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編集者から見た「歯科医院経営がうまくいっている院長」4つの特徴

こんにちは。日本歯科新聞社です!
歯科医院の取材を通して直接院長に話をうかがう機会が多くあります。

記事には書けなかったネタも含め、編集者から見た「経営がうまくいっている院長」の4つの特徴を、「トホホ…と嘆いている院長の声」も含めてご紹介します。

★特長1★ お金の流れ(苦労)を知っている

「開業資金」「売り上げ」など、お金で苦労した経験がある先生ほど、現状のお金の流れが把握できているように見えます。
また、勤務医のころから「院長の経営の良いところ」を学ぶ意欲が強かった人は、お金のかけどころを心得ているようです。

〔トホホ…院長の声〕

「親に開業資金を援助してもらったので、最新の機器を購入し、ユニットも5台設置。同級生に差を付けることができた。しかし、思うように患者が増えず、固定費だけが出ていく…」

★特長2★ 得意な診療を患者さんにアピールできている


自分の得意な診療を、看板や、ホームページなどでうまく表現できている医院には、院長の個性に合った患者さんやスタッフが集まっているようです。

得意な診療が中心になることで、治療成績が自然に上がるため、患者さんに喜ばれ、口コミの内容も良くなります。そこでますます患者さんが集まる良循環になっているのです。

〔トホホ…院長の声〕

「ホームページの制作会社から「検索に引っかかりやすいように、いろんな診療メニューを入れた方が良い」と言われ、得意でないものも入れてしまった。よくわからないことを患者さんに相談されて、オドオドしてしまうことがある」

★特長3★ 自分の失敗を糧にしている


「周囲から助言してもらっても、決断するのは自分」と考えて行動している院長は、失敗しても「次回はどうすればうまくいくのか?」と考えて、着々と経営力を上げていくように感じます。

〔トホホ…院長の声〕

「A社のセミナーで聞いた『流行りの診療モデル』を導入したが、患者が増えなかった。今度はB先生の推奨する診療モデルを導入したが、これもうまくいかない。本当にもうかる診療モデルを知りたいのだが…」

★特長4★ 周囲を大事にしている

患者さんだけでなく、スタッフ、歯科商店、技工所、学生時代の部活仲間などを大事にし、地域活動などにも参加している先生は、ピンチになったときにその人脈の知識や応援によって支えられることが多いようです。

〔トホホ…院長の声〕

「歯科商店、技工所は、安いところに頼み、値引き交渉に力を入れていた。患者さんが減って支払いが滞った瞬間に取り引きを断られ、他の歯科商店などにもやんわりと取り引きを断られた」

まとめ

うまくいっている院長というと、一般的には「大規模な医院」で「最新の器材を持っている」といったイメージが浮かぶかもしれません。

しかし、多くの医院を取材した経験から、それぞれの先生ごとの強みが生かされた規模の医院で、長く患者さんやスタッフに支持され、そしてピンチの時には周囲に支えてもらえる院長こそが、成功モデルではないかと感じています。

※経営関連で定評がある、日本歯科新聞社の書籍は以下のページから



この記事を書いた人
水野麻由子【日本歯科新聞社制作局】
制作局ディレクター、歯科出版アドバイザー。歯科医院経営・総合情報誌『アポロニア21』の企画・編集に25年以上携わり、経営書を中心に50冊以上の書籍を企画・取材・編集。
ヒトの「肩書」と「顔」がなかなか覚えられないが、才能は忘れない。ヒト、モノ、会社などの「ここがすごい!」という光っているところを見出すのが得意かも。
〔主な担当書籍〕
『「歯科プロサポーター」24人に聞いた・よくある経営の悩みと解決法』
『歯科医院のラクわかり経営学』
『100円グッズから始める 歯科医院の整理・収納アイデア集』
『事例に学ぶ・歯科法律トラブルの傾向と対策』
『歯科医院デザインCatalog』シリーズ
『歯科医院のためのTHE指導・監査』
『食べる・飲むメカニズム』


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