ブランドバッグ、いらなくね?問題

コロナ禍でいらなくなったもの。

ブランドバッグは世の中の女子たちの味方だった。洋服が似合わない東アジア体型&平たい顔のファストでチープな島国ファッション女子が自分を高めると信じていたのは、ワールドワイドブランドのバッグだった。あのロゴさえあれば! 世界の誰かが認めている何かであれば! 自分がどんなに、世界の端の吹き溜まりに住んでいる5頭身の地味な女であっても、一流のおしゃれ女子になれると願って持ったものである(たぶん、誰もそこまで思っていない)。

それが、テレワークでぶっ壊された。

テレワークで地元にしかいないなら、バッグはせいぜいエコバッグでいい。たまの出社でパソコンを持ち歩くなら、パソコン用の大きくて軽いバッグでいい。

などという腐った考え方をしながらも、私自身もブランドバッグがたまに欲しくなるし、仕事上あれこれと目にする機会もある。が、「やっぱりいらないかな」に落ち着いてしまう。どうしてもカジュアルな服に合わせにくいし、いかにも「おしゃれのために大枚はたきました!」感がにじみ出てしまって持ちづらいのだ。他人が持っている分には気にならないときもあるが、自分自身だと「おしゃれしようとしちゃって~」とセルフツッコミをしてしまい、恥ずかしさがあふれてくる。だから持てない。

コロナ禍で~というタイトルにしたが、これは昨今の若い世代、いわゆるZ世代もそうなのかもしれない。高級ブランド信仰がある人とない人で価値観の幅が広い……どころではなく、数千キロ離れた場所の住宅環境くらいピンときていない。

「よさ」を自分で定義できるかどうか。できるから優れているというわけでもなければ、伝統や技術があるブランドのよさを知ることもまた人生を豊かにする一つの要因になる。それから、自分にとって何が重要なのかを理解し、それに従って消費行動をするのも賢い大人のお作法。さあ、限られた時間の人生でなにを得て、どう生かしていきましょうか?

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