から近所と良好な関係や適切なコミュニケーションを取っておくことが重要です。有事には自分たちだけで何事も自己完結できるわけではなく、地域のみんなで助け合うことが必要です。人が優先の限られた資源をみんなで分配していく必要があります。ペットもその輪に入り、みんなに面倒を見てもらえるようにすることは非常に重要です。そのために普段から近所の人とコミュニケーションをとり覚えてもらうこともたいせつです。またネガティブな印象を与えないように犬の散歩におけるルールを遵守するなどの取り組みも必要となります。そうすることで、ペットたちも地域社会の一員として認知されていくことにつながっていきます。

家庭内では、災害が起きた瞬間に生命を危険にさらさないような工夫が必要です。ペットが生活する空間に倒壊するような重いもの、ガラスや塀など破損して危険となるものを近くに配置しないようにするのが良いでしょう。

ペット自身も災害を想定した準備が必要です。迷子札をつけるなど自分を証明する何かがあると、いざ家族と逸れても再会できる可能性が一気に高まります。
そして、避難時にペットの安全を確保と地域とのトラブル回避のために必要なこと。
・クレートで問題なく過ごせる。
・むやみに吠えない、人を噛まない、暴れないように教える。
・「おいで」、「まて」、のコマンドに従えるように訓練しておく。
・排泄も決まった場所でできるように教えておくべきでしょう。

最後に、防災用品の常備を徹底することです。災害時は、おそらく人間に対しては色々な方々が救援物資を送ってくださることと思います。しかし、ペット用の食べ物や日用品については、いつ、どれくらいというのは予想がつかないものです。よって、ペット用のフード、日用品については、少なくとも5日以上は問題なく過ごせるだけの量を常備しておくことが好ましいです。
特に、常用薬があるペットに関しては、それが切れると一大事になりかねないので、獣医師に常備できるだけの量の処方を依頼する必要があります。処方箋のコピーを用意しておくことをお勧めします。

以上がペットの同行避難の具体的な準備についての記述です。もちろん、できることはもっとたくさんあります。その内容はそれぞれのペットの特性に依るところです。災害に遭ってもペットがその時局における最大幸福を追求できるように家族は考え、準備していくことが大事になってきます。

また、災害時においても、必ず同行避難をすべきというわけではありません。自宅など安全の確保できる場所があれば、無理に避難所に移動させるよりもそこで街の復帰を待つ方が良いこともあり得ます。家族などが交代で面倒を見たりして被災を乗り越えるという方法も一考の価値はあります。

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