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言葉が使い物にならない時 #表現とこころ賞

人生、思い通りにならないことが多すぎるよな

仲良くしたいだけなのに、そうなれない

こうなって欲しいと思うことが、そうならない

当たり前だろうと思うことが、通らない

それでも人生は続いていってしまうから

理想の人生には程遠い

残念だよな

まあでもそういうもんなのかな


いつもこうだと諦めることも

どうしてこんな目にと呪うことも

なんの効力ももたない

現実の人生の前では

しかも繰り返されるんだ

やりきれない

まあそういうもん、ではちょっとだんだん終わらせづらくなってくる

いや、残念だよな、やっぱりそれは


悲しいよ


こうあってほしい世界を願ってしまった途端に

そうではない現実を見てつらくなる

それなら何も望まないほうがいいのだろうか



私の正しさが誰かの脅威になる時

私の理想は十分すぎるほどの悪になったりもする

誰かの正しさが私の脅威になる時

反撃するか、無視か、逃げるか、

それすらもできないときは、袋小路で息がつまる

誰にも見つからず袋小路にうずくまっている人、

いくらでもいるだろうな

全員救われてほしいし、救われたいよ


「こうあらねばならない」だけじゃない

「こうありたい」だって

握りしめているものが誰にだってあるだろう

それを握りしめている限り、反対の現実がやってくるという

そんな真理、意地悪すぎる

だから

手放していきたいんだ少しずつでも

叶えていくより手放していきたいんだよ本当は


もう戦争はやめよう

そんな私の信念も、脅威に感じる人はいるだろう

とか考えていったらきりがなくなってくるから


もういっそ

「花はうつくしい」

言葉はそれだけだったらよかった


言葉が使い物にならない時、いったい何に頼ったらいいんだ



言葉を超えるには

意識化されるもののもっともっと深くて柔らかい部分へ

降りていこう

私たちは言葉よりもずっと歴史は長くて、もっとずっと深い部分でつながっている

私はこう思うととか俺は絶対思わないとか

そんな小さな違いを超えて

目を閉じて、呼吸して、大地に沈む

もっと深く、人間の奥の奥の、奥の、

命のつながりあっている場所までたどり着いて

明るような暗いような、柔らかい場所

みんなひとつの命を分かち合っている

ここは誰も誰をも脅かさない

つながっているから、生かしあうしかできない

花畑のような場所だろうか

その花は、うつくしいだろうか

いいえ、言葉は存在できない

花は... もう、どんなだっていいんだよ

「うつくしさ」だって、とうにどこかへ溶けてしまった

どんなだっていいんだよ

あなたはわたしでもあるということ、鼓動を通じて伝わってくる

あなたが言葉で何を言おうと、私が頭でそれをどう捉えようと、

私のかわりにあなたが言葉にしただけだ


愛していると思うまでもなく

あたたかさで包まれている


そのあたたかさを感じながら、もう一度地上へ戻ろうか





*****


日々の中で感じるあれやこれやを書き出していたメモのような文章だったのですが、そういえば表現とこころ賞というものが...!とふと思い出し、最後まで書いて参加させていただきました。途中でまた哀色のまま筆をおきそうになり、いやいや、まだ続くぞ、と書き進め、自分の中でも着地できた感覚を得られたのはこの企画があったおかげです。

主催の梟さん、良い機会をありがとうございました。



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