マガジンのカバー画像

【経営者向け】マネジメントお役立ち記事

35
マネジメントが楽になる「識学理論」をわかりやすく解説しています。経営者・管理職向けの内容です。
運営しているクリエイター

#仕事

貴方の会社に離職者が多い理由

近年少子化が顕著になり、人材不足の時代となりました。20~30年前に比べて転職が当たり前になってきた環境のなかで、社員の離職に頭を悩ませる経営者の方も増えています。あなたの会社では、こうした問題に対しどのような施策を講じるか明確になっているでしょうか。実は、社員の離職に限らず組織で起こる問題の多くは誤解や錯覚が原因です。今回は、離職を防ぐための対策について、誤解や錯覚という観点から考えていきます。 採用前の誤解・錯覚社員の離職を防ぎたいのであれば、まずは採用前の段階における

これさえ押さえろ!1on1ミーティング4つのポイント

最近、1on1ミーティングを導入している企業の方から、どうやったらうまくいくか相談を受けることが多くなりました。せっかく時間を使って部下と話をしているのにあまり効果が感じられないというわけです。1on1ミーティングは、日本ではヤフーが取り入れたことで話題になり、多くの企業で導入が進んでいますが、うまくいく会社とそうでない会社の違いは何でしょうか。 1on1ミーティングの課題 1on1ミーティングは、文字通り、上司が部下と一対一でするミーティングのことです。その目的はさまざま

効果のある1on1ミーティングとは

「多様性の尊重」や「自分らしさの追求」が現代社会の大きなテーマになりつつあるなか、1on1ミーティングを定期的に開催することでこれらを推進しようとする企業が増えています。ただ、そのやり方を間違えると期待していた効果は得られません。本記事では、1on1ミーティングで気を付けるべきポイントについてお伝えします。 1on1ミーティングがうまくいかない理由 1on1ミーティングを実践している企業の経営者に質問です。 「1on1ミーティングはどうしても必要でしょうか」 この問いに

会社に合った評価制度を導入できていますか? 360°評価について

最近「360°評価」を導入する組織が増えています。2019年からは全ての省庁で課長級以上がこの制度の対象になることがニュースにもなりました。それだけ360°評価には利点があると見なされているわけですが、実際のところはどうなのでしょうか。今回は、360°評価のメリットやデメリットについて考えていきます。 360°評価のメリット まず、360°評価がどのようなものかを改めて整理しましょう。 360°評価とは、被評価者をその上司だけでなく、同僚、部下や他部署のメンバーなどさまざ

心理的安全性の高さ≠コミュニケーション量である理由

一般的に、心理的安全性が担保できていない環境では、自分が思ったことを発言することで、 「無知や無能な人間だと思われないか」 「自分の発言が周りの人の邪魔になるのではないか」 「周りの人に対して批判的人間だと思われないか」 と心配してしまい、発言すること自体にブレーキがかかる精神状態になります。組織運営上、好ましくありません。では、心理的安全性を確保するにはどうしたらよいでしょうか。 感情的な判断をしないまず、上司は部下の発言に対して、主観的な発言を一切排除することを意識

働き方改革において、社長が考えるべきこと

政府が推進する「働き方改革」によって、大企業のみならず中小企業の社長も、社員の働き方について見直しを求められています。今回は、働き方改革実行にあたり中小企業の社長が考えるべき事柄について、「配慮はするけど遠慮はしない」という視点で解説していきます。 働き方改革の主旨 まず、下記を見てください。厚生労働省による働き方改革の解説です。 端的にまとめると、働き方改革の主旨は、「多様で柔軟な働き方を社員が選択できるようにすることで魅力ある職場をつくる。これによって、よりよい人材を

1on1の落とし穴 

上司と部下が二人で話し合う1on1ミーティング。実施している会社は多いでしょうが、基本的に私は1on1ミーティングをお勧めしません。メリットとデメリットを天秤にかけたとき、圧倒的にデメリットが多いからです。ここでは、そのなかでも三つのデメリットについてお伝えしていきたいと思います。 部下の個人的な話を聞いても戦略実現にはつながらない 1on1ミーティングをしている上司は、部下が考えていることをより深く正確に理解し、部下が集中して業務に取り組めるようにしてあげたいと考えている

人間関係のストレスが多い会社には”ルール”が必要である。

今、あなたが職場に関して悩んでいることはありますか? 3つほど、素直に悩みを思い浮かべてみてください。 離職が多い 上司、部下とコミュニケーションがとりづらい… 等 思いあたる悩みはあったでしょうか。 悩みは人それぞれ様々だと思いますが、あなたが思い浮かべた悩みの中に、 人間関係に関する悩みはありませんでしたか? 職場に関する悩みを抱える人の内、人間関係に関する悩みを抱える割合が最も多いといわれています。 厚生労働省の統計でも下記のようなデータがあります。 こ

"組織図"はなぜ会社に必要なのか?

識学では、組織図、ルール、評価制度の三つをそろえ、これらをもとに組織を運営することが極めて重要だとお伝えしています。今回はこのなかで組織図に焦点を絞り、その重要性と作成時のポイントについて解説していきます。成長を望むすべての経営者、リーダーの方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。 組織図が果たす役割 組織図は、組織や企業の内部構造を明確化したものであり、組織の全体像、指揮命令系統を示す極めて重要なものです。にもかかわらず、そもそも組織図がないとか、あっても長く更新され

モチベーションは、働く上で必要不可欠なものではない?

現在は「働くことにも楽しさを求める時代」と言ってもいいくらいの環境に変わっており、そのような環境下で部下を持つリーダーやマネージャーは、 「どうすればメンバーがやる気を出してくれるのか…」 「最近モチベーションが下がっているメンバーがいる…」 といった、”やる気”に関する悩みを持つことが多いです。 しかしそんな悩みを持つリーダーやマネージャーは、実はあることに気付いていないから悩んでいるのです。 それは「モチベーションは働く上で必要最低条件ではない」という事実です。言

なぜ部下はあなたの指示に従わないのか?

こんにちは。識学のマーケティングチームでマネージャーを務めている新村恭平(しむらきょうへい)と申します。 ・部下に指示を出しても、平気で逆らってくる ・指示の背景や意図などを、いちいち細かく説明しないと動かない ・指示の内容について、できない理由を並べてくる これらは、ある会社で実際に起きていた問題ですが、あなたの会社で似たようなことは発生していないでしょうか? 今回は、部下があなたの指示に従わない理由と、その解決策をご紹介します。 部下が指示に従わないたった1つの理

「組織のルールが社員を縛る」は本当か?

あなたは、「ルール」という言葉にどんな印象を持ってるでしょうか? 「息苦しい」「縛られる」「クリエイティブな発想が生まれにくい」など、比較的ネガティブなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか? しかし、「ルールがない」や「ルールがあいまい」という状態では、組織に様々な問題が発生します。今回は組織の中で「ルール」が果たす役割について考えていきます 経験や置かれている環境によって「ルール」は異なる。 「それぞれが行うことに、上司からの細かい取り決めがない組織運営で、で

上司が意欲を評価しだすと、組織がおかしくなる

昔、私が駆け出しのコンサルタントだったころ。 人事評価のコンサルティングの現場で、上司から聞かれた質問です。 「安達さん、情意考課って知ってる?」 それまでの人生で聞いたことのない言葉でした。 「じょうい……?聞いたことないですね。」 上司は言いました。 「人事評価の項目の一つで、意欲や姿勢を評価することだよ。コンサルタントの常識だから、知っておきなさい。」 上司の言う通り、多くの会社が「意欲」や「姿勢」を評価の対象として、人事制度に組み込んでいました。 私は

「できない理由」を並べる人の話を聞く必要はない、という話。

かつてある会社でターンアラウンド(=事業再生)担当の取締役をしていたときのこと。 私は営業責任者に状況のヒアリングを申し入れたことがあった。 オペレーションや原材料の見直しなど、コスト面での改善が進んでいたにも関わらず売上が予定通りに積み上がらなかったからだ。 「部長、営業計画だけが予定通りに進んでいないようです。新規獲得が進まない原因を、どのように分析されているのか聞かせて下さい。」 「そんな事を言っても、お客さんにも都合があるんだ。こちらの都合通りに数字が取れるわ