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義歯づくりを「自費」➡「保険診療メイン」にシフトした理由を、白石一男先生に聞いてみた

 長年にわたり、数えきれないほどの義歯をつくり、全国にたくさんのお弟子さんもいらっしゃる白石一男先生(咬み合わせ医療会 主宰)。
 「咬める義歯をつくってくれる歯医者さん」として全国から患者さんが来院しているにも関わらず、保険診療メインで治療を行っています。
 なぜ保険で?という理由について、医院経営・総合情報誌『アポロニア21』(2023年11月号)のインタビュー記事で本音を語ってくださったので、その部分をピックアップしてご紹介します。



患者さん、歯科医師、双方にメリットが!

白石 「義歯は自費で!」と熱心に勧めていた時期がありました。やはり患者さんが自費を選んでくださると、収益も上がるし、うれしかったものです。
 しかし、セットした時には患者さんの満足度が高くても、5年、10年とたてば、当然口腔内も変化します。そこで大掛かりな再治療やメンテナンスが必要になるのですが、患者さんからすれば、「高いお金を払ったんだから、一生持つと思ってた。修理も無償でしょ?」と思うわけです。ましてや作り替えなど、とても勧められない雰囲気です。
 そういう患者さんが何人もいるわけですから、大変なストレスでした。

―― 確かに患者さんからしたら、自費のきちんとした義歯なら、一生使えるはずと思ってしまうかもしれません。
白石 生きている限り、人の身体は絶えず変化し続けます。無理のない治療費で、長期的に通ってもらえる関係性をつくり、歯科医師も学ばせていただく。そして、患者さんに咬める義歯を作製して、定期的な調整・管理をしながら、再度新製できるような方向性が、患者さんにとっても歯科医師にとっても理想なのではないかと、この歳になってつくづく思うようになりました。

―― そこで、保険メインという方針に変わったのですね。
白石 はい。その方が、長い目で見るといいことずくめでした。
 保険であれば、患者さんは安心して通い続けることができます。患者さんに通い続けてもらえたからこそ、長期症例を蓄積でき、歯科医師としての考察を深められたと思っています。
 また、とりわけ総義歯は咬み合わせの基礎を学ぶには最適です。そして、咬み合わせが分かると、部分床義歯、クラウンブリッジ、顎関節症などもよく分かるようになります。

まとめ:3つのメリット

 今回のインタビューで白石先生が教えてくださった「義歯を保険診療でつくるメリット」は、以下の3つというお話しでした!
 1. 口腔内の変化に対応できる
 2. 継続的に通ってもらえる
 3. 臨床の考察が深まる

 長年、義歯づくりをされてきた白石先生のお言葉には、説得力がありましたね。


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この記事を書いた人
水野麻由子【日本歯科新聞社制作局】
制作局ディレクター、歯科出版アドバイザー。歯科医院経営・総合情報誌『アポロニア21』の企画・編集に25年以上携わり、経営書を中心に50冊以上の書籍を企画・取材・編集。
ヒトの「肩書」と「顔」がなかなか覚えられないが、才能は忘れない。特技は、ヒト、モノ、会社などの「ここがすごい!」という光っているところを見出すことかも…。

〔主な担当書籍〕
歯科医師・歯科技工士のための総義歯臨床〔YouTube連動版〕―保険でも! ここまで咬める!
『「歯科プロサポーター」24人に聞いた・よくある経営の悩みと解決法』
『歯科医院のラクわかり経営学』
『100円グッズから始める 歯科医院の整理・収納アイデア集』
『事例に学ぶ・歯科法律トラブルの傾向と対策』
『歯科医院デザインCatalog』シリーズ
『歯科医院のためのTHE指導・監査』
『食べる・飲むメカニズム』

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